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【ライブレポート】D.A.N. ゲストにSTUTSを迎えて2年半ぶりのパーティー

音楽

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D.A.N. Photo:Yukitaka Amemiya @yuki_0422ame

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2022年3月15日(火)、D.A.N.の企画イベント『Timeless #6』が、LIQUIDROOMにて行われた。毎回国内外のゲストを呼んで続けて来たイベントで、6回目、2年半ぶりとなる今回は、ゲストのSTUTSとのツーマンでの開催。

なお、2015年には「ROOKIE A GO-GO」で、2016年には通常のアクトとして、フジロック・フェスティバルに出演したあたりから、その「バンドとダンス・ミュージックの融合の新しい形」が、本格的に注目を集め始め、2018年7月にセカンド・アルバム『Sonatine』をリリースする頃には、各地のフェスやクラブからひっぱりだこに。
国内だけでなく海外のアーティストや音楽ファンからも称賛される存在になっていたD.A.N.だが、その後、新型コロナウイルス禍で活動を阻まれる(彼らに限ったことではないが)。

その後、2020年12月にライブ・アルバム『LIVE ARCHIVE:STRAND』、2021年7月にはリミックス・アルバム『The Remixes 2016-2020』を発表。そして2021年には、10月27日に、3年ぶりのニュー・アルバム『NO MOON』をリリースし、大阪・名古屋・仙台・札幌・岡山・福岡・東京を回る『Tour 2021 “Antiphase Of The Moon”』を行った。
この日の『Timeless #6』は、それに続くアクションとなる。

STUTS

最初は、ゲストのSTUTSのライブから。ステージ中央にMPCやシンセ等の機材に囲まれたSTUTS、左にキーボードのTAIHEI、右にトランペットの佐瀬祐輔、という3人編成で、身体も床もブルブル震わせるほどの(比喩ではなく実際に震える)、もんのすごいキック音の「Intro」と、続く「Ride」で、ライブがスタート。
STUTSの手元から繰り出される生ドラムを遥かに上回るグルーヴに、初めて生で観たと思しきオーディエンスが、呆気にとられている。いや、初めてじゃない人もか。自分もそうだし。

JJJ

メンバーを紹介する短いMCをはさみ、2020年の最新ミニアルバム『Contrast』収録の「Conflicted」や、自身がボーカルとラップをとる「Seasons Pass」など、6曲をその3人でプレイし、「ここからはひとりでちょっとだけやりたいと思います」と、ひとりによる「Renaissance Beat」等の3曲を経て、10曲目に、2021年、音楽シーンを超えてあらゆる場所でもっとも話題になった1曲、「Presence」をプレイ。やはりオーディエンスも待っていたようで、1コーラス終わって間奏に入った時点で、早くもドーッと拍手が起きる。

その曲のアウトロでサポートふたりが戻って3人になり、「シークレット・ゲストのお友達とやっていきたいと思います」という紹介で、ラッパーJJJが登場。「Prism」「Changes」の2曲をコラボで聴かせる。ラストは「最後、もう1曲だけひとりでやって、終わりたいと思います」と、tofubeatsのメインボーカルに、自らの声を生で重ねる「One」へ。曲の後半では、ハンドマイクでステージの前方へ出てくる熱演に、声を出せないオーディエンスは大きな拍手で応えた。
曲を終えて去り際にSTUTS、「次はD.A.N.のみなさんです。楽しみですね」。

STUTS

そしてD.A.N.。ステージ右に櫻木大悟と川上輝が機材の前に立ち、ステージ左はベース市川仁也とサポートの小林うてな(キーボード、シンセ、コーラス、スティールパン等)、というフォーメーション。櫻木大悟は、ボーカルをとるのはもちろん、ギターを持つ曲もある。

『NO MOON』の1曲目である「Anthem」でスタートしたライブの本編は、全8曲で、そのうち『NO MOON』から5曲、それ以前のキャリアから3曲、というセットリスト。軽やかでダンサブルなリズムが続き、中盤からボーカルが入るあたりで世界が一変する「Sundance」、櫻木大悟のファルセット・ボイスがいっそう美しく儚く響く「Bend」などが、櫻木大悟の「ありがとうございます」を時々はさみながら、次々とプレイされていく。1曲終わるごとに、場の空気が、この曲が始まる前とは変質しているような感覚に襲われる。

櫻木大悟(Gt,Vo,Syn)、川上輝(Ds)

『NO MOON』収録のインストゥルメンタル曲「Fallen Angle」では、小林うてなが、ハープを奏でる。次の「Overthinker」では、互いに距離を取りながらも思い思いに揺れ動く、オーディエンスそれぞれのダンスが、さらにいっそう大きくなる。曲終わりの拍手の大きさに、最初からここまでの間、1曲終わるごとに、そのボリュームが上がっていることに気がつく。

櫻木大悟(Gt,Vo,Syn)
川上輝(Ds)

ニュー・アルバムのタイトル曲「No Moon」を経て、「この曲で最後です。今日は、本当にありがとうございました」という櫻木大悟の言葉からの、本編ラストは「SSWB」。タイトルは歌詞にも出てくるように「Super Shy Without Beer」の略だが、コロナ禍オペレーションで会場でのビール販売は20時で終わっているし──つまり、いろんな意味で今この場のシチュエーションにはふさわしくないはずの曲だが、オーディエンスの熱は、この日の最高値を記録した。

小林うてな
市川仁也(Ba)

アンコールは、サポートなしで、3人でオンステージ。
「STUTSさん、ほんとにすばらしかったです、ありがとうございました。MPC、ヤバくないですか? あそこ(STUTSの手元)で、あんなものすごいグルーヴが生まれちゃってて。ちょっとしびれたっすねえ」と、この日初めて、MCらしいMCをする櫻木大悟。

そして「よし、最後じゃあ、「Native Dancer」をぶちあげて終わります!」。
2016年のデビュー・アルバム『D.A.N.』に収録されているそれとは異なる、アッパーでキックの鳴りがいかつい四つ打ち仕様に作り変えた「Native Dancer」で、その言葉どおり、ステージの上も下も、ひたすらにぶちあがって、イベントは終了した。

なお、終演後のロビーにもポスターが貼り出されていたが、D.A.N.の次の(フェス等を除く)ライブは、6月21日(火)、渋谷Spotify O-EASTでの『Optimo』。
4年ぶりの開催となるOGRE YOU ASSHOLEとの対バン企画で、ゲストに鬼の右腕が出演する。

Text:兵庫慎司 Photo:Yukitaka Amemiya @yuki_0422ame

<公演情報>
D.A.N. presents “Timeless #6”

3月15日(火) 東京・LIQUIDROOM

セットリスト

■STUTS
01. Intro
02. Ride
03. Conflicted
04. Cage Birds
05. Never Been
06. Sesons Pass
07. Renaissance Beat
08. Prusuit
09. Mirros
10. Presence
11. Prism(feat.JJJ)
12. Changes(feat.JJJ)
13. One

■D.A.N.
01. Anthem
02. Borderland
03. Sundance
04. Bend
05. Fallen Angle
06. Overthinker
07. No Moon
08. SSWB
En. Native Dancer

<ライブ情報>
OGRE YOU ASSHOLE×D.A.N.『Optimo』

6月21日(火) 東京・Spotify O-EAST
開場18:00 / 開演19:00
出演:OGRE YOU ASSHOLE / D.A.N.
Guest Act:鬼の右腕

チケット料金:5,500円 ※ドリンク代別途必要
購入リンク:
https://w.pia.jp/t/optimo/

詳細はこちら:
http://d-a-n-music.com/news/optimo2022

<リリース情報>
D.A.N. 3rd album『NO MOON』(12inch Vinyl)

2022年4月22日(金) 発売

関連リンク

D.A.N. 公式サイト:
http://d-a-n-music.com/

D.A.N. YouTube:
https://www.youtube.com/channel/UC0MtUeg-nWPwrSquHP-raPQ

D.A.N. Twitter:
https://twitter.com/D_A_N_tokyo

D.A.N. Facebook:
https://www.facebook.com/dan.music.f/

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