10年前は全員素人、もも&ミキが語る死ぬまで立ちたい舞台NGK「漫才最高」
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左から、ももとミキ。
吉本興業の創業110周年特別公演「伝説の一日」が大阪・なんばグランド花月で開催中。お笑いナタリーでは、出演者のももとミキに話を聞いた。
2組は本日4月3日の「千穐楽弐回目」に出演。ミキがトップバッター、ももが2番手で登場した。10年前はまだほぼ素人だったという4人。この10年を振り返って感じること、またNGKという舞台への思いとは。
もも×ミキ インタビュー
──「劇場を主軸にする漫才師」として2組にお声がけしたのですが、交流は?
ミキ亜生 ほんまに最近ですね。去年「M-1」準々決勝が決まったあたりで(ももの)劇場出番が増えて、それでちょくちょく会うようになりました。
ミキ昴生 そうなってからは毎日会ってるんちゃうかなっていうくらい、めちゃめちゃ会う。
亜生 そこまではマジで2人をわかってなかった。
もも・せめる。 ミキさんが劇場に所属していたときに、僕らはオーディションに出ていた。見てましたよ! (5upよしもとの)「煌~kirameki~」のとき。
亜生 ジャケットもらってたときや。
せめる。 だから、僕にとってはずっと一線を走ってる人です。すごい兄さんやなと思って見ています。
もも・まもる。 僕の中では、未来の中川家さん。
昴生 居酒屋のおっさんみたいなこと言うな! よう言われるんですよ、こういうタイプに。
せめる。 中川家さんの若かりし姿です。
亜生 ももはほんまに舞台袖でネタを見てます。
昴生 「ずっと袖いる顔」じゃないから(笑)。
亜生 みんなに言われてるよなあ? 「袖で見学しない顔」やん。
せめる。 僕ら出番が早いので、みなさんのネタを見られるんです。
昴生 でも僕らも最初の頃ずっと見てた。亜生がまだ3、4年目だった頃、どの劇場も常にトップ出番で、そんなに仕事もパツパツに入れられてないから、自分たちのあと全員見られるんです。
亜生 タダやからな!(笑)
昴生 いろんな人に「勉強してて偉いなあ」って言われるけど、違う。タダで見られるから!
まもる。 もちろん勉強にもなりますけど、ほんまやったらめっちゃお金払わないと見られへん。
昴生 特等席やから、あの角度で。
亜生 ボケ、ツッコミどっちの表情見たいかで上手、下手移動して。
昴生 まもる。がこの間、袖で見ながら「漫才最高」って言ってましたよ。
一同 あはははは!(笑)
せめる。 そのあとTwitterでも昴生さんに「漫才最高です!」って返してた(笑)。
昴生 こみ上げてきた感情かわからんけど、僕らの出番前に「漫才最高です」って言ってきて、ネタ終わって帰ってきたときも「やっぱり漫才最高です」って言ってた(笑)。
まもる。 最高じゃないですか、あのネタ。「最っ高やなあ!」と思って。
亜生 後輩でこんなに見てる奴いないです(笑)。
昴生 うれしかったですけどね、こいつの「漫才最高」聞いて。
まもる。 輝いてはりましたもん。
──お客さんとしてもお笑いが好きなみなさんにとって、「伝説の一日」の香盤表は垂涎ものなのでは?
亜生 ほんまに。ただ、すごく「袖にいるな」と言われていて(笑)。今回ばかしは袖から見られない。
まもる。 だから僕はこのあと、NGKの4階でずっとモニターで見ます。
ミキ あはははは(笑)。
──そんなラインナップに自分たちの名前があることについてはどう感じますか?
せめる。 僕らはNSCに入ったときが吉本100周年だったんです。自分の中ではもっと早めに売れると思っていたし、「M-1」もすぐ行くと思っていたんですが、やっていく中で漫才の難しさを痛感して。それから10年経った今、こうやって呼んでもらえているっていうのはめちゃめちゃうれしいです。
まもる。 オープニングの映像もカッコよかったな。
せめる。 あっこの映像だけ欲しい! ああいうところで自分らの名前が出るっていうのがうれしいよなあ。
まもる。 僕は高卒でNSCに入って、なんもわかってない状態で続けていました。もともとピンで、2017年にコンビを組んだんですが、僕の漫才人生はそっから始まってる。
ミキ 「漫才人生」カッコええなあ(笑)。
まもる。 当時の僕だったらありがたみも感じなかったと思うんですが、今はめちゃくちゃ感慨深いです。
──ミキのお二人は10年前、何をしていましたか?
亜生 僕は10年前はまだお笑いやってなかったから、「伝説の一日」は噂に聞くくらいでした。まだコンビを組む前で、バイトばっかりしていましたね。
昴生 亜生と漫才やるって決めてたけど、とりあえずバイトしてお金貯めていた時期。僕、100周年のときめっちゃ覚えてますよ。なんばの街に人だかりができていて、何?と思って聞いたら「伝説の一日」をやっていると。
亜生 知らんかったん? お兄ちゃんには知っといてほしかった(笑)。
せめる。 そのときよしもとですよね?
昴生 2年間芸人を辞めていたんです。そのときやったから情報が全然入ってこなくて、あとで調べて「こんなすごい公演やってるんや」って。それが今、こうやって出られているのはほんまに感慨深い。言うたらこの4人とも、10年前は素人ってことですからね。それがこうなってるなんて……。僕、こいつ(=まもる。)の話のようですけど、心斎橋でキャッチやってたんですよ。
一同 あはははは!(笑)
もも 「キャッチ引っかかる顔!」(笑)
昴生 そこから考えるとほんまうれしい。1人でホテル帰ったら泣くかもしれない。
──NGKという劇場はみなさんにとってどんな場所ですか?
昴生 いろんな劇場に立たせてもらいましたけど、NGKで爆笑とったときの気持ちよさに勝てるところはどこもないです。NGKが一番気持ちいい。
亜生 鳥肌立つくらい。玉で笑い声が来る感じ。
昴生 ほんまに漫才をやるために作られた劇場なんやなって思う。ここで一番ウケたいと思う劇場がNGKですね。笑い声が染み込んでいるから、今まで笑った人の笑い声まで聞こえてくるような。あれはたまらんですね。あれを1回味わったら忘れられへんし、NGKでウケるような漫才師になりたい。ここをホームグラウンドにしていきたいです。
亜生 死ぬまで立っときたい場所ですね。
──もものお二人はどうでしょう?
まもる。 夢の舞台です。
亜生 カッコええなあ!
昴生 あっはっはっは!(笑)
亜生 さっきから見出し狙ってない?
まもる。 いやいや(笑)。ほんまに一番立ちたい舞台やし、あそこでトリとりたいし、看板もらいたいっていうのが夢。夢の詰まっている舞台。そこに今ちょっとでも携わって出させてもらってるのはすっごいうれしいです。
せめる。 いい舞台です。「M-1」の予選のときはめっちゃホームやなって思うんですけど、本公演に出たときはまだ難しさを感じます。認知されていないというか、もっとお客さんに寄り添ってやらないとあかんなって思う。それをがんばっていきたい。
昴生 それはみんなが経験することやからね。
せめる。 そこの難しさは半端ないです。でも、これを乗り越えていきたい。
まもる。 毎回勉強やもんな!
亜生 「毎回勉強顔」ちゃうって!(笑)
吉本興業創業110周年特別公演「伝説の一日」
日程:2022年4月2日(土)、4月3日(日)
会場:大阪・なんばグランド花月
時間:1回目8:00開場 8:30開演 / 2回目11:20開場 11:50開演 / 3回目14:40開場 15:10開演 / 4回目18:00開場 18:30開演
オンライン配信
料金:1日通し券9000円 / 各公演単券2400円
見逃し視聴期間:4月11日(月)12:00
チケット販売期間:4月10日(日)23:59まで