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Cö shu Nie×澤野弘之『HIGH FIVE 2022』ラスト福岡公演オフィシャルレポート

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『HIGH FIVE 2022』2月27日Zepp Fukuoka公演より 撮影:新保勇樹

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名古屋から始まり、大阪、札幌、横浜、そして最後の地・福岡。全国5カ所のZeppで開催された『HIGH FIVE 2022』が2月27日(日) にZepp Fukuokaでファイナルを迎えた。

“HIGH FIVE”とは、挨拶のように片手を挙げて手のひらをパンっと打ち合わせる仕草のこと。スポーツ選手がナイスプレーをした時や、親しい友人の挨拶など喜びを交わすハイタッチ。というと、このイベントがどんなフィーリングなのか、わかっていただけるだろう。

次世代を担うアーティストがヘッドライナーとなり、自分たちが本当に共演したいアーティストと共に作り上げる唯一無二の空間になる。ファイナルでヘッドライナーを務めたのは2018年にメジャーデビューした「Cö shu Nie(コシュニエ)」。彼らがゲストとして声を掛けたのは、ドラマやアニメ、映画など多数の映像音楽を手掛ける作曲家・澤野弘之。映像作品の楽曲を多く手掛けるという共通点を持つ2組のアーティストが独自の世界観を持っての競演となり、この世に一つしかない夜を魅せてくれた。

オリジナルアイコンが施されたグランドピアノが設置されたステージに澤野が現れ観客に一礼、続いてSawanoHiroyuki[nZk]プロジェクトに参加している mizuki(UNIDOTS)が最初のヴォーカリストとして登場。

TVアニメ『アルドノア・ゼロ』オープニングテーマ「&Z」からスタート。ポップでありながらもメロディアスな音楽に透明感のある伸びやかなmizukiの声が融合し始めると、会場は壮大な世界観を感じさせる空気に包まれた。続いて『アルドノア・ゼロ』エンディングテーマの「aLIEz」と続く。

「かなり久しぶりの福岡です。Cö shu Nieに声を掛けてもらってイベントに参加できることがうれしい」と澤野。mizukiは「Cö shu Nieの二人とは仲が良いので、楽しみにしていました」と語る。イントロが印象的な「e of s」から「A/Z」へ。さすが映像音楽を数多く手掛けてきただけあって、楽曲の奥に物語が見えている気持ちになる。

続いて、4月13日に澤野のプロデュースEP「Dignified」でデビューするSennaRinがステージへ。YouTubeでのカバー動画が5,500万回以上の再生回数を記録する、福岡出身20歳の次世代シンガーが「証」「BEEP」を披露。一足先に彼女のライブな歌声が聴けたことに素直に感動してしまう。「私にとっての 初ライブです。それを地元・福岡でできることがすごくうれしいです」と少し緊張気味にSennaRinが挨拶をすると「僕も彼女の初ライブをここ福岡で一緒に演奏して迎えることができてよかった」と澤野も安堵した様子。微笑ましい雰囲気を作った。

前半の最後に、Cö shu Nieの中村未来がヴォーカルで参加しての「Avid」。オリジナルではmizukiが歌っていたこともあり、この日ならではの特別なコラボが実現した。

後半は今回のヘッドライナーであるCö shu Nie。二人がステージに立った瞬間から浮遊感を持ちどこかこの世との距離感をも感じさせる独自のワールドに引き込まれる。「scapegoat」から始まり、「絶体絶命」「永遠のトルテ」「itertia」「iB」など1stフルアルバム『PURE』からの楽曲も多く、この2年ほどライブを体験できなかったストレスを観客と分かち合うように前のめりになってゆく。彼らの楽曲は、映像作品にピッタリだと思えるキャッチーで耳馴染みのよい楽曲が多いと思いきや、「scapegoat」のような突然どっぷりとカオスな世界に引きずり込まれる中毒性の高い音楽も魅力のひとつ。

この後3月16日に2ndアルバム『Flos Ex Machina』をリリースし、4月から全国11カ所をまわるツアー『Cö shu Nie TOUR 2022 “Flos Ex Machina”』を控える彼らにとってもファンにとっても改めてCö shu Nieの音楽を体感できる空間になっていた。

ベースの松本駿介は「全国で行われた『HIGH FIVE』も福岡でラストです。このイベントの福岡のホストとして声をかけていただいた時、福岡に行けることも対バンができることも大好きだったのでうれしくてウキウキしながら澤野さんにお声かけしたらOKがでて今日は本当に素晴らしい日になりました。最後までよろしくお願いします」と、ウキウキな口ぶり。

その後も「inertia」「asphyxia」「bullet」と聴き馴染みのあるタイアップ曲が続き、最後に2ndアルバム『Flos Ex Machina』から「迷路 序章〜本編」で、次のツアーへのバトンを渡して幕をおろした。

今年1月15日Zepp Nagoyaから始まった『HIGH FIVE』も、ここ福岡で有終の美を飾った。次世代のアーティストたちが本気で熱望したアーティストとの対バンライブ。コロナ禍で翼が折れそうになっていたエンターテイメントの世界に、“本気で楽しむ” “本気でぶつかる”姿を見せてくれたことで、その本質を再認識させてくれた。

さあ、次はどんなアーティストたちの“HIGH FIVE”に出会えるのか期待は大きい。

Text by 筒井あや
Photo by 新保勇樹

<公演情報>
『HIGH FIVE 2022』

2022年2月27日(日) Zepp Fukuoka

【セットリスト】
■澤野弘之
01. &Z(mizuki)
02. aLIEz(mizuki)
03. e of s(mizuki)
04. A/Z(mizuki)
05. 証(SnnaRin)
06. BEEP(SnnaRin)
07. FAVE(SnnaRin)cover
08. i-mage(SnnaRin)cover
09. Avid(中村未来/Cö shu Nie)cover

■Cö shu Nie
01. scapegoat
02. 絶体絶命
03. 永遠のトルテ
04. inertia
05. iB
06. asphyxia
07. bullet
08. SAKURA BURST
09. give it back
10. 迷路 序章〜本編

公式サイト:
https://high-five.live/

Twitter:
https://twitter.com/highfive_live

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