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「苦しさで温められるような作品に」大城ベイリ×とまん『アマネ†ギムナジウム オンステージ』対談

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左より、『アマネ†ギムナジウム オンステージ』出演の大城ベイリ、とまん 撮影:源賀津己

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『帝一の國』『ライチ☆光クラブ』などで知られる古屋兎丸の漫画『アマネ†ギムナジウム』が初舞台化される。

原作は、主人公の人形作家・宮方天音(みやかたあまね)が作り出した7体の球体関節人形が少年となって織りなす耽美で脆く切ない青春群像劇。今回の舞台版は、脚本を映画『ザ・ファブル』や『20世紀少年』、『進撃の巨人』『GANTZ』『ジョーカー・ゲーム』などを手掛けてきた渡辺雄介が、演出を同じく古屋兎丸原作の舞台、學蘭歌劇『帝一の國』シリーズでも演出を務めた小林顕作が手掛け、少年たちが暮らすギムナジウム(ドイツの中等教育機関)を舞台に『アマネ†ギムナジウム オンステージ』として上演される。

本作のメインキャストを務めるフィリクス役・大城ベイリ、ヨハン役・とまんに話を聞いた。

――おふたりはオーディションを受けて出演が決まったそうですね。

大城 はい。原作を読んだときに今まで読んできた漫画とは違う感覚があったので、どうしても出演したいと思いました。こんなにも心の奥を揺さぶられたのが初めてで。実はオーディションは最初違う役で受けたんですが、現場で古屋兎丸先生が「フィリクスの台詞も読んでみて」と声をかけてくださって、フィリクス役をやらせていただくことになりました。原作を読んだときに一番共感したのも、一番演じたいと思っていたのもフィリクスだったので、とても嬉しかったです。

とまん 僕は昔から兎丸先生の作品が大好きで、この作品のオーディションのお話をいただいたときに、ヨハンは絶対に自分が演じたいと思いました。背景は違うのですが、僕は小さい頃から性別にとらわれずに生きてきたぶん中性的に見られることが多かったし、体格の面でも、周りの子は身体が男っぽくなっていく中で自分だけ変わらないというヨハンの気持ちを理解できる部分があると思ったので。

――原作からはどんなものを受けとりましたか?

大城 僕は読んでいて辛かったです。

とまん 僕も辛かったです。だけど、それぞれの愛のカタチが描かれているとも思いました。曲がった愛もありますが、それも想う気持ちなんですよね。苦しいけど、その苦しさで温められるような作品にできたらいいなと思いました。

――「苦しさで温める」ってわかる気がします。

とまん 矛盾した言葉のようですが、そういう不思議な感情を味わうことができる作品にできたらいいなって。この作品はザ・ハッピーエンドでもないと思うんです。捉え方によって変わってくると思う。でもなにか温かく心に残るものがあるような感じで。

大城 うんうん。読んでいると、誰も否定したくないって思うんだよね。一見ひどいことをしている人からも強い想いを感じるから。

とまん だから、キャラクターの第一印象とエンディングでの印象がものすごく違うんですよね。そのくらいいろんな感情が出てくるってことだと思う。しかもその感情のほとんどが100%なんですよ。

大城 ほんとそう。そういうものを生で届ける時にどんなものが生まれるのか……。今作は歌もダンスもあるから、漫画ともまた違った味の『アマネ†ギムナジウム』が届けられるのかなと思いつつ。

――歌とダンスでどう表現するのか。

大城 ただ、オーディションではダンス力や歌唱力よりも、“中”を見られたような気がしたんですよ。

とまん きっとそれは「人間をどう表現するか」が大事だからなのかなと思いました。読んでて忘れるもん、この子たちが人形ってこと。

大城 わかる!

とまん そのくらい人間らしい「感情」が大事なんだと思います。

主人公・天音(あまね)は観客の皆さん

――今作は大城さんととまんさんは固定キャストで、おふたり以外はWキャストとして2チームで演じるそうですね。

大城 はい。メインキャラクターを演じるのは初めてなので、座組をまとめられるように、責任を持たないとなと思います。2チームある分それぞれの稽古をつなぐ役もするかもしれないし、背負うものも大きいんじゃないかな。とまん君にはかなり頼ると思います!

とまん がんばりましょう! 僕もこういう立ち位置は初めてです。しかもキャストの中で最年長というのも初めて。“お兄さん”とは言わずとも、どこかで支えていけるような存在になりたいです。ベイリくんのことも支えていけたらと思っています。

大城 よろしくお願いします!

――演出の小林顕作さんとはおふたりとも初タッグですが、もうお話しはされましたか?

とまん まだオーディションでお会いしただけなんですけど、その時のことが印象に残っています。オーディションって大体固い空気なのですが、小林さんはそれを一発でほぐしてくださったんです。なんというか、「まじめにふざけてくださっている」というのが伝わりましたし、一緒にがんばっていけそうだと感じました。

大城 兎丸先生が學蘭歌劇『帝一の國』シリーズ(’14・’15・’16年/演出:小林顕作)で一緒だった時の話をしてくださったのですが、最初は自由につくって、そこから詰めていくんだというふうにおっしゃっていました。面白そうですよね。

とまん 現段階では、どんな演出になるんだろうと考えても全然思いつかない。特にこの舞台は、原作の主人公である天音(アマネ)が登場しないので、どう表現していくんだろうってところも多くて。

大城 天音役を担うのは客席の皆さんだと聞いていて! 客席とのやり取りがあるのかな。

とまん そうかもしれないね。僕らは楽しみなことしかないです!

(C)古屋兎丸・講談社/アマネ†ギムナジウム オンステージ製作委員会

取材・文:中川實穗 撮影:源賀津己



『アマネ†ギムナジウム オンステージ』
■日程
2022年4月22日(金)~5月15日(日)

■会場
東京・Mixalive TOKYO Theater Mixa

■チケット情報
https://w.pia.jp/t/amane-gymnasium-onstage/
3月22日(火)までチケットぴあにて先行受付中!

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