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宝塚宙組トップスター・真風涼帆、16年ぶり上演の大作に挑む

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2006年にトップスター・和央ようかを中心とする宝塚歌劇団宙組で上演された『NEVER SAY GOODBYE』―ある愛の軌跡―。『ジキル&ハイド』『THE SCARLET PIMPERNEL』など世界的大ヒットミュージカルを手掛ける作曲家フランク・ワイルドホーンと、作・演出の小池修一郎とのコラボレーションで生まれた作品だ。当時、読売演劇大賞優秀作品賞や小池が文部科学大臣賞を受賞。大きな話題を呼んだミュージカルが、再び宙組で上演される。トップスター・真風涼帆に公演に向けての思いを聞いた。

思い出深い初舞台作品に、トップとして挑戦

16年前、『NEVER SAY GOODBYE』で初舞台を踏んだ真風。本作への挑戦に「とても思い入れのある大切な作品で、身の引き締まる思いです」と力を込める。当時のことは鮮明に覚えていると語る。「宝塚大劇場の幕が開き、初めてお客様を前に拍手をいただいた日のことは、私にとって忘れられない大切な日。本公演では、初舞台生としての口上とロケット(ラインダンス)の出演だけでしたが、新人公演では民衆のひとりとして出演し、銃や旗を持たせていただきました。当時はわけも分からず旗を振り回していたなと、懐かしく感じます」。

1936年のスペイン内戦を背景に、人気写真家と女性劇作家との愛や、ファシズムと闘う人々の生き様を描いた物語。ナチス政権下のベルリンオリンピックに対抗し、バルセロナで人民オリンピックが開催される。取材に訪れた人気写真家ジョルジュ(真風涼帆)は、リベラルな女性劇作家キャサリン(潤 花)と運命的な再会を果たし、ふたりは恋に落ちるが、やがてスペイン内戦に巻き込まれていく……。「ワイルドホーンさんの素晴らしい楽曲に、小池先生の歌詞が合わさり、物語を紡いでいく。戦争を題材に、音楽と歌詞といろんなものが相まって、日々改めて多くのことを考えさせられます。ジョルジュはカメラマンとして、自分が捉えたいと思う真実の瞬間を捉えていかなければいけない。内戦下でのキャサリンとの出会いだったり、親友のヴィセント(芹香斗亜)たちの生き様を目の当たりにしたときに、ジョルジュとして導き出していくものをしっかりと表現したいと思います」。

初演では、舞台袖から上級生の演技を観て勉強していたという真風。全場面、今も色濃く記憶に残っていると語る。「どのナンバーも思い入れがあると言いますか、今お稽古場で音楽がかかると、ここで移動していたなとか、本能に染み渡っているように思い出されます。1曲1曲重厚感があり、耳に残るような音楽が多いと感じます。初演で特に印象に残っているのは、最後の戦場のシーン。上級生の皆さんのダンスが脳裏に焼き付いています。ただ今回は、今のメンバーで作るものとして、その記憶を追いかけないように、しっかりと作品に向き合ってお稽古に励んでいます」。

“一生懸命生きる”ことを届けられたら

今、ジョルジュを演じることでより深く作品を噛み締めている。「戦場という極限状態にいる人たちの感覚というのは、恵まれた時代に生きている私たちにはとても遠いものですが、一つひとつ想像を膨らませて役に没頭しています。ジョルジュを演じながら、自分自身、“一生懸命生きよう”と強く思うので、ジョルジュやヴィセントたちの生き様を見たお客様にもそう感じていただけるよう演じたいです」。

宙組『NEVER SAY GOODBYE』(C)宝塚歌劇団 Photographer/LESLIE KEE(SIGNO)

「一生懸命生きる」こと。それはコロナ禍で過ごす日々でも感じていたことだ。「この2年ほどは、あまり先のことを考えるよりも、その瞬間を一生懸命生きて、それが明日、明後日につながるようにと考えて過ごしてきました。これからも今日一日があることに感謝して、自分ができることを精一杯やっていきたいと思います」。

コロナ禍での上演が続く中、改めてファンへの思いを尋ねると「公演ができて、客席にお客様がいてくださって、喜んでくださっているお顔を見られることがなにより幸せだと感じますし、当たり前じゃないということを気付かされます。このような状況でもずっと応援してくださる皆さまは、本当にかけがえのない存在です。直接コミュニケーションを取れない寂しさもありますが、思いを届けられる場所があることが、本当にありがたいことだと感じています」。

真風が初舞台生当時、トップスターの和央ようかを見て「素晴らしく磨き上げられた、男役の究極の形を目の当たりにした」と思い返す。それから16年。「自分はそこに近づけているのかはわかりませんが、ずっと追求していくことが大事だと思っています。男役も娘役も、舞台人はみんな、自分の経験からつながっていくもの。自分が素敵だなと思う男役像を育て続けていきたいです」。

真風自身、強い思い入れを持つ今作。初演から16年を経た今、トップスターとして組の中心に立ち、どんな表現で魅せてくれるのか楽しみにしたい。



取材・文・撮影:黒石悦子



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宝塚歌劇団宙組
ミュージカル『NEVER SAY GOODBYE』-ある愛の軌跡-

【兵庫公演】
2022年2月28日(月)~2022年3月14日(月)
会場:宝塚大劇場
※2月5日(土)~27日(日)公演は、新型コロナウイルス感染症の影響により公演中止。

【東京公演】
2022年4月2日(土)~2022年5月1日(日)
会場:東京宝塚劇場

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