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尾野真千子がキネ旬“親子受賞”に笑顔、主演男優賞・役所広司は西川美和らに祝われる

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左から尾野真千子、「茜色に焼かれる」で息子役を演じた和田庵。

「2021年 第95回キネマ旬報ベスト・テン」で尾野真千子が主演女優賞、役所広司が主演男優賞を受賞。本日2月2日に東京・Bunkamura オーチャードホールで行われた表彰式に参加した。

尾野は笑顔でトロフィーを手に取り「本当にうれしいものですね。またここに帰ってこられるようにがんばります」とスピーチをする。そして2021年の出演作「茜色に焼かれる」「ヤクザと家族 The Family」について「出会えてよかったです。『茜色に焼かれる』では、何年ぶりだろうと思うほど(役が)憑依した。気持ちがぐっと入って抜け出せないくらいで、気持ちよかったです」と言及し、「コロナ禍で映画がまともに観られない中で、(観客が)こんな地味な映画を観てくれた。それだけでも私たちがやったことは間違いではなかったと思います。こういった賞をいただけて、少なからず気持ちが伝わったんだなと感じています」と目をうるませながら話した。

ステージには「茜色に焼かれる」で息子役を演じ、新人男優賞に選ばれた和田庵も登壇。尾野は「“親子”で受賞できるってなかなかない。母のような気持ちで、一番喜びました」と顔をほころばせ、「一生懸命もがいて考えて。大変だったと思います」と和田をねぎらった。

役所は「すばらしき世界」で、服役を終えて社会で必死に生きる男・三上に扮した。彼は「自分の芝居を上手だと思ったことは一度もありませんが、素晴らしい賞をいただけた。もうちょっとがんばりたいと思います」と受賞の喜びを噛み締め、「自分たちがいる場所を“すばらしい世界”にできるんだという思いが込められたこの映画と仲間たちが、この賞に導いてくれたと思います」と携わった人々への思いを述べた。

会場には、同作の監督・西川美和とスタッフたちが祝福に駆け付けた。役所は「おかげさまでこれをいただきました!」とうれしそうにトロフィーを掲げ、スタッフから温かい拍手を受ける。西川は「うわさには聞いていましたが、誰よりも脚本を読み込んで役のことを考えておられる」と役所の俳優としての魅力を紹介し、「キャメラの前に立った瞬間に『三上さんだね』とスタッフがつぶやいた」「役所さんと演技をすると、相手の俳優のいいところが引き出されていく」と撮影時のエピソードを披露した。

「キネマ旬報ベスト・テン」は、1924年度に当時の編集同人の投票によってベストテンを選定したことを発端とする映画賞。映画ナタリーでは表彰式の模様を引き続きレポートする。