今日はどのネタ見よう? 11人目 令和ロマン高比良くるまのおすすめネタ動画
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令和ロマン高比良くるま
芸人オススメのネタ動画を紹介する企画「今日はどのネタ見よう?」。なぜそのネタが好きなのか、どんな影響を受けたのか、芸人たちが厳選した3本のネタ動画に彼らのレビューを添えて掲載していく。11人目は令和ロマン・高比良くるま。最初に憧れた芸人のネタ、最近一番見ているネタ、どうしても後世に残したいネタ、という3タイプの動画を存分に解説してくれた。
ニューヨーク「ピザ屋」
まず最初に憧れた芸人さんのチャンネルから1本選ばせていただきました。ニューヨークさんといえば毒っ気のある偏見ネタが代表的ですが、僕の中で一番なのがこの「ピザ」。ただの単独用パワーネタのように見えてとても奥深いんです。嶋佐さんがコント風ではなくガチの「厄介」を演じていて、屋敷さんも基本「そうするしかない」という反応。あらゆる場面や心情を言語化する才能がありながら、それを抑えることによって生まれるシュールさ。鈍い刀でゴリゴリと削り斬られたい人にぴったりです。リアリティを超えたリアルがぶち込まれた作品。
セルライトスパ「不動産」
次に最近一番見ている芸人さんのネタです。先日、自宅療養中の大須賀さんに突如Twitterをフォローされ、それきっかけでチャンネルを一読しました。動画の更新が1年前で止まっていることに驚きながら、ネタ動画を開くとライブではなく会議室収録。漫才は笑い声がないと見ててしんどいことが多いですが、このネタはむしろ更に面白く感じます。「大間違いボケ日本代表」の大須賀さんが放り込むボケというよりミスのような言葉たちは僕の大好きなニュアンスなので何でも喜んじゃう。しかし何周かしてる内に気づいたのはこの面白さの原因がその複雑さにあるということ。大須賀さんのひとボケひとボケには、あるあるや大喜利、キャラや演技力といったボケを構成する様々な要素が重なり合いながら配合されています。国籍やジャンルに囚われないイノベーティブのレストランのようだと、有識者は言うでしょう。
銀兵衛「無人島」
最後にどうしても後世に残したい漫才です。すでに解散してしまった銀兵衛さんのいつ消えるか分からないチャンネルにある人類の漫才の最新到達点です。芸術としての完成は和牛さんのオレオレ詐欺のネタ、特にオチの部分だとずっと思っていました。自分でもその先を目指すべくコロナ前まではもがいていました。それからその先に向かうことを断念し、世間的にもM-1がひたすらショーになり、そういったアカデミックな部分は前時代的な風潮が作られました。その風向きも潮目も関係のない二人がその先に行っていました。きっとこれは研究や反骨ではないのでしょう。それでも漫才という二次元の世界を、三次元に変えたのです。ひっそりと金字塔を立てた後、嘘みたいに消えてしまいました。
令和ロマン・高比良くるまより
自分の正義感をうまく使って
ひとから頼まれたことを遂行してます。
ほんの一例がYouTubeにあります。
official令和ロマン【公式】
令和ロマンのR2D2
日時:2022年3月20日(日)17:45開場 18:00開演
会場:東京・神保町よしもと漫才劇場
料金:配信1200円(会場チケットは完売)
チケット:FANY Online Ticketにて3月22日(火)12:00まで販売。
見逃し視聴:3月22日(火)18:00まで。
<出演者>
令和ロマン / ストレッチーズ
高比良くるま(タカヒラクルマ)
1994年9月3日生まれ、東京都出身。慶應義塾大学お笑いサークル「お笑い道場O-keis」在籍時に相方・松井ケムリと魔人無骨を結成。「NCS大ライブTOKYO 2018」で優勝し、NSC東京校23期の首席としてデビューした。2019年5月1日、令和ロマンに改名。同日単独ライブを東京・ヨシモト∞ホールで開催した。2020年に「NHK新人お笑い大賞」優勝。「タカアンドトシのお時間いただきます」(NHKラジオ第1)コーナーレギュラーを担当している。吉本興業所属。
※高比良くるまの「高」ははしごだかが正式表記。