ハツビロコウが9人のキャストでイプセン「民衆の敵」立ち上げる
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ハツビロコウ #12「民衆の敵」チラシ表
ハツビロコウ #12「民衆の敵」が3月29日から4月3日まで東京・小劇場B1にて上演される。
本作は、ヘンリック・イプセンの戯曲。小さな町で温泉が見つかり、町長をはじめ町の人たちは町興しに期待をかける。しかし町長の弟で開業医のトマス・ストックマンは浴場が汚染されていると主張し……。
上演に向けて上演台本・演出を手がける松本光生は「上演台本は、出演者を9名に絞り、それぞれの状況における、各人物の葛藤を中心に描いてゆく。上演時間は、2時間程度を考えている。俳優には、今あるべきリアリズム演技を求めてゆく。舞台上の彼らは『物語を伝える俳優』ではなく、『自らが物語を紡ぐ存在』になってくれるはずだ」とコメントした。
なお31日と2日18:00開演回は客席数を劇場定数席の50パーセントにしたディスタンス回となっている。
松本光生コメント
「民衆の敵」は、現代演劇の父とされるイプセンが、およそ140年前に残した社会劇で、目の前に突き付けられた「不都合な真実」を前にして、それぞれの立場の人間が、それぞれの守るべき正義を掲げ、それぞれが懸命に問題を解決しようとする姿を描いている。その中で彼らは、「守るべき正義」を掲げるがゆえに、頑なになり、挫折し、嘘をつき、間違いを犯し続ける。その姿は、ときに無残で、ときに滑稽で、ときに愛おしくさえ思える。わたしは、そんな彼らを、戦いのなくならない、まさに今の舞台にそのまま蘇らせたいと思った。正義の意味を深く検証するために。上演台本は、出演者を9名に絞り、それぞれの状況における、各人物の葛藤を中心に描いてゆく。上演時間は、2時間程度を考えている。俳優には、今あるべきリアリズム演技を求めてゆく。舞台上の彼らは「物語を伝える俳優」ではなく、「自らが物語を紡ぐ存在」になってくれるはずだ。
ハツビロコウ #12「民衆の敵」
2022年3月29日(火)~4月3日(日)
東京都 小劇場B1
原作:ヘンリック・イプセン
上演台本・演出:松本光生
出演:橋本一郎、千賀由紀子、田村真帆、石塚義高、井手麻渡、高田賢一、井上智之、石井俊史、松本光生
※石塚義高の「高」ははしご高が正式表記。