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古屋敬多、桜井玲香らが奮闘!ミュージカル『FLOWER DRUM SONG』取材会レポート

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ミュージカル『FLOWER DRUM SONG』稽古場取材会より、W主演をつとめる桜井玲香と古屋敬多

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ミュージカル『FLOWER DRUM SONG』が2022年4月23日(土) から日本青年館ホールほかで上演される。

本作は、『サウンド・オブ・ミュージック』や『王様と私』など、数々の名作を生み出したミュージカル音楽の巨匠、リチャード・ドジャース&オスカー・ハマースタイン2世が手掛け、1958年に初演されたブロードウェイミュージカル。今回上演されるのは、トニー賞受賞作家であるデビット・ヘンリー・ファンが2002年に新たに脚本を書いた“リバイバル版”で、日本国内でプロが上演するのは初めてという。

開幕を控えた4日(月)、都内の稽古場で取材会があった。本作の幕開けのナンバーほか、出演者のほとんどが出演する華やかなナンバー「グラント通り」、甘い雰囲気になれる「日曜日」など計4曲が披露された。ロジャース&ハマースタインのキャッチーな楽曲と、上島雪夫によるジャジーでありながら身体的表現を多用した振付の融合が面白い。

その後、出演する古屋敬多(Lead)、桜井玲香、フランク莉奈、砂川脩弥、八十田勇一、彩吹真央、石井一孝が意気込みなどを語った。

ミュージカル『FLOWER DRUM SONG』稽古場取材会より 左から、彩吹真央、八十田勇一、桜井玲香、フランク莉奈、古屋敬多(Lead)、砂川脩弥、石井一孝

ーー全体での稽古が始まって10日ほどですが、手応えはいかがですか?

古屋 まだ10日なんですけども、多分1カ月分ぐらいの内容が進んでいるような気がします。1日で数十ページ進むみたいな、短いスパンでぎゅっとやっているので。

石井 試されているよね、俺たちね。

古屋 置いていかれそうになるので、必死に食らいつこうとは思っています。

石井 チームワークや信頼感がどんどんできている。仲間になって、同じ船に乗っている運命共同体のような、絆ができていると思います。日々ものすごいジェットコースターに乗りながらも、吊り橋効果みたいなところがありますよね(笑)。

古屋 そうですね。深め合って、ああじゃないか、こうじゃないかと言い合ってますよね。

ーー演じられる役とご自身との共通点はありますか? もしくは自分とは違うなと感じるところはありますか?

桜井 私はウー・メイ・リーという中国からサンフランシスコに渡ってきた不法移民の女の子の役なんですけど、うーん......共通点......まだ作っている途中なので、これから変わっていくとは思うんですが、自分が思うままに役を作ろうとせずに、自分の感情が動いたままに動いたら、メイ・リーという女の子ができるのかなと今思っています。

私の今のメイ・リーは、昔ながらの1、2歩下がって、男性の後ろをついていくような、女の子らしい女の子なのかなというイメージ。私は普段の挙動がゆったり動けず、素早く動いちゃうところがあるので、そこはもう少し女の子っぽくつくっていきたいなという願望があります。

彩吹 私はマダム・リタ・リャン役を演じます。共通点としては、ショービジネスの世界で一生懸命生きているところ。いろいろな方を楽しませたいところが特に一緒かなと思います。ショーとかエンターテインメントとか、どの国でもどの時代でも、こういう状況でも絶対信じるものがあって、楽しんで幸せになってもらいたいという思いがマダムの中には根底にあるんだろうなと思うので、そこは外せない共通点かなと思っています。

相反するところは、今のところないですかね。中華料理は好きですし(笑)。中華料理も堪能したいです。

「動物園のような」個性的な登場人物たち

ーーコメディの要素もあるミュージカルですが、見どころは?

古屋 登場人物がみんなすごく個性的。例えるなら動物園のような(笑)。(自身が演じる)ワン・ターもパンチあるし、いろんな人生があるんだなと。ヤンさん(石井一孝が演じるワン・チー・ヤン役)なんかは特にすごい人生を歩んでますよね。

ヤンさんはものすごい頑固一徹な父だったのに、あそこまで変わるんだという。そこまで振り切る石井さんのすごさ、ですかね。稽古場自体みんな楽しい雰囲気でやっているので、コメディの要素はもっと出ていきそうだなと思います。

八十田 コメディ要素の一番の見どころは、石井さんのダンスですね。あそこは僕は稽古場で爆笑しています。何故あんな風になってしまったのかという流れがありますので、そこがたまらないですね。

あと個人的な話ですけど、東宝のミュージカル映画が大好きなので、もともとこれがブロードウェイでもアジア系の俳優さんが演じられて、今回は日本人が演じて、違和感みたいなのもありませんので、そういう昔のコメディミュージカル映画に近づければなぁと。歌とダンスと笑い。僕も少しでも三木のり平さんに近づければなぁとずっと考えています。

ーー最後に、一言ずつ意気込みをお伺いできればと思います。

古屋 気づけばもう本番ステージなんだろうなというぐらいのスピード感で進んでいます。感染予防対策をしっかりして、本当に幕があがることが一番の目標かなと思っています。みんなで本番まで気をつけて頑張っていきたいと思います。

桜井 この作品のオリジナル版ができたのは、かなり時間が経っているものなので、すごくクラシカル要素が音楽だったりストーリーだったりが強い作品なんですが、今回はリバイバル版ということで、ストーリーがラブストーリー要素が強いかなと思います。

もちろん社会問題も色濃く描かれていますし、普段あまり舞台を観ない方も気軽に観ていただけるような分かりやすいストーリーになっている、かつ、オリジナル版のクラシカルさも残っているような、本当に素敵な作品になっています。ぜひぜひいろんな方に観ていただきたいなと思います。精一杯頑張ります。

西洋と東洋・新しいものと古風なものを混ぜ合わせた魅力を届けるポジティブな作品

フランク 私が演じるリンダ・ロウという役は、スターダンサーで、自由奔放で強い女性なんですけど、スターということで、大先輩のみなさんの背中を見て、吸収できるものを全部吸収して、ちゃんとスターになれるように役作りしていきたいなと思います。

テーマ性が強い作品だと思うんですが、楽曲はとてもハッピーなものが多くて、ワクワクするような世界観なので、皆さんに楽しんでいただけたらいいなと思います。劇場でお待ちしています。

砂川 本当に皆さん素敵なキャストさんとスタッフさんに囲まれて、自分は精一杯食らいついて、自分が持てる力を100%出せるように努力するのみだと思っています。稽古で気付いたんですが、自然とミュージカルを歌って踊っているところを見て、笑顔になって、リズムに乗っている自分がいて。そういう明るい作品だと思うので、これから観に来るお客さんをしっかり笑顔にしていきたいと思います。

八十田 チンさん役ですが、普段は「ヤソちん」と呼ばれていまして、ふぉ〜ゆ〜というグループからはなぜか「チンさん」と呼ばれていまして。このお話をいただいた時に、ふぉ〜ゆ〜のみんなに「チンさん役来たで、お前らのおかげやで」と言ったら喜んでくれました(笑)。ふぉ〜ゆ〜のみなさんも、観に来てくださいね。頑張ります。よろしくお願いします。

彩吹 何よりもこの作品がロジャース&ハマースタインの作品で、王道のミュージカルだなと思っています。楽曲の素晴らしさはもちろんですけども、玲香ちゃんが言ったように、古風なところと、今これを上演する新しい部分が本当にミックスしたような楽しめるミュージカルです。

作品の中では、東洋と西洋を混ぜ合わせた魅力や、新しいものと古いものを対比しつつも混ぜ合わせていく魅力をお届けするシーンがたくさんあります。本当にお稽古場でみなさんの笑顔が絶えないですし、それが私の日々の元気の源になっているので、それをお客様にもお伝えできたら。ぜひ劇場に足をお運びください。

石井 この作品はミュージカル100年の歴史でも屈指の輝きを放つ名コンビ、大作曲家の作品です。僕はロジャース&ハマースタインの作品は4本目なんですけども、ちょっと風変わりなんですよね。誰にも似てない、そもそも東洋的なメロディーが好きな方という印象がある。シンプルなメロディだけど、難しいんですよね。だからそこに挑む喜びとか、チャレンジ精神を感じております。日本ではあまりやられていない作品のようで、今回のリバイバル版が日本に根づいていけたらなと思っています。

何より今回はキャスティングが見事にハマっている。みんなナイスな持ち場を与えられて、日々、輝きが増している。今、苦しい状況ですけれども、状況が許すようでしたら、夢と希望とポジティブな作品なので、ぜひとも劇場にお運びいただけたら幸いです。

東京公演は4月23日(土) から27日(水) まで。大阪公演は4月29日(金・祝)・30日(土)、森ノ宮ピロティホール。

取材・文・撮影=五月女菜穂

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