Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > ワイルドナイツ戦の敗戦から立ち上がる! サンゴリアス、秩父宮3連戦へいざ!!

ワイルドナイツ戦の敗戦から立ち上がる! サンゴリアス、秩父宮3連戦へいざ!!

スポーツ

ニュース

ぴあ

ダミアン・マッケンジー(東京サンゴリアス) (c)スエイシナオヨシ

続きを読む

フォトギャラリー(6件)

すべて見る

東京サンゴリアスにとって、ショッキングな敗戦となった。2月26日『NTTジャパンラグビー リーグワン2022』第7節で『ジャパンラグビー トップリーグ 2021』プレーオフトーナメント決勝の再戦が実現。果たして、埼玉ワイルドナイツへのリベンジはならなかった。

熊谷ラグビー場で最初にペースを掴んだのは東京SGだった。3分にPGでの先制を許し、アタックを仕掛けてもミスが続いたが、7分にモールから展開。オーストラリア代表CTBサム・ケレビ、WTB中野将伍がゲインラインを突破しインゴールに迫ると、最後はSO田村煕の飛ばしのパスを受けたPR石原慎太郎が逆転のトライ。ニュージーランド代表FBダミアン・マッケンジーはCG、5分後にPGも決めて10-3とすると、17分にはCTBケレビのパワフルな突破から左へ展開、中野が大きく距離を稼ぎ、最後はサポートに走った下川甲嗣が中央へ回り込んでトライ。17-3とした。

東京SGのトライラッシュの予感が漂う中、埼玉WKがさすがの修正能力を見せ付けた。ブレイクダウン(接点)で素早くプレッシャーをかけることで、東京SGのスピーディな球出しを阻止。流れはホストチームへ移っていった。

20分に残り5mでラインアウトモールと見せかけてFLベン・ガンターが回り込んでトライを奪うと、29分のPGを挟んで38分には今度はドライビングモールからHO坂手淳史に逆転のトライをマーク。17-20で前半を終えた。

後半に入っても、主導権は埼玉WKのまま。後半7分に松田がPGを成功させるも、後半10分のマッケンジーのPGは失敗。その後も東京SGはラックでペナルティを連発し、後半19、31分と埼玉WKはPGでスコアを積み重ねて17-29。後半32分にはワラビーズのWTBマリカ・コロインベテの独走からCTBディラン・ライリーにトライを決められて勝負あり。このまま17-34のダブルスコアでノーサイドの笛を聞いたのだった。

試合後、世界的名将のロビー・ディーンズHCは「今日のゲームは世界中のどの大会にも匹敵する素晴らしいゲームを見せられたのではないだろうか。質の高いゲームを届けられた。ワールドクラスの選手がいて、そのワールドクラスの選手がハードワークしなければならないゲームだった」と胸を張ったが、東京SGにとっては悔しい敗戦にほかならない。

試合後、ミルトン・ヘイグ監督は「前半20分までは内容がよかった。ラックスピードをコントロールできトライも奪えた。前半の残り20分はディシプリン(規律)を守れずペナルティが多くなった。後半も前半20分以降の悪いところが出た」と振り返り、言い訳ではないと断りつつ「トヨタ(ヴェルブリッツ)戦から4週間経った選手がいる。NEC(グリーンロケッツ東葛)戦が中止になり、先週のゲームをしっかり戦い今日に備えるというプランが崩れてしまった」と敗因を口にした。

また、選手たちは完敗を認めつつ、前を向いた。

CTB中村亮土主将「今日に関してはパナソニックが素晴らしいラグビーをした。課題はたくさん見つかったので、一つひとつクリアしていきたい。自分たちのラグビーを最初の20分だけではなく、80分間できる強いチームになっていきたい」

マッケンジー「パナソニックが素晴らしいパフォーマンスで自分たちのゲームができなかった。素晴らしいディフェンスからプレッシャーをかけられて、ディシプリンでも我慢強くプレーできなかった。ただ最初の20分のように強いディフェンスにもいいアタックができたので、続けられるようにしていきたい」

田村「パナソニックのディフェンスが素晴らしかった。もっとコントロールできれば。いいアタックしている時もボールを取られたので、うまくいっている時ほど規律を保ち、ブレイクダウンをしっかりしたい。少ない人数のラックでも相手にスローダウンさせられたので」

FL下川甲嗣「最初の20分は自分たちのいい形ができたが、そこから規律の部分で自分たちで流れを逃した。FWとしてもプレッシャーを感じる時間帯でもあった。規律の高いディフェンスをするなと感じた。課題が多く、逆に収穫が多いゲームになった」

2月28日にはSH流大がメディア対応に登場。改めて2日前の敗戦を語った。
「まだパナソニックと差があると率直に感じた。今日レビューをし、スタッツは悪くなかったが、ダブルスコアになるということは、いつものパナソニックの強さが出た試合だったということ。サントリーのいい時間帯もあったが、パナソニックの総合的な強さが出た試合。去年プレーオフ決勝で負けて、またリーグ戦で負けて、次あるのはプレーオフしかない。それまでに自分たちもしっかりレベルアップして、リベンジできるよう成長していきたい」

日本代表SHは埼玉WKの強固なディフェンスについてはこのように分析した。
「立っている人数が多くて一人ひとりのスペーシングがしっかりしている。前半20分で17点取った時は、速いボールのリサイクルで、広いディフェンスラインに対してアンダーラインに走って、少しずつ相手の穴を突いて2トライした。後半になるにつれて穴も少なくなって、相手がジャッカルしたり、こちらのファンダメンタル(土台となるプレー)のエラーで失ったりした。パナソニックのディフェンスが素晴らしいのは僕が社会人になった時から感じている。ただトライを奪えたのも事実。とにかく質を高めるのひと言に尽きる」

自身が負傷交代した前半25分以降の劣勢についてはこうコメントした。
「僕は外に出たので、なかなか感じられなかったが、自分たちのペナルティや簡単なエラー、ブレイクダウンでこちらがボールキャリーの寝かたやふたり目の反応とか、相手のバックローにプレッシャーをかけられた。原因はひとつではないが、総じて自分たちに原因がある。パナソニックが何かを変えたとかはないと思うので、20分間以降、僕たちの質が落ちて、相手の罠にハマったというイメージが強い」

強化すべき課題ははっきりしていると流は語る。
「ブレイクダウン周りの質。速いテンポでやりたいのがサントリーのラグビー。ボールキャリーが横に寝てしまうと、スローダウンさせられたり、ボールを取られてしまう。ボールキャリーやブレイクダウンの質を高めたい。あと正しいフィールドポジションでやりたい。我慢比べをしてもサントリーらしくないので、リスクを背負ってチャレンジングなプレーをしてもいいと思っている。なかなかゲインラインが取れない中、ボールだけ動かしていたことがあったので、正しいポジション、正しいモーメンタムでアタックしていきたい」

負傷交代となった自身のケガについては、問題ないと言う。
「ただの打撲なので、あのまま出ろと言われたら出られたが、ベストパフォーマンスは出せそうもなかったので。(齋藤)直人もいたので、自分から代えてもらった。パナソニックに対してはその時にベストの人が出ないと勝てない。痛いところをかばってケガするのも嫌だし、シーズンは長いので。直人がいるのが大きいので代えてもらった」

流は5歳年下の齋藤について言及した。
「ライバルはライバル。9番か21番かノンメンバーか。9番でなければ悔しいという気持ちはあるは常にある。ただチームメイトなので一緒にチームを勝たせる役割を担っている。彼は今後のサントリー、代表を担っていく存在なので、僕が教えることはない。このまま一緒に成長していきたい」

さらにかつてのチームメイトであり、次戦対戦する5歳上の日和佐篤についても言及した。
「ずっと尊敬している選手。しっかりいいプレーして、チームが勝てば、その時の9番がいいプレーしたと思われるので、しっかり勝ちたい。楽しみですよ。元チームメイトとやるのは楽しみ。僕、日和佐さんのいる神戸に勝っていないので、勝ちたい。勝てるようがんばりたい」

流は次戦・コベルコ神戸スティーラーズ戦へ向けて、このように意気込みを口にした。
「序盤は苦しんでいる印象があったが、最近の試合を見ると力はあるし、やはり強いチーム。アタックキングのチームだと思うし、僕らもアタッキングのチームなので、お互いにボールを持って脅威になるような面白い試合になりそう。相手のキープレーヤーに簡単にラインブレイクされると難しいゲームになるが、お互いにアタッキングラグビーでいいゲームになりそう」

『NTTリーグワン2022』第8節・東京SG×神戸Sの試合登録メンバーは以下の通り。
【東京サンゴリアス】
1石原慎太郎、2堀越康介、3垣永真之介、4辻雄康、5小林航、6下川甲嗣、7小澤直輝、8ショーン・マクマーン、9齋藤直人、 10田村煕、11テビタ・リー、12中村亮土、13サム・ケレビ、14尾崎晟也、15ダミアン・マッケンジー、16北出卓也、17森川由起乙、18須藤元樹、19ハリー・ホッキングス、 20飯野晃司、21流大、22森谷圭介、23仁熊秀斗

【コベルコ神戸スティーラーズ】
1中島イシレリ、2平原大敬、3山本幸輝、4小瀧尚弘、5JD・シカリング、6ブロディ・マクカラン、7前田剛、8張碩煥、9日和佐篤、10アーロン・クルーデン、11山下楽平、12リチャード・バックマン、13ラファエレ ティモシー、14アタアタ・モエアキオラ、15山中亮平、16松岡賢太、17平島久照、18尾池亨允、19ジェラード・カウリートゥイオティ、20井上遼、21中嶋大希、22李承信、23井関信介

全勝が止まり、クボタスピアーズ船橋・東京ベイに首位を譲ったが、東京SGに落ち込んでいる暇はない。明日から秩父宮ラグビー場でのホストゲーム3連戦が待っている。『NTTリーグワン2022』第8節・3月4日(金)・神戸S戦、第9節・3月11日(金)・S東京ベイ戦、第10節・3月20日(日)・シャイニングアークス東京ベイ浦安戦がラインナップ。神戸S戦、S東京ベイのチケットは発売中。SA浦安戦のチケットは3月4日(金)午前9時59分までチケットぴあにて先行先着プリセール、4日(金)午前10時より一般発売。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

東京サンゴリアス対コベルコ神戸スティーラーズ NTTジャパンラグビー リーグワン 2022 DIVISION 1のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2202529&rlsCd=008&lotRlsCd=

東京サンゴリアスのチケット情報
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=11027037

ジャパンラグビー リーグワン 特設ページ
https://t.pia.jp/pia/events/rugby-leagueone/

ジャパンラグビー リーグワン 2022 観戦ガイド
https://book.pia.co.jp/book/b597752.html

フォトギャラリー(6件)

すべて見る