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「やがて海へと届く」岸井ゆきの&浜辺美波が“親友”語る、映画祭への出品も発表

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「やがて海へと届く」公開記念舞台挨拶の様子。左から中川龍太郎、杉野遥亮、岸井ゆきの、浜辺美波、中崎敏。

「やがて海へと届く」の公開記念舞台挨拶が本日4月2日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、キャストの岸井ゆきの、浜辺美波、杉野遥亮、中崎敏、監督の中川龍太郎が参加した。

彩瀬まるの同名小説を原作とする本作では、5年前にいなくなった親友・すみれが最後に旅した地へ向かう真奈の姿が描かれる。引っ込み思案で自分をうまく出せない真奈を岸井、自由奔放でミステリアスなすみれを浜辺が演じた。杉野はすみれのかつての恋人・遠野、中崎は真奈の同僚・国木田に扮している。

本作のテーマにちなみ、親友の有無や自身が考える“親友の定義”について質問された登壇者たち。岸井は「親友は1人います。どんなに話してもまだ知らないことがあるのが新鮮で。人間って底がないし、変わり続けていきますよね」と述べる。浜辺は「私が一方的に大好きで、親友だったらいいなと思う人はいます。何があっても助けたいと思っていますし、でも相思相愛じゃなくてもいいなと思ってます」と話し、定義については「臓器をあげられるかどうか……とか? 撮影現場でドライバーさんが言っていて、確かにと思いました」と持論を展開した。

好きなシーンを尋ねられた杉野は、岸井と浜辺の朝日のシーンを挙げ「あの光景を見たとき、これはスクリーンで観たらすごくいいだろうなと思いました。助監督さんも奇跡的だと言ってましたね」と回想。さらに自身と浜辺のシーンについて「ビデオカメラを向ける場面はけっこう時間がかかりました。物作りしているなと思いましたよ」と振り返ると、中川は笑いながら「10テイクくらいやりましたね。お二人ともまったく嫌な顔をせず、丁寧に演じてくださって。ありがとうございました」と感謝を口にした。また中崎は岸井を「芯はあるけど、ひょうひょうとしていて。主演として楽しんでいるように見えましたし、演技の相手としてすごく助けられて、尊敬しかないです」と称賛。「題材が題材なので、自分に余裕がなくて気負う部分もありました。でも監督とも話して役に対する理解を深める時間が持てましたし、周りに救われました」とも語った。

イベントでは、本作が第24回ウーディネ・ファーイースト映画祭のコンペティション部門へ出品されることも明らかに。中川は「魅力的な映画祭で、自分も行ってみたかったんです。このローカルな世界を描いた作品が、別の文化の人にどう観てもらえるのか。反応を仲間と共有したいです」と述べ、岸井も「本作で描かれる人との関わり方は、とても日本らしいものだと思っています。これがイタリアでどう感じられるのか気になりますね」と期待を募らせた。

「やがて海へと届く」は全国で公開中。

(c)2022 映画「やがて海へと届く」製作委員会