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おぼん・こぼんが仲良し会見で著書をPR、90歳になってもタップ踏んでたら面白い

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おぼん・こぼん

本日3月30日、おぼん・こぼんの著書「東京漫才」(飛鳥新社)の発売記念取材会が東京・八重洲ブックセンターで実施された。

「東京漫才」は、芸歴57年目にして初となるおぼん・こぼんの自伝的回顧録。17歳の結成前夜、下積み時代、1980年代の漫才ブーム、ビートたけしやとんねるずらとの関わり、約10年にわたる不仲状態から和解を果たしたその真相が、おぼんとこぼん、それぞれの視点から辿られている。

取材会で、おぼんは「10年間、口をきいていなかったのが、ダウンタウンの番組で仲良くなりまして(笑)。ちょうど自分で本を書こうかなと思っていたら声をかけていただきました。生まれて初めてのことだったのでうれしかったです」と笑顔に。現在のコンビ仲を聞かれると、こぼんは「普通ですね! 仲がいい漫才師なんて皆無です(笑)」とあくまで自然な距離感であることをアピール。おぼんも「先人を見ていればわかる通り、仲がいい漫才師はおりません(笑)。同じ空気を吸いたくないという理由で、地方に行くときも別の新幹線に乗る方々もおりました」と同調した。

おぼんはこれまでのケンカの歴史を回想し、「最初に殴り合いのケンカをしたのは10代の頃かな。何やってもウケないときは、自分の腕がないのに相棒のせいにしちゃうんですよ。またね、こいつが温和に見えて意外と短気なんです。二言目には『もうやめよか』。こんなちっちゃいくせに……」とヒートアップ。こぼんが冗談交じりに「またケンカするか?」と微笑みかけると、おぼんは「ケンカしたらまたダウンタウンに番組出してもらおうや」と返して取材陣の笑いを誘う。

記者から「本をどのような人に読んでほしいか」という質問が飛ぶと、おぼんは「漫才協会の若手の連中に読んでほしい」と回答し、こぼんは「世の中には若手の芸人が何万組といるもんな。つまり何万冊売れるってことや?」と即座に売上の計算を始める。おぼんから「またそんな話……これやから関西人は嫌いやねん」とボヤかれると、すかさず「お前も関西人やないか!」とツッコミ。2人で「ベタベタや」と笑いあっていた。

記者が「お互いのいいところを言いあってほしい」とリクエストすると、おぼんこぼんは「つらいなー!」と照れ笑い。おぼんは「俺から言おうか?」と切り出し、「もともと漫才の世界に入ったのは彼のおかげ。この人に声をかけていただいてから今もまだ続けられてるから、そこは恩人やと思ってます」と感謝を述べ、こぼんは「この方は存在自体が面白い。漫才以外生きる道がない顔をしてますよね」と笑っていた。

コンビの今後について聞かれると、おぼんは「先人で(松鶴家)千代若・千代菊師匠という方がいて90代で亡くなったんですけど、晩年は浅草公会堂のセンターマイクに歩いていくだけでものすごく時間がかかるんですよ。でも歩いてるところで客はもうクスクス笑っていて、やっとマイクに辿り着いた瞬間に『早く帰ろ』と言ってドカーンとウケる。それを見たときに『こうなりたい』と思ったんですよ。それが夢です。長生きも芸のうちやなあと思いました」と熱く語る。こぼんも「90歳になったジジイが2人でタップ踏んでたら面白いですよね。元気であればそうなりたいなあ」としみじみ述べた。取材会後のフォトセッションでも、おぼん・こぼんの息ぴったりの掛け合いは止まらず。じゃれ合う学生のように顔を近付け、ニコニコと写真撮影に応じていた。