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北京2022オリンピック、2月4日開幕! TEAM JAPAN高木主将「金メダルへ戦い抜く」

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第24回オリンピック冬季競技大会(2022/北京)TEAM JAPAN 結団式の模様 (C)JOC

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いよいよ『第24回オリンピック冬季競技大会(2022/北京)』の開幕が今週末に迫った。1月29日、北京へ旅立つTEAM JAPAN 結団式および記者会見が行われた。本来ならば総勢250名を超える日本代表選手団のほとんどが一堂に会すのだが、新型コロナウイルス感染症対策のため、都内ホテルでの式典に出席したのは日本オリンピック委員会(JOC)山下泰裕会長、TEAM JAPAN北京2022・伊東秀仁団長、原田雅彦総監督、スピードスケート・髙木美帆主将、旗手のスピードスケート・郷亜里砂の5名のみ。結団会でJOC・山下会長は次のようにあいさつした。

「秋篠宮皇嗣同妃両殿下の前で結団式を挙行することは本会の伝統を継承すること、日本代表の誇りと競技間のつながりを感じる大事なことであります。
来たる2月4日~20日、中華人民共和国北京市を中心に開催されます本大会は、夏季、冬季オリンピックの両大会が初めて同じ都市で開催される大会となります。『北京冬季オリンピック2022』が掲げるモットー『未来へ向けて一緒に』は世界がよりよい未来へ向けて協力すること、よりインクルーシブルな社会に貢献する決意を表していています。
昨年7月に開催されました『東京2020オリンピック』は私たちに多くのことを教えてくれました。スポーツは社会の一部で、平和で安心な社会で初めてスポーツが開催できること、スポーツが人々の希望の光となり得ること、アスリートが誰かの勇気になり得ること、この純粋で大きな価値に改めて気付かされました。コロナ禍での分断された社会でスポーツは人と人をつなぎます。
『北京2022オリンピック』に臨む選手には『東京2020大会』で躍動したアスリートの思いをつなぎ、全力で競技へ取り組むことで多くの方々に希望、勇気、感動を届けてくれることを期待しています。選手たちは海外遠征が難しい中、自らを律し、工夫し、最善を尽くしてこられた。いよいよその成果を発揮する機会がやってきました。支えてくれた多くの人への感謝、TEAM JAPANの誇りを胸に、フィールドで生き生きしてほしい。己を信じ、仲間を信じて精一杯戦っていただきたいと切に願っています」

TEAM JAPANの紹介、団旗授与を経て、秋篠宮さまよりお言葉を述べられた。
「TEAM JAPANのみなさまにごあいさつできますことを誠にうれしく思います。このたびの『オリンピック』においては、4つの混合種目も新たに加わり、前回の『平昌大会』を上回る7競技109種目が実施されると伺っております。この大会に向けては、COVID-19の影響により、練習環境も含めて大変困難を伴うことが多かったことと思います。そのような中、出場される方々には、厳しい選考を経て日本代表になられたことをお慶び申しあげます。今回は、通常の『冬季オリンピック』とは大きく異なる環境で開催される大会となります。参加されるみなさまには、感染症への対応に十分心を配られつつ、日頃の成果を存分に発揮されることを期待しております。そして、スポーツを通じての国際親善に努めていただくことを願っております。みなさまのご活躍をお祈りし、結団式に寄せる言葉とさせていただきます」

250名を超えるTEAM JAPANをまとめる伊東団長は以下の通りあいさつした。
「このたび団長を拝命し身にあまる光栄と同時にその責任の大きさを感じ、改めて気が引き締まる思いであります。今回の『北京大会』へ向けて我々は選手124名、監督・コーチ138名、総勢262名で6競技に参加します。海外大会の『冬季オリンピック』で過去最高の選手を派遣した『平昌大会』を上回ったことはこの4年間で競技力を伸ばし、より多くの出場枠を獲得できた成果であります。昨年7月の『東京2020大会』は当初は開催自体も危ぶまれた大会ではありましたが、夏季競技の選手たちの素晴らしい活躍は大会を大いに盛り上げ、史上最高となる成績を残しました。まさにJOCとして従来から掲げてきた夏季冬季連携、オリパラ一体であり、今回もその勢いに乗りそれぞれがベストを尽くして北京大会に臨んで参ります。
収束しないコロナ禍により、選手や競技団体はさまざまな対応や心身の調整に苦労を強いられてきました。その困難な状況下においても今できることに集中し、努力を積み重ねてきた結果、今日という日を迎えることができました。選手のみなさんが『オリンピック』という素晴らしい舞台で最高のパフォーマンスを発揮することを楽しみにしています。選手団のみなさんは日の丸を胸につけた誇りと自覚を持ち、行動規範を順守し、自らの持てる力を大いに発揮してください。そして『オリンピック』を通してスポーツが持つ価値、力を広く国民のみなさまにお伝えするとともに『人間力なくして競技力向上なし』のスローガンのもと、TEAM JAPANとして心ひとつに全身全霊で臨みましょう」

中学生で『バンクーバー2010オリンピック』に出場し、前回の『平昌大会』では金銀銅の3つのメダルを獲得した高木主将はこう決意表明をした。
「私たちは『第24回冬季オリンピック」の名誉あるTEAM JAPANの選手団に選ばれたことを誇りとし、責任と自覚を持って大会に臨みます。この2年間のコロナ禍により多くの難しい状況が続きましたが、多くの方に支えていただき、この日を迎えることができました。本大会ではその感謝の気持ちを込め、選手それぞれがベストなパフォーマンスを発揮できるよう全力を尽くして参ります。また、日の丸の誇りを胸に『人間力なくして競技力向上なし』のスローガンのもと、行動規範を順守し、参加各国の選手団との国際親善にも努めて参ります。
昨年開催された『東京オリンピック』の選手たちの活躍には、同じアスリートとして、また声援を送る側としても多くの刺激を受けました。今回は我々冬季競技の活躍が日本中へ勇気と明るさを届け、社会の未来への希望となれるようスポーツの力を信じてTEAM JAPAN一丸となって全力を尽くすことを誓います」

結団式の後にはエールパフォーマンスが披露された。デジタル技術をフル活用した幻想的な空間で女性ボーカルグルーブ・Little Glee Monsterが『世界はあなたに笑いかけている』『ECHO』の2曲を熱唱、日本選手団へエールを送った。

結団式のあと行われた記者会見には日本選手団を代表して団長、総監督とともに主将、旗手が出席した。
伊東団長「結団式、エールパフォーマンスが終了し、いよいよ北京へ飛び立つということで緊張してきました。PCR検査の結果が先ほど出て83名全員陰性ということで明日無事に飛び立てることホッとしています。厳しい中最高のパフォーマンスをできるようしっかりサポートしていきます。コロナ禍で大変な思いをされている国民にスポーツで感動と夢を与えられると思っている、ぜひ応援のほどよろしくお願いします」

原田総監督「『オリンピック』へ行くんだ、全力でがんばろうという気持ちになり、盛り上がりは現役の時と変わりません。思いは団長と同じです。立場が変わり今回は選手たちを全力でサポートしたい。選手たちが感動を伝えられるパフォーマンスができるように一生懸命がんばりたい」

髙木主将「初めての『オリンピック』に出場したのが15歳、それから12年の時が経って主将の立場で『北京大会』に参加できることを誇りに思います。12年前はたくさんの先輩の背中を見てひたすら走っていました、今回は私が若手を引っ張っていきたいと思っていますが、自分にできることは限られています。自分のできることに目を向けて、ひとつひとつ集中して乗り越えていきたいと思います」

郷旗手「最初旗手をと聞いた時は、不安でできるかなと思いましが、TEAM JAPANの代表としてしっかり務めていきたいと思います。さっき初めて団旗を持ちましたが、思っていたよりも重いと感じました。開会式ではしっかり笑顔で選手たちの先頭を歩きたいなと思います。」

主将と旗手という大役を打診させた際の率直な感想を問われたふたりはこう答えた。
高木主将「最初話を聞いた時はお受けするか悩んだ時間はありました。即決できずにコーチ、スタッフに相談し、自分の人間性や性格で主将を務めていいのかという思いもあったのですが、最初のバンクーバーから12年が経って、主将という大役を担うことの成長はうれしく思いますので、もう少しがんばってみようという思いがあってお受けさせてもらいました」

郷旗手「私も高木選手と同じで最初に打診を受けた時はコーチ、スタッフに相談させていただき、旗手という大役が自分に務まるか不安が大きかったのですが、せっかく打診をいただき、誰もができることではないと思い、最後は自分で旗手という大役をがんばってみようと思い決めました。
ここまでスケートを続けてこられたのは所属先やスポンサー、ナショナルチームのコーチやスタッフやチームメイトたちのおかげで今があるのと思うので、一本500mに思いを決めて臨みたいなと思います」

目指す主将像を質問されると、高木はこう返答した。
「前回小平(奈緒)選手が主将を務めて、身近に見ていたからこそ、今回受けた意義があると思います。小平選手と同じようなことはできませんが、私が先頭に立って引っ張るというよりみんなに助けてもらいながらTEAM JAPANの一体感が生まれるようにしていきたいです。コロナ禍で困難なことがこの先もあると思いますので、みんなでフォローし合いながら、冬は個人種目が多いですが、そのようにできればいいなと思っています。私自身が何かを強く発信するというより、選手たちが北京で最大限の力を発揮できるように祈ることしかできないかなと思っています。自分自身も成し遂げるために強い気持ちで臨もうと思っています」

目標とするメダルの数を聞かれた団長はこう返した。
「ソチと平昌は総監督という立場で、今回は自分が全責任を負う、自分が引っ張っていく立場。このエンブレムに恥じない成績を残したいと思います。ただコロナ禍で海外で戦うという機会も非常に少なくなっている中、今年からやっと海外でやれるようになった中、どれぐらいのメダルを取れるのかとはなかなか計れない。ただ気持ちとしては平昌(金4・銀5・銅4の冬季最多となった13個)を超えるメダルを取りたいと思います」

5大会に出場し、3つのメダルを手にした原田総監督は選手へのアドバイスを求められこのようにコメントした。
「『オリンピック』はたくさんの感動、勇気を伝える場だと思います。たくさんの名ドラマがあり、我々選手たちはそれによって成長してきました。今回の『北京オリンピック』でも選手たちが全力で競技に向かい、成長し、素晴らしいドラマが生まれる、そういう場になると思います」

高木と郷は『北京オリンピック』での目標を力強く語った。
高木「『北京オリンピック』の目標は金メダルを取るというものが変わらずにあります。その中で戦い抜くことが自分の中の目標であります。最初から最後まで力強くありたいと思っています。いよいよ北京の地に乗り込むんだ、普段と違う緊張や盛り上がりを感じています。コンディションは最後の最後まで詰めていく競技だと思うので、今よりもいいところへいけるようチャレンジしていきたいです」

郷「2回目の『オリンピック』なのでしっかりここまで準備してきたと思っているので、気持ちの面でも落ち着いて、笑顔で終われる『オリンピック』にしたいと思っています」

『第24回オリンピック冬季競技大会(2022/北京)』は2月4日(金)に開幕。開会式に先立ち、2日(水)からカーリングとリュージュがスタートする。20日(日)まで冬季大会史上最多の109種目が実施される。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

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