稀代の女賊、その名も黒蜥蜴! 暗黒街に帝国を築き、宝石から若き男女の剥製まで、あらゆる美しいものを独占する魔性の女! 彼女の次なる標的は、宝石商・岩瀬氏秘蔵の「エジプトの星」。しかし、その警備についたのは、我らが名探偵明智小五郎。女賊対名探偵の世紀の他決は熱く火花を散らす! 勝つのはどちらか!?
1979年/監督:井上梅次/脚本:ジェームス三木
出演:天地茂/柏原貴/五十嵐めぐみ/荒井注/柳生博/加山麗子/清水章吾/小川真由美(特別出演)
ダンディズムの極致=天知茂扮する明智小五郎&時に眩しい裸体を惜しげもなく披露する豪華美女たち! おおらかな昭和の時代、面白すぎる展開と度肝を抜く演出でお茶の間を刺激し、大胆なエロスで一家団欒に謎の緊張感を走らせた傑作サスペンスTVドラマが『江戸川乱歩の美女シリーズ』だ。明智小五郎=天知茂版全25作品をAmazonプライム「プラス松竹」チャンネルで観よ!
映画やテレビドラマ、舞台において、数多のスターや個性派アクターに様々な“肉体”を与えられてきた名探偵・明智小五郎。生みの親は言うまでもなく、推理小説の大家・江戸川乱歩だが、豪華な演者たちの中で、一頭地を抜いた伝説的な存在が天地茂だ。
彼は1977年から1985年まで、テレビ朝日系の「土曜ワイド劇場」枠で放送された『江戸川乱歩の美女シリーズ』にて全25作、明智小五郎役を担い続けた。そもそものキッカケは1968年まで遡り、かの文豪・三島由紀夫が脚色した舞台、乱歩原作の『黒蜥蜴』の再演版に三島本人の希望で明智役に就き、(美貌の女賊・黒蜥蜴役の丸山明宏=現・美輪明宏と共に)生涯の当たり役と巡りあったのだ。
『江戸川乱歩の美女シリーズ』は、その天知をドラマの主役に迎えて、乱歩の傑作群を次々と映像化していったもの。明智小五郎がフィーチャーされている原作はもちろんのこと、そうではない小説も取り上げてアレンジを施し、毎回、明智vs.犯罪者の対決ストーリーと、それを包み込むエログロキッチュな世界像を作り上げていった。企画として“美女”括りにしたところが卓抜で、ヒロインにもいっそう注目が集まり、怪事件を通じての明智との“交流、はたまた攻防の構図”にイベント感が増した。
天知は番組開始当初、同じくテレビ朝日系で放送されていた『非情のライセンス』シリーズ(73〜80)の、ニヒルでハードボイルドな会田刑事役で人気を博しており、持ち前のアダルティーなダンディズムが明智役で極められていく形となる。記念すべき第1作目は『氷柱の美女』(77)。原作は『吸血鬼』だ。「私がその女に出会ったのは、休養中の箱根湖畔であった。(略)私はこの女の後ろ姿から、この世のものではない魔性の美しさを感じて、妖しい心のときめきを覚えた……」。マエストロ・鏑木創の音楽が鳴り、冒頭の明智のモノローグが響き始めた途端、何やら淫靡なムードが漂いだして、あれよと作品世界へと引っ張り込まれてしまう。
1作目の監督は、並行して『必殺仕事人』シリーズでも数多くのエピソードを担当していた井上梅次で、脚本は宮川一郎。井上は25本中、頭から順番に19本を演出し、宮川はそのうち9本を担当している(3本は井上と共作)。つまりは当シリーズの名コンビなのだが、ふたりとも戦後間もなくひとり立ちするや、各映画会社で活躍してきた偉大なアルチザンである。天知茂との共通項は新東宝(1947〜1961)の出身者同士。井上梅次はそこで監督に昇進した後、日活に移って『死の十字路』(56)、大映では『黒蜥蜴』(62)と乱歩映画をすでに2本を発表しており、宮川一郎は(エログロキッチュ路線で狂い咲いた)新東宝末期に天知主演の傑作『地獄』(60/監:中川信夫)ほかを手がけ、プライベートでも親友関係であった。
『氷柱の美女』は顔に酷い火傷を負った(派手なケロイドメイクの)男が暗躍し、明智(というか、自前のイタリアンなスーツを身につけた天知)が眉間にギュッと皺を寄せるたびにサクサクと事件は進展していく。このスピーディーさも魅力のひとつだ。終盤にはケロイドのマスクをつけ、マントを羽織った明智がそれを取り、犯人の前で謎解きをするシーンが用意されており、これは井上監督が現場で思いついたアイデア。ヒロインの三ツ矢歌子も新東宝出身で天知との共演経験あり。ちなみに、三島由紀夫が天知茂に惚れ込んだのは色悪の民谷伊右衛門役、新東宝のみならず日本映画史に輝く時代劇ホラー『東海道四谷怪談』(59/監:中川信夫)での彼を観てのこと!
さてシリーズ化を目論んで、翌78年につくられた2作目『浴室の美女』は首尾よく視聴率20%超えを果たし、ヒロイン役だった夏樹陽子に続いて、以降も松原智恵子、夏純子、由美かおる、小川真由美、古手川祐子、岡田奈々、叶和貴子、萬田久子、佳那晃子、岡江久美子といった錚々たるアクトレスが“裏表ある美女”を華麗に体現していく。物語上、色香を強調され、(多彩な助演者も含めて)お約束となる入浴&シャワーシーンでは、大胆にも本人の、時にはボディダブルを使ってのヌード描写が毎回話題を呼んだ。
レギュラー陣に目を向けると、原作では明智の妻となるはずの文代が、助手という間柄に変えられ、初代は五十嵐めぐみ(〜第19作)をキャスティング。1作目ではロングヘアーだったが、次第にボーイッシュなショートカットがトレードマークとなった。あわせて歴代の文代役を記しておけば、高見知佳(第20作〜第23作)、藤吉久美子(第24作〜第25作)となる。また、2作目からは明智の親友、コメディリリーフ的な警視庁捜査一課の浪越警部が登場、ザ・ドリフターズ脱退後、役者業へと転向した荒井注がユーモラスな“いい仕事”を残した。
シリーズ全体を通して、新東宝末期のような荒唐無稽な“見世物精神”が横溢しており、明智が謎解きをする前の定番の“早変わり”シーンもどんどんケレン味を増していった。凝った美術セットは、今はなき松竹大船撮影所にセットを建てたもので、企画・プロデューサーの佐々木孟は元は松竹の映画人。スタッフも松竹出身が多く、両社の優れた人材のハイブリッドによって当シリーズは成立していたと言える。1985年、クモ膜下出血により急逝し、惜しくも天知茂版“明智小五郎”はピリオドが打たれた。番組は北大路欣也(86〜90/全6作)と西郷輝彦(92・94/全2作)が明智役を引き継いで、依然好評を博したが、それはやはりパイオニアの築いた礎あっての賜物。一度ハマったら抜け出せない「天知版明智」の沼にどうか足を踏み入れ、とことん溺れてほしい!
文:轟夕起夫
表の顔は大富豪夫人だが、白い腕にはトレードマークのトカゲの刺青。その正体は盗賊団を率いる魔性の女・黒蜥蜴。独自の犯罪哲学を持ち、宝石から若き男女の剥製まで、あらゆる“この世の美しいもの”をコレクションし、独占しようとする。
文学座出身の大女優・小川真由美がゴージャスで妖艶、貫禄の黒蜥蜴役で登場、衣装を取っ替え引っ替えし、男装姿にも挑んだ(クレジットは特別出演。1982年には舞台版にも!)。映画『黒蜥蜴』では得意のミュージカルテイストを盛り込んだ井上梅次監督だが、この作品では正攻法で“明智vs.黒蜥蜴”の駆け引きの連続に力を入れ、ふたりの入り組んだ“愛憎関係”を描き出した。脚本は本作初登場のジェームス三木。ちなみにシリーズの代名詞とも言える勇壮なオーケストレーションによるメインテーマは6作目『妖精の美女』で初使用され、8作目となる本作以降で定番化した。(文:轟夕起夫)
稀代の女賊、その名も黒蜥蜴! 暗黒街に帝国を築き、宝石から若き男女の剥製まで、あらゆる美しいものを独占する魔性の女! 彼女の次なる標的は、宝石商・岩瀬氏秘蔵の「エジプトの星」。しかし、その警備についたのは、我らが名探偵明智小五郎。女賊対名探偵の世紀の他決は熱く火花を散らす! 勝つのはどちらか!?
1979年/監督:井上梅次/脚本:ジェームス三木
出演:天地茂/柏原貴/五十嵐めぐみ/荒井注/柳生博/加山麗子/清水章吾/小川真由美(特別出演)
1982年1月2日にオンエア、いきなり明智の“新年の挨拶”から始まるという放映枠3時間のお正月特別仕様である。原作に猟奇的展開をひと味加えたジェームス三木の脚本、いつもながら娯楽性を追求した井上梅次監督の演出も振りきれている。
ヒロインの叶和貴子がピアノの腕前と、「今までのイメージを脱するため一大決心で」と美しい裸体を惜しみなく披露し、理想の楽園“パノラマ島”を誕生させようと狂気の夢に殉じる伊東四朗(二役)も怪演を見せてフルスロットル。文代役の五十嵐めぐみが「パノラマ島の描写が凄かった」と、思い出に残る作品に挙げるほど、舞台セット込みでそれは壮観だ。ラストの“人間花火”から血の雨降るエンドロールの流れも最高の一語!(文:轟夕起夫)
「パノラマ島」。それは不遇の男・人見広介が夢想する人工の楽園。パラダイス。決して叶わぬはずのその夢が、広介と瓜ふたつの大富豪・菰田源三郎の出現により、死と恐怖に彩られた可能性を露わにする。やがて地上に誕生する、最後の桃源郷。そこで名探偵明智小五郎が見た、大悲劇の恐るべき結末とはなにか!?(第1部「カラスの化身」/第2部「エロスの園」
1982年/監督:井上梅次/脚本:ジェームス三木
出演:天地茂/叶和貴子/五十嵐めぐみ/小池朝雄/宮下順子/水野久美/柏原貴/荒井注/伊東四朗
1983年の元旦に放送。本作よりメイン演出の井上梅次が退き、日活映画出身のアクション派の鬼才・村川透監督が投入され、レギュラーキャストも文代役の高見知佳ほかが交代、明智のオフィスも造りが変わった。
大富豪から、歌劇団出身の妻の身辺調査を依頼され、またも怪事件に足を踏み入れる明智。ヒロインは高田美和、鰐淵晴子、美保純の3人体制だ。美保は当時、にっかつ(現・日活)ロマンポルノのスターで、元大映の清純スターであった高田は前年のロマンポルノ出演の勢いを感じさせ、鰐淵は美保とのレズシーンも。後半、明智は電気ショックで気絶し、上半身裸で手術台に縛り付けられ絶体絶命の身となる! 原作は『白昼夢』となっているが、大筋は『猟奇の果』からである。(文:轟夕起夫)
大富豪・青木の招きにより、明智小五郎が迷い込んだ妖しい仮装舞踏会。そこから始まる不可思議な現象。貞淑な人妻の淫らな遊び。ドッペンゲルガー。倒錯した性。人体改造、白日夢。謎と秘密の霧が晴れたとき、明智がそこに見たものは……歌劇「カルメン」が引き起こした、少女歌劇の二大スターの悲しい運命だった!(第1部「黒髪の麗人」/第2部「エロスの白い肌」)
1983年/監督:村川透/脚本:篠崎好
出演:天地茂/高田美和/高見知佳/美保純/小野田真之/荒井注/鰐淵晴子/中村嘉葎雄
タイトルで『盲獣』と謳われているが、内容の方は『一寸法師』。ただし、登場するのは不気味な尼僧だ。冒頭、助手の文代たちに誘われて、ディスコで踊る明智。外に出てみると一転、夜の公園にいた尼僧が、切り落とされた女性の腕を持っており、目が合うと逃げ去った。
『天国と地獄の美女』に続き、ヒロインに叶和貴子が再登板! ここでは呪われた山野家の後妻役で、楚々とした和服姿で魅せる。切断された腕が送られてきた山野家にお手伝いとして潜入したり、車のトランクの中に隠れて追跡したりと、文代の活躍回でもある。脚本は前作『天使と悪魔の美女』の篠崎好(女性)が担当。監督はこれ1本のみ、松竹出身でテレビドラマ界にて活躍した長谷和夫。(文:轟夕起夫)
春ののどかな午後に、突如、空中から舞い降りた人間のバラバラ死体! それこそが、恐るべき犯罪者の宣戦布告だった! 山野文化学院長令嬢・三千子の密室からの消失をきっかけに、次々と巻き起こる怪事件。暗躍する尼僧、陳列される死体。甦る死人。美しく残酷な殺人絵巻の果てに、名探偵明智小五郎が見たものは!?
1983年/監督:長谷和夫/脚本:篠崎好
出演:天地茂/叶和貴子/高見知佳/小野田真之/田中明夫/美池真理子/荒井注/中条きよし
原作の『陰獣』は、明智が登場しない中編。松竹にて名匠・加藤泰が映画化した際(=1977年)は忠実に従っていたが、今作ではその基本設定ほかを変えている。脚本は池田雄一。監督の永野靖忠ともども東映出身で、天知茂と永野監督はテレビドラマ『非情のライセンス』ほかでもタッグを組んだ気心の知れた仲だった。
3代目文代役に藤吉久美子が選ばれ、連載小説を使った予告殺人に巻き込まれていくヒロインには佳那晃子が。シリーズ初の“明智とのキスシーン”が用意され、事件のカギとなるSMの描写も当時のドラマとしては大胆かつ異色! なお、シャワー中に何者かに刺殺されてしまう親王塚貴子は、天知茂のプロダクションに所属した秘蔵っ子であった。(文:轟夕起夫)
怪奇探偵小説家・大江春彦。その狂気によって追いつめられる美しき人妻、小山田静子。彼女の依頼を受けて、名探偵明智小五郎は捜査に乗り出す。しかし、明智の調査の甲斐も虚しく、大江は変幻自在に暗躍、遂にはその毒牙を静子の夫・小山田まで向けた! 恐るべき敵・大江春彦……。
1985年/監督:永野靖忠/脚本:池田雄一
出演:天地茂/佳那晃子/藤吉久美子/小野田真之/根上淳/親王塚貴子/中尾彬/荒井注
美貌の未亡人、柳倭文子。彼女をめぐって二人の男、岡田と三谷が”決闘”を始めた。そして岡田の失踪と同時に柳倭文子の身辺に怪人が暗躍する。顔の焼けただれた謎の男は、墓場から甦った吸血鬼なのだろうか? 怪人は柳倭文子を捕え、氷柱の中に閉じこめようと企んだ。名探偵・明智小五郎と吸血鬼の対決の結末は……。
1977年/監督:井上梅次/脚本:宮川一郎
出演:天地茂/松橋登/稲垣昭三/大和田獏/五十嵐めぐみ/菅貫太郎/三ツ矢歌子
川に浮かぶ獄門船。そこには男の生首が置かれていた……! しかし、生首はこれから起こる大事件の前触れに過ぎなかった。宝石によって莫大な富を得た玉村家。彼らを狙う謎の凶賊、その名は魔術師! その綿密な犯罪計画には明智小五郎でさえも翻弄され、ついには命を奪われてしまった!? 名探偵の命運はいかに……!?
1978年/監督:井上梅次/脚本:宮川一郎
出演:天地茂/高橋洋子/五十嵐めぐみ/夏樹陽子/志垣太郎/佐野周二/荒井注/西村晃
裸一貫から莫大な財をなした、川手家に一家皆殺しの予告状が届く。予告通り第一の殺人が実行され、次女が変わり果てた姿で発見される。現場には奇怪な三重渦状の指紋が残されていた。明智小五郎は、犯罪研究家の宗方隆一郎と協力して事件の解決に乗り出す。だが、この事件には恐るべき過去の因縁が隠されていたのだ!
1978年/監督:井上梅次/脚本:宮川一郎、井上梅次
出演:天地茂/松原智恵子/稲垣美穂子/五十嵐めぐみ/かたせ梨乃/荒井注/伊吹吾郎
夜のビル街に出現した巨大な影が、美しき人妻・芳枝を襲う。それは緑衣の鬼と呼ばれる怪人の宣戦布告だった。その緑の影が現れるところ奇怪な事件が頻発する。トランク詰めにされる美女、水槽に浮かぶ死体。すべては緑衣の鬼の犯行なのか……!? そして、名探偵明智小五郎が解き明かす「五つの不可能」の真実とは!?
1978年/監督:井上梅次/脚本:宮川一郎
天地茂/夏純子/五十嵐めぐみ/朝加真由美/松村達雄/荒井注/荻島真一
怪奇趣味の彫刻家にして、億万長者の伊志田鉄造。彼の一族が暮らす呪われた館に、夜毎跳梁する、仮面の怪人。次々と倒れていく伊志田家の人々。その悲劇の影に潜むものは、老婆の呪いか、はたまた悪魔の陰謀か? あらゆる光を呑み込み、屹立する「暗黒星」の謎……。解き明かせる者、それは名探偵明智小五郎のみ!?
1978年/監督:井上梅次/脚本: 井上梅次
出演:天地茂/江波杏子/ジュディ・オング/五十嵐めぐみ/泉じゅん/北公次/原泉/荒井注/岡田英次
石油王・大島喜三郎に送りつけられた1通の手紙。それは国宝級の美術品・大島コレクションを奪うという、黄金仮面からの予告状だった! ヨーロッパを荒らし回り、怪盗ルパンの再来と恐れられる黄金仮面が勝つか、日本を代表する名探偵明智小五郎が勝つか? 今、二人の巨人の対決の幕が切って落とされた!
1978年/監督:井上梅次/脚本: 長谷川公之
出演:天地茂/五十嵐めぐみ/結城美栄子/野平ゆき/山本リンダ/ジェリー伊藤/荒井注/伊吹吾郎
美しき未亡人・大牟田ルリ子の前に現れる、死んだ夫と爪二つの富豪・里見。画家・川村と里見の間で揺れる、ルリ子の想い……。しかし、彼女を苛むように次々と発生する異変。災いの源は仲間を殺し、逃亡を続ける宝石泥棒なのか、それとも……? 名探偵明智小五郎は、深い欲望に彩られた謎を解くことができるか!?
1979年/監督:井上梅次/脚本:宮川一郎
出演:天地茂/金沢碧/五十嵐めぐみ/小坂一也/奈美悦子/睦五郎/岡部正純/荒井注/田村高廣
期待の新作映画『燃える女』。その主演女優を決定するコンテストで起きたひとつの事故。それこそが恐怖の連続殺人の開幕ベルだった。街角にディスプレイされる死体。浴室に放たれた毒サソリ。そして、明智小五郎に化けて犯行を繰り返す怪人。犯人の狙いは果たしてなにか? 明智小五郎に最大の危機が迫る……!
1979年/監督:井上梅次/脚本: 井上梅次
出演:天地茂/五十嵐めぐみ/柏原貴/荒井注/野平ゆき/永島暎子/入川保則/宇都宮雅代
三浦半島にひっそりと建つ時計館。沈黙を守る大時計が動く夜、現れる老婆の幽霊。その正体不明の依頼が、名探偵明智小五郎のもとに舞い込んだ。館に刻み込まれた「天国」と「地獄」の言葉。その真の意味とはなにか? そして、時計館を訪れた絶世の美女の正体とはなにか? 明智対幽霊、その対決は意外な展開を迎える!
1979年/監督:井上梅次/脚本: 長谷川公之
出演:天地茂/結城しのぶ/五十嵐めぐみ/赤座美代子/荒井注/根上淳/松橋登/柏原貴/横内正
黄金仮面! 怪盗アルセーヌ・ルパンの再来と恐れられた、名探偵明智小五郎最大のライバルが、3年ぶりに日本に姿を現した。今回、彼が狙う白銀氏愛蔵の名画「ルノアールの裸婦」! ふたりの対決の行方は二転三転。そして遂に、黄金仮面の計略によって、明智探偵の命まで奪われてしまう……!?
1980年/監督:井上梅次/脚本:櫻井康裕
出演:天地茂/五十嵐めぐみ/古手川祐子/田中麻里/荒井注/大月ウルフ/柏原貴/伊吹吾郎
有名推理小説家・大河原義明。彼が主催する犯罪研究愛好会に招かれた、明智小五郎と波越警部。運命のいたずらか、犯罪談義に花を咲かせるはずのパーティは、本物の連続殺人の舞台へと変貌した! 被害者に送られた白い羽根の秘密。美貌の夫人が記した愛欲の日記。死者が蘇るとき、幾重にも隠された真実が明かされる!
1980年/監督:井上梅次/脚本:櫻井康裕
出演:天地茂/夏樹陽子/五十嵐めぐみ/柏原貴/江木俊夫/中条きよし/荒井注/岡田英次
人気急上昇中のアイドル歌手、沖晴美。芸能プロ社長伊勢の妻が嫉妬に狂ったことから、彼女の悲劇は始まった! 浴室に転がる無惨な死体。夜陰に隠れて展開される自殺偽装計画。そして、晴美の兄、天才棋士の良介と伊勢との最悪の形の出会いが、さらに悲劇を加速させる。今、運命の十字路にそれぞれの思いが交差する……。
1980年/監督:井上梅次/脚本:成澤昌茂、井上梅次
出演:天地茂/岡田奈々/五十嵐めぐみ/柏原貴/中条きよし/奈美悦子/荒井注/待田京介
文代が見学した降霊術の現場。そこで死者の声を聞き、逃げ出した男。彼は小指のミイラを残し、札束を燃やして首を吊った……。彼が持っていた五重塔の写真はなにを語るのか? 名探偵明智小五郎の推理線上に浮かぶ、有名小説家、画家、デザイナー……。そして清純な看護師奈津子。彼らの過去に秘められた秘密とは!?
1981年/監督:井上梅次/脚本:櫻井康裕
出演:天地茂/五十嵐めぐみ/柏原貴/荒井注/片平なぎさ/生田悦子/入川保則
日本を離れ、香港を訪れた名探偵明智小五郎。明智が進める宝石密輸組織の調査は、ゴルフ場で引き起こされた惨事によって、意外な展開を迎えた。傷ついた明智をあざ笑うかのように、暗躍を始める怪人・影男。その正体は、薄幸の未亡人・美与子の亡き夫、速水なのか? 鏡地獄を舞台に、影男の恐怖の復讐が始まる!
1981年/監督:井上梅次/脚本:吉田剛
出演:天地茂/金沢碧/五十嵐めぐみ/柏原貴/原田大二郎/中島ゆたか/荒井注/岡田英次
野上みや子・愛子の姉妹のもとに送られてきた、小さなピエロ人形。それが怪奇な事件の始まりだった。石膏像に塗り込められた死体は、行方不明になったみや子のものか? そして、愛子の前に現れる妖しい道化師の真の狙いとは? 名探偵明智小五郎が遂に暴いた、地獄の道化師の素顔とはなにか……!?
1981年/監督:井上梅次/脚本:宮川一郎
出演:天地茂/岡田奈々/五十嵐めぐみ/白都真理/片桐夕子/高橋昌也/柏原貴/荒井注/荻島真一
名探偵明智小五郎に新たなライバル出現! それは恐るべき殺人淫楽症の怪人、蜘蛛男! 毒蜘蛛タランチュラを凶器に、華やかな映画撮影所を舞台に繰り返される犯行。美しき女優たちがひとり、またひとりと、その毒牙に倒れていく。蜘蛛男の目的とはなにか! そして明かされる意外な正体とは!?
1982年/監督:井上梅次/脚本:宮川一郎
出演:天地茂/萩尾みどり/五十嵐めぐみ/柏原貴/中尾彬/蜷川有紀/荒井注/山本學
明智一行が休暇に訪れた、白樺湖畔の静かな宿。だが、名探偵に休息の時はなかった。有名画家・河野の一族に吹き荒れる遺産相続のトラブルが、連続殺人の開幕ベルを鳴らす! 殺人予告のこけし人形、水槽に漂う美女の全裸死体、そして現れる骸骨仮面の怪人。すべての謎を解く鍵は、雪に覆われた霧ヶ岳に……!?
1982年/監督:井上梅次/脚本:宮川一郎
出演:天地茂/野川由美子/松原千明/牟田悌三/平田昭彦/柏原貴/五十嵐めぐみ/荒井注/高橋昌也
醜く不遇な家具職人黒川。彼が美しき女流作家・北見佳子に抱いた、暗闇の恋、悪魔の恋……それは自らが人間椅子と化し、人知れず彼女の肉体を受け止めることだった。そして、時を同じくして、佳子の周辺に起こり始める怪事件。その犯人は黒川なのか? 哀しい真実が明かされたとき、明智小五郎の瞳の怒りの炎が宿る……。
1984年/監督:貞永方久/脚本:ジェームス三木、山下六合雄
出演:天地茂/萬田久子/高見知佳/小野田真之/長谷川哲夫/レオナルド熊/荒井注
明智小五郎が炎の中から救い出した美女、鳩野桂子。彼女は一代の相場師と呼ばれた、大富豪・鳩野玄太郎の娘だった。三角館と呼ばれる邸宅を舞台に、鳩野氏の巨万の富を巡り、一族の愛憎が迸る。そして明智もまた、その渦中に投げ出される。やがて暴かれる、桂子に秘められた出生の秘密、そして炎の記憶とはなにか……!?
1984年/監督:村川透/脚本:江連卓
出演:天地茂/早乙女愛/高見知佳/小野田真之/久保菜穂子/朝比奈順子/ジョニー大倉/荒井注
明智が美術館で出会ったのは、若く美しい画廊の主だった。彼女が所有する、ゴッホが残した幻の傑作「星月夜」を巡り、人々の愛と欲望が幾重にも交錯する。名画「星月夜」は果たして本物か、贋作か? 幻の名画が奏でる復讐と殺意のメロディ。名優・天地茂が演じる明智小五郎最後の事件!
1985年/監督:貞永方久/脚本:山下六合雄
出演:天地茂/岡江久美子/藤吉久美子/小野田真之/代日芽子/高橋昌也/荒井注
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松竹が誇る膨大なライブラリーの中から、山田洋次監督の『男はつらいよ』シリーズ、『釣りバカ日誌』シリーズ、『必殺仕事人』シリーズ(劇場版含む)、「江戸川乱歩の美女シリーズ」など人気シリーズのほか、『東京物語』の小津安二郎監督、『二十四の瞳』の木下恵介監督、『青春残酷物語』の大島渚監督をはじめとする日本が世界に誇る巨匠たちによるエバーグリーンな作品群、そして『ゼロの焦点』など松本清張サスペンス、さらには『鉄男』『野火』の塚本晋也監督ほかコア層を刺激するマニアックな作品群、『ハチ公物語』など感動の動物映画まで、映画・TVドラマファンを飽きさせることのない充実の豪華ラインナップが揃えられている。
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