Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > 岩田剛典の恋愛論「運命の相手は、信じない」

岩田剛典の恋愛論「運命の相手は、信じない」

映画

インタビュー

ぴあ

岩田剛典 撮影/奥田耕平

続きを読む

フォトギャラリー(10件)

すべて見る

篠原さんとのやりとりはアドリブでつくっていきました

この世にたったひとり存在する魂の片割れを、“ツインレイ”と言う。そんな運命の相手を信じるだろうか。岩田剛典さんはそう尋ねられると、柔らかく微笑んだ。

「僕は信じないですね。僕は運命というものを信じていなくて。この人は合うなって感じるのって、運命がどうこうというよりも、自分の持っている価値観と相手の価値観がどれだけ合うかという話でしかない気がするんですよ」

穏やかな口調で理由を説明したあと、一拍置いて、こう付け加えた。

「まあ、そう思うのも、僕がまだ運命の相手と出会っていないからかな(笑)」

そうはにかむ岩田さんが演じたのは、運命の恋におちた女と男の物語。Netflixシリーズ『金魚妻』で、夫のモラハラ&DVに苦しむさくら(篠原涼子)の心の拠り所となる金魚屋の店主・春斗に扮している。

「劇中にはセンシティブなシーンもありますが、基本的には純愛ストーリー。その中で、年下男子的な要素を求めて僕にオファーをいただいたと思っているので、演技の面ではそこを意識しながら演じていました」

この3月には33歳となる。すっかり大人の男性となった岩田さんにとって、“年下男子”は新鮮ですらあった。

「自分でも今回がギリギリじゃない?と思いました(笑)。でもこうした役どころを求められることももうなかなかないと思うので、いいチャンスかなと。年下男子の魅力は純粋で、母性本能をくすぐられるところ。僕自身に年下男子の要素があるかと言ったらどうでしょうね。多少なりともあるんじゃないですか。笑顔とかはよくそう言われる気がします」

篠原さんとの何気ない会話のシーンは、アドリブによってつくられたものが多いと言う。

「1話で船に乗ってるシーンがあるんですけど、あそこの台本はト書きだけで、話す内容は2人で考えました。まずはこうしようかという方向性を篠原さんと打ち合わせして、それからテストをして、段取りを決めて、いろいろ試しながらつくっていったという感じで。本番でもお互いアドリブを入れていました。その方が自然な笑顔が出るんですよね。2話の屋上でビールを飲むシーンもそうで。もう自分が何と言ったのか覚えていないですけど、ふざけていろいろやってたら、篠原さんが笑ってくれて、それがうれしかったです」

実家のテレビで見たら気まずい空気になるかも(笑)

息を呑むのが、1話のクライマックスで披露されるお風呂場でのラブシーンだ。タイル張りのレトロなバスルームで、ずぶ濡れの2人が見つめ合い、唇を重ねる。甘く幻想的な光景に、言葉も忘れ、見とれてしまう。

「自分にとってああいうシーンは初めてだったので、すごく鮮明に覚えています。緊張したのもそうですけど、濡れてるから、ほっとくとすごい冷えるんですよ(笑)。直前までお互いあったかいシャワーを掛け合いながら本番に入りました」

さくらの首筋に添えた手が、包み込むように大きくて、色っぽい。

「手の位置は、並木(道子)監督にいろいろ指導をしてもらいながら、画角に合わせていちばんよく見えるものを目指しました。体のパーツをそれぞれ撮っていたので、そこはちょっと照れくさかったですけどね。その分、素敵なものが撮れたと思うので、手から足の指先までしっかり見ていただけたら」

こうした恋愛作品は、視聴者が思わず恋してしまうような男性像でなければ成立しない。その難しさは、他の芝居とはまた違う独特さがある。

「後半に入っていくにつれて春斗の葛藤が描かれていくんですけど、そこは感情に身を任せられたというか、すっと自分の感情が入って演じやすかったです。難しかったのは、前半のいわゆるキラキラカット。ここでキュンとしてもらうことも俳優として大事な役目なので、ある意味感情の流れというよりも、どう見えるかを意識して狙いながらやっていかなければいけないところはありますね」

その美しい肉体も話題を呼んでいる。本人は「今回は体づくりは何もしていない」と言うが、最も自信があるパーツはどこだろうか。

「背中ですね。『HiGH&LOW』をやっていたときに背中を丸出しにして拷問されるシーンがあって、そのために死ぬほど鍛えたんですけど、その名残が今も残っていて。自分でもいい背中をしているかなと思っています(笑)」

近年、地上波では激しい性的描写が入った作品はなかなか放送しづらくなっている。女と男のエロスを描いた本作は、Netfilxだから実現できた挑戦作だ。

「いきなりそういうシーン差し込まれるからびっくりますよね。見てはいけないものを見たいという、人のドキドキを求める気持ちに応えられる作品になっていると思います。ただ、実家のテレビで見たら気まずい空気になるので、そこは気をつけてください(笑)」

しいたけ占いは、結構見ています(笑)

恋におちる瞬間は、誰にもコントロールできない。たとえ決まった相手がいても、おちるときにはおちてしまうのが恋だ。岩田さんが恋におちる瞬間はどんなときだろう。
「その人と一緒にいる自分をイメージできたときですね。理由なんてなんでもいいんです。自分にないものを持っているでもいいし、逆に自分にすごく似ているでもいい。ただ一緒にいて、いっぱい笑えて、楽しいな幸せだなと感じる未来が想像できる。何気ない普段の生活を楽しめる予感がする。そんなときに、この人のことを好きだと思うんじゃないかなって」

あくまで内面重視。一目惚れはしない。

「若い頃はやっぱりまず第一印象が大事だったんですけどね。第一印象って、意外と動物的な部分が反応しているからあながち間違ってはいないと誰かが言っていて、それもわかるんですけど。今はやっぱり価値観が合うかどうかの方が重要。自分がめちゃくちゃ面白いと思うものを、相手がぴくりとも笑っていないと気を遣うし、それが続くとどんなに見た目が好みでも一緒にはいられないじゃないですか。笑いのツボは大事です」

誰かを愛するということ。それは、とてもかけがえのない感情だ。

「恋愛は、自分の気分を上げるもの。好きな人がいると、パワーをもらえるじゃないですか。たとえば仕事にしても、好きな人が待っていたら今日は早く切り上げて帰りたいなというモチベーションになりますよね」

だが一方で、こんな現実的な一面も。

「僕自身は恋愛の比重がそんなに大きいタイプではないんですよ。それより今は仕事が大事な時期。プライベートでも仕事のことを考えちゃうくらい仕事に夢中だから。自分の脳内における恋愛の割合は、いいところ20〜30%くらいです」

恋愛映画や恋愛ドラマも、「それほど多く観るわけではないですが、好きですよ」と明かす。岩田さんの心をとらえた、人生最高のラブストーリーはなんだろうか。

「『きみに読む物語』ですね。とにかく主演のお2人の芝居が最高にいいんですよ。年とともに大人になっていく感じが現実的でリアリティがあって切ないところが好きです。あの時代のファッションも好きだし、今でもずっと心に残っている作品ですね」

ちなみに運命を信じない岩田さんだが、“あること”は信じるようで…。

「占いはいいことだけ信じます(笑)。しいたけ占いとか、俺のこと言ってるなと思いながら見ていますよ。と言っても、結局それも自分の気の持ちような気もしますけど。それに、占いに影響されて何かを決めるということは一切ないです。人の意見と思って聞いて、それで満足するだけ。最後に決断するときは、自分の意志に従うようにしています」

そう口角をきゅっと上げて笑う顔に、ドキッとさせられてしまう。運命の相手を信じない“岩ちゃん”だけど、これだけたくさんの人が“岩ちゃん”に恋におちてしまうのは間違いなく運命だと思う。

ぴあアプリ限定!

アプリで応募プレゼント

岩田剛典さんのサイン入りポラを1名様にプレゼント!

【応募方法】

1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。

こちらからもダウンロードできます

2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!

撮影/奥田耕平、取材・文/横川良明

Netflix シリーズ「金魚妻」全世界独占配信中

原作:「金魚妻」黒澤R(集英社「グランドジャンプめちゃ」連載)
出演:篠原涼子、岩田剛典、安藤政信、長谷川京子
松本若菜、中村静香、瀬戸さおり、石井杏奈、眞島秀和、藤森慎吾、犬飼貴丈、久保田悠来
監督:並木道子(フジテレビ)/楢木野礼/松山博昭(フジテレビ)
脚本:坪田文/越川美埜子/的場友見
撮影: 相馬大輔
エグゼクティブ・プロデューサー:佐藤菜穂美(Netflix コンテンツ・アクイジション部門 マネージャー)/牧野正(フジテレビ)
プロデューサー:中野利幸(フジテレビ)/浅野澄美(FCC)、小林和紘(FCC)
制作プロダクション:フジクリエイティブコーポレーション
製作:Netflix

フォトギャラリー(10件)

すべて見る