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グループEは死の組ではなく、明快な組!? スペイン、ドイツと同組も森保監督はブレず!

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FIFA ワールドカップ カタール 2022組み合わせ抽選会  (C)AP/アフロ

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グループEは決して死の組ではない。日本の立場から見れば、E組は困難極まりないグループではあるが、世界的に見ると「シンプルなグループ」となる。論点はどこが決勝トーナメントに進むかではない。1位突破するのはスペインか、ドイツかである。イギリスの老舗ブックメーカー・ウィリアムヒルの『FIFA ワールドカップ カタール 2022』グループステージ突破のオッズ(4月4日現在)を見ると、スペインが1.83倍、ドイツが2.1倍、日本が15倍、コスタリカorニュージーランドが34倍となっている。世界のファンの目にはE組は「2強2弱」としか映っていない。

当事国の指揮官は、「(日本戦は)難しい戦いになるだろう」(スペイン代表ルイス・エンリケ監督)、「ドイツでプレーする日本人選手は多いし、クオリティも高い」(ドイツ代表ハンジ・フリック監督)と警戒するが、あくまで外交辞令である。『ブンデスリーガ』で日本人選手を身近に見ているドイツ国内の声はスペインについて触れたものが大多数。日本を警戒する声もあるにはあるが、「日本を過小評価してはいけない」「日本を侮ると痛い目に遭う」「日本は簡単な相手ではない」と思い切り上から目線である。

それも仕方ないことだろう。スペイン代表は昨年『UEFA ユーロ 2020』ベスト4、『東京五輪2020』準優勝を経て、『W杯 南アフリカ 2010』以来となる3大会ぶりの優勝を目指す。CFアルバロ・モラタ、アンカーのセルヒオ・ブスケツ、CBパウ・トーレス&エメリク・ラポルト、GKウナイ・シモンというセンターラインがしっかりしている。そこに若きアタッカーのフェラン・トーレス、19歳の神童ペドリがいるのだ。

ドイツもスペインと双璧をなす。前回大会ではスウェーデン、メキシコ、韓国とのグループFで1勝2敗、まさかの最下位に沈み、『ユーロ 2020』もイングランドに敗れて決勝トーナメント1回戦敗退を余儀なくされたが、ヨアヒム・レーヴ監督の後を受けたクリック監督が建て直した。2勝1敗から『W杯』欧州予選グループJを指揮すると、新たなメンバーを積極的に起用しつつ、7連勝31得点で本大会の切符を手にした。前線にティモ・ヴェルナー、レロイ・サネ、カイ・ハフェルツ、セルジュ・ニャブリが2列目に並ぶアタッカーは強力。守備の強度も世界最高峰。前線からハイプレスをかけて、ボールを奪えばすぐさま攻撃につなげる。ボランチにヨシュア・キミッヒとレオン・ゴレツカ、CBにアントニオ・リュディガー、最後尾には36歳となった主将マヌエル・ノイアーが控える。2大会ぶり最多タイとなる5回目の優勝へ虎視眈々だ。

日本代表がE組を突破するのは並大抵のことではない。だからと言って、ノーチャンスでもない。そもそもFIFAランキングで『W杯』の勝敗が決まるわけではないのだ。4月1日の組み合わせ抽選を見守った森保一監督はこのようにコメントした。

「スペイン、ドイツは『ワールドカップ』で優勝した経験を持つチームですし、大陸間プレーオフの結果はまだ出ていませんが、コスタリカ、ニュージーランドといずれも世界で戦える力を持つチームですし対戦が楽しみです。
スペインとは『オリンピック』でも対戦をしています。日本が世界に追いつき、追い越すことを考えたときに、スペインと戦えることは日本にとって良い相手です。我々はベスト8以上を目指していますし、強豪相手に勝ち進んで、その目標を達成したいと思います。
ベスト8に入るということは世界のトップに入るということですので、そこを見据えてやっていかなければいけません。自分たちのもっているものをしっかり出せるように良い準備をしていきたいと思います」

残り7か月、スペイン、ドイツを睨んだ強化策が必要不可欠である。そこで重要となるのがテストマッチだ。どんなマッチメークをして本番を臨むのか。反町康治技術委員長をはじめ日本サッカー協会の交渉力が試される。3月26日『SAMURAI BLUE FIFAワールドカップカタール2022出場権獲得会見』の席で反町技術委員長はこう語っている。
「6月のインターナショナルマッチデーで4試合やりたい。その後、7月中旬過ぎからE1(『EAFF E-1 サッカー選手権202』決勝大会)があります。こちらの大会は海外組の招集は難しいので、基本的にはJリーグの選手で構成して臨みたいと思っています。いい強化の場になると考えています。 今回は11月の後半に『W杯』がはじまるので、9月の後半にインターナショナルマッチデーがあり、そこが最後の力試し、メンバー選考の上でも大事な試合になると思うので、強い相手とやりたいと思っています。できれば『W杯』出場国が理想ですが、ネーションズリーグ(『2022-23 UEFA ネーションズリーグ』)があって欧州のチームとは難しいかもしれませんが、極力いいマッチメークをしていきたい」

何よりも大事なのが、選手個々のクラブでの成長である。海外組を入れた日本代表のテストマッチは6試合のみ。そこでの上積みは限られている。残り半年強、クラブでの1試合1試合、日々のトレーニングによって、ポテンシャルを高めていくほかない。もちろん、そんなことは選手たちも理解している。アジア最終予選・オーストラリア戦で殊勲の2ゴールを決めたものの、初先発を果たしたベトナム戦では不発に終わった三笘薫はこうステップアップを誓った。

「前の選手なので、どれだけチャンスを作ってゴールに結びつけるかが課題ですし、攻撃も守備も足りない部分がありました。そういうところをベルギーでやっていきたい。攻撃のバリエーションを増やすと言うか、シュートレンジを増やし、どんな相手でも抜いてチャンスを作らないといけないし、守備で前線からプレスをかける強度も増やしていかないといけない。いろんなポジションをやれる強度とどんな状況でも出場できるタフさを求めてやっていきたい」

『W杯』組み合わせ抽選の結果は以下の通り。
【グループA】
カタール(初出場)
エクアドル(2大会ぶり4回目)
セネガル(2大会連続3回目)
オランダ(2大会ぶり11回目)

【グループB】
イングランド(7大会連続16回目)
イラン(3大会連続6回目)
アメリカ(2大会ぶり11回目)
ウェールズorスコットランドorウクライナ

【グループC】
アルゼンチン(13大会連続18回目)
サウジアラビア(2大会連続6回目)
メキシコ(8大会連続17回目)
ポーランド(2大会連続9回目)

【グループD】
フランス(7大会連続16回目)
ペルーorUAEorオーストラリア
デンマーク(2大会連続6回目)
チュニジア(2大会連続6回目)

【グループE】
スペイン(12大会連続16回目)
コスタリカorニュージーランド
ドイツ(18大会連続20回目)
日本(7大会連続7回目)

【グループF】
ベルギー(3大会連続14回目)
カナダ(9大会ぶり2回目)
モロッコ(2大会連続6回目)
クロアチア(3大会連続6回目)

【グループG】
ブラジル(22大会連続22回目)
セルビア(2大会連続13回目)
スイス(5大会連続12回目)
カメルーン(2大会ぶり8回目)

【グループH】
ポルトガル(6大会連続8回目)
ガーナ(2大会ぶり4回目)
ウルグアイ(4大会連続14回目)
韓国(10大会連続11回目)

日本の試合日程は次の通り。
11月23日(水) ドイツ代表×日本代表
11月27日(日) 日本代表×コスタリカ代表orニュージーランド代表
12月1日(木) スペイン代表×日本代表

日本代表は6月2日(木)・札幌ドーム、6日(月)・国立競技場で『キリンチャレンジカップ2022』を行い、10日(金)・ノエビアスタジアム神戸、14日(火)・パナソニックスタジアム吹田で『キリンカップサッカー2022』を開催。対戦相手の発表を心待ちにしたい。

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