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「ポルトの恋人たち」柄本佑、ほのぼの撮影述懐「あのときポルトガル人だった」

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「ポルトの恋人たち~時の記憶」初日舞台挨拶の様子。左から中野裕太、柄本佑、舩橋淳。

「ポルトの恋人たち~時の記憶」の初日舞台挨拶が本日11月10日に東京・シネマート新宿で行われ、キャストの柄本佑、中野裕太、監督を務めた舩橋淳が出席した。

日本、ポルトガル、アメリカの合作となる本作は、リスボン大震災後の18世紀ポルトガルと、1964年の東京オリンピック開催後の日本を舞台にしたミステリー。登場人物の境遇が時代によって微妙に入れ替わりながら、ほとんど同じプロットが展開していく。柄本はポルトガルパートにて奴隷、日本パートにてエリート会社員を演じた。

ポルトガルの映画監督マノエル・ド・オリヴェイラの大ファンとして知られ、新婚旅行もポルトガルを訪れている柄本。撮影で同地へ行けると知り、出演オファーをすぐに快諾したという。ポルトガルで行われた撮影にはオリヴェイラ組のスタッフも関わった。「現場は監督と撮影監督以外は、ポルトガルの方。ランチには1、2時間、コース料理にホールケーキが出て、ワインを飲みながら……それも映画作りの一部だという考え方なんですね。本当にほのぼのしていて。俺、あのときはポルトガル人だったのかもしれない」と述懐した。

英語のセリフにも挑戦している柄本だが「でも本当にすごいのはこの人!」と中野を称賛。オファーから渡航までの1カ月半でポルトガル語を猛勉強したという中野は「気が狂うかと思った! 知恵熱出ました」と笑い混じりにコメント。撮影現場では、日常会話レベルなら現地スタッフとコミュニケーションを取れていたそう。舩橋は「イケメンで言葉もしゃべれる、現地でもモテモテでした」と明かした。

さらに舩橋はヒロインを演じたアナ・モレイラとのエピソードを披露。彼女が崖落ちするシーンの撮影を「あらかじめ写真は見せていて、そのときは『ふーん』という反応だった。でも実際現場を見ると『絶対に嫌だ!!』と言い出して(笑)。もちろん万全の安全体制を整えていたんですけど……」と振り返る。モレイラを安心させるため、スタッフが2人飛んでみせ、最終的には舩橋自身も飛び降り、体当たりの撮影現場だったことを語った。

「ポルトの恋人たち~時の記憶」はシネマート新宿、大阪・シネマート心斎橋ほかで公開中。その後、全国で順次ロードショー。

(c)2017『ポルトの恋人たち』製作委員会