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Hey! Say! JUMPのコンサートを裏で支える熱い思い 若手スタッフ密着したドキュメンタリー第1回

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リアルサウンド

 King & Princeの素顔に迫り様々な話題を呼んだ『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME ~時が奏でるリアルストーリー~』(フジテレビ系)。11月2日からはコンサートを裏で支える若手スタッフに密着した「~新人たちの挑戦~」がスタートした。

 番組ではHey! Say! JUMPのコンサートでステージを支える4人の若手スタッフにフォーカスを当て、ツアー初日の幕が上がるまでの道のりを追う。

 予期せぬトラブル、刻々と過ぎていく時間。4人が辿りついた先で見たものとは。

 常日頃私たちはきらびやかな舞台の表側しか見ることができない。最高のコンサートを目指し、努力を重ねるスタッフの裏側を知ることで、また違った視点でコンサートを楽しめるのではないだろうか。

(関連:Hey! Say! JUMP 中島裕翔『ベストジーニスト』殿堂入り狙う「平成のうちにちゃんとジャンプ」

■観客を非日常へと誘うため、陰で支える人々

 全てが一体になった時生まれる感動と興奮のコンサート。番組では舞台進行、特殊効果、音響、特殊機構と4つの部署に携わる4人の若手スタッフに焦点を当て、コンサートの幕があがるまでを追う。舞台は2018年8月31日、武蔵野の森総合プラザメインアリーナ。ジャニーズの人気グループHey! Say! JUMPのツアー『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR SENSE or LOVE』の初日の様子からスタート。メンバーを見守るスタッフの中に緊張気味に立つ4人の若者の姿がそこにあった。遡ること3日、カメラは初日を3日後に控えた会場に4人の姿を捉えていた。舞台進行を担当する入社3カ月上田真弘さん、ステージを豪華に彩る特殊効果を担当する入社2年目矢部みちるさん、ライブの要となる音響担当の入社3年目倉持拓真さんは若くして今回初ステージチーフを担当する。また複雑な舞台装置を操作する特殊機構担当の入社2年目、福田祥一郎さんは期待の若手オペレーターだ。仕事の内容こそ異なるが4人に共通するのはコンサート会場に訪れるファンを絶対に楽しませたいという思いだった。

■夢を売るエンターテインメントの世界に青春をかけた4人

 コンサートツアーは約5カ月間。上田さんと矢部さんはツアー初参加だ。150名を超えるスタッフによって会場のセッティングが進む中、4人それぞれが目標を持ってスタート地点に着く。入社3カ月の上田さんは舞台進行を担当。演出家や振付師のステージの構成やどんなイメージでやりたいという意向を具現化するのが仕事。メンバー周りのケアに加え、踊りやすいようにステージに立ち位置の印を付け、リハーサルと同じ状況で本番に臨めるよう配慮入社わずか3カ月の彼が1人で何役もこなしていることに驚いた人も多かったのではないだろうか。

 舞台進行部は総勢10名。上田さんはメンバーの知念侑李を担当している。専門用語が飛び交い、スピードを求められる現場で必死に付いていく上田さん。「会話のテンポが速いので理解が追い付かないが、慣れるしかない。足を引っ張れない」と決意を口にする。初めてのツアー初日を控え、上田さんは「不安でしかない」と素直な気持ち吐露した。

■予期せぬトラブルーー限られた時間の中での葛藤

 特殊効果を担当する矢部さん。通称「特効」と呼ばれるセクションだ。スクローラーと呼ばれるステージ上に吊るし、紙吹雪などを降らせる演出や、スパークラ―と呼ばれる演出的に魅せるスモーク、コンサート中に放たれる銀テープの演出も携わっている。一見派手な仕事だが裏方では地味な作業も多く、重い機材の搬入もこなしている。この仕事を目指したきっかけを「ピアノや吹奏楽などすっと音楽をやっていて小さい頃から音楽に携われる仕事がしたかった。初めてコンサートに行った時に火や銀テープなどの特効が印象に残り、絶対に携わりたいと思った」と話す。

 倉持さんは音響のステージチーフとして本番中はアーティストの全ての動きを把握し、マイクやイヤーモニターの受け渡しを行う。音響の仕事について「本番では感情が動くシーンがたくさんあると思うが、それを邪魔せず感動すべき場所では感動する音を、楽しい時にはテンションの上がる音を出すようにしたい。ある意味違和感を作っちゃいけない仕事なのかな」とこの仕事のやりがいを口にする。

 特殊機構に携わる福田さんたちは複雑に動くステージを作るのが仕事。今回は大きく動くステージが見せ場となっているが、福田さんはメインステージに仕込んだリフターと呼ばれる昇降装置の操作を任された。「スケールの大きい仕事をしているな」とこの仕事の醍醐味を実感。矢部さんは「念願のツアーは緊張と不安でいっぱいですが何とか食らいついて一生懸命頑張りたい」と真摯な姿勢で挑む。

 番組では紙吹雪が固まらないようベビーパウダーを仕込む様子や、滞空時間が長くなるよう、さらに乱反射でキラキラ輝くよう手で折り目をつけている様子も紹介。ふと会場に降ってきた金銀の紙吹雪に折り目がついていたことを思い出す。一瞬の演出にもスタッフの手間がかけられて美しい風景となって皆の心に刻まれていたのだと知った。そんな矢部さんたちの前にトラブルが。照明や特殊効果の機材を吊るす円形トラストが上がらない。舞台監督の髙橋久幸さんも首をかしげる。原因は一体どこにあるのか……。

 最高のショーを作り上げようとすればそこに立ちはだかる壁もまた高い。彼等の行く末に待ち受けているものとは。そして果たして無事にコンサートの初日を迎えることができるのだろうか。舞台裏のスタッフの熱い思いが伝わる次回に期待したい。(北村由起)