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バーバラ・ローデン監督・脚本・主演の“失われた傑作”「ワンダ」7月に公開

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「WANDA/ワンダ」

1970年にアメリカで製作された「WANDA/ワンダ」が、7月9日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。

バーバラ・ローデンが監督、脚本、主演を兼任した本作はアメリカ・ペンシルベニア州を舞台に、夫に離別され、子供も職も失い、有り金もすられた女性・ワンダを描くロードムービー。薄暗いバーで傲慢な男と知り合った彼女は、いつの間にか犯罪の共犯者として逃避行を続けるようになる。

本作は1970年にヴェネツィア国際映画祭の最優秀外国映画賞を受賞し、1971年にはカンヌ国際映画祭にて上映されたが、本国アメリカではほぼ観ることができなかったという。だがフランスの小説家、脚本家、映画監督であるマルグリット・デュラスが映画批評誌カイエ・デュ・シネマにて「本作をいつか配給することを夢見ている」と語ったことなどから“失われた傑作”として評価を受け、2003年に「まぎれもなく映画界の最高傑作のひとつに数えられる」と本作を評価する女優イザベル・ユペールが配給権を買い取った。

2007年にオリジナルのネガフィルムが発見され、2010年にはマーティン・スコセッシが設立した映画保存運営組織ザ・フィルム・ファウンデーションとファッションブランド・グッチの支援を受け修復される。この修復版はニューヨーク近代美術館で上映され、さらに同年、ヴェネツィア国際映画祭で再上映された。また2017年には「文化的、歴史的、または審美的に重要」と後世に残す価値がある映画として、アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録されている。YouTubeでは予告編が公開中。

(c)1970 FOUNDATION FOR FILMMAKERS