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リアリティとフィクション性を両立させた新たな表現 ゆうめい制作の舞台『あかあか』4月より上演

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舞台・美術・映像を作る団体・ゆうめいの公演『あかあか』が、4月25日(月)より兵庫・城崎アートセンターでの試演を経て、5月28日(土)より神奈川・川崎市アートセンター アルテリオ小劇場で上演される。

前作『あか』は新宿眼科画廊スペースOにて2018年に初演。今作は2020年3月に『ゆうめいの座標軸』再演レパートリーとして、こまばアゴラ劇場での上演を予定していた『あか』(コロナ禍による影響で延期)をリクリエイションし、新たに『あかあか』としたものだ。

物語の発端は自由美術の先駆けと言われた20世紀の抽象画家、池田一末。自らの美意識を探究し続けた彼の絵は、ほとんど売れなかった。遺族からの価値も不透明で「肉親だから」という理由のみで保管されている数百点の作品群は、親族の死や老朽化が進む彼のアトリエの解体と共に処分される可能性すらある。

いずれ他者にとって不要となる。彼の遺品を整理する中、絵画が一度だけイスラエルの地で売れた記録があった。本作は絵画の行方とその意味を探り、実の遺族である子(芸名:五島ケンノ介 / 本名:池田靖)と孫(池田亮)が出演する、死から生へ、3世代のドキュメンタリーから他者へと紡がれる舞台作品。

作・演出を務めた池田の祖父の絵画を展示、池田の実の父を役者として起用し、本人役や祖父役、息子役、そして他者役と入れ替わりながら3世代と別の世代が劇場で溶けあう。これによって生じるリアリティと、フィクション性を両立させ、再演では出演者と共に絵や目の前の事象から新たな表現を生み出すねらいだ。

父と子、母と子、そして血の繋がりのない人々という立場を表現する場において出会い、同時に劇空間へ存在させる。家族という蔓延する形式には、生命を繋ぐ或いは共同体として存在するための理由があるはずだ。その理由とはどういうものなのか、実際に存在をなし得ているものなのかということを追求していく創作を、別々の家族と他人の視点から行なっていく。

また今作では、初演に無かった「音楽劇」の要素を演出上加えようと検討されており、音楽制作は池田の兄が所属するバンド『春日部組』に依頼する計画とのこと。

作・演出の池田亮からのコメントは以下の通り。

<作・演出:池田亮>
アトリエのある祖父母の家は老朽化が進み、取り壊した後に大量の絵を保管するため別に倉庫を借りるにせよ結構なお金が掛かるため「処分」という言葉が親族間に浮かび始めている最近です。そんな「(不)必要」に揺れる出来事を軸として、今作は2020年にコロナ禍での影響によって中止なった『あか』をパワーアップして『あかあか』としてお届けします。今までのゆうめい作品を成立させてくれた方々と、新たなキャスト・スタッフの皆様と共に作り上げます。ゆうめい初のツアー公演、神奈川そして三重の劇場へ是非ともお越しください。

■公演情報
『あかあか』

<神奈川公演>
会場:川崎市アートセンター アルテリオ小劇場
5月28日(土)〜6月5日(日)

一般発売:3月26日(土)

チケット料金(税込・全席指定)
前売:一般 3800円、U-29 3000円
当日:一般 4000円 U-29 3200円
前半割:一般 3300円(5月28日~30日4公演対象)
一律:高校生以下 1000円
※未就学児童入場不可 特定興行指定なし

<兵庫公演>
4月25日(月)~5月1日(日)滞在制作・試演会
会場:城崎アートセンター

<三重公演>
6月18日(土)~6月19日(日)全2回公演
会場:三重文化会館ホール

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