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本能型女優・南沙良の変わらぬ芝居への向き合い方。「あれこれ考えずに現場で相手に対応する。それが楽しい」

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『女子高生に殺されたい』に出演中の南沙良   撮影:川野結李歌

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昨年放送された『ドラゴン桜』で南沙良の存在を認識したという人も多いかもしれない。デビュー作『幼な子われらに生まれ』に『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』など、映画を中心に存在感を発揮し、デビュー当初からその演技力の高さは折り紙つきだったが、『ドラゴン桜』で一気にお茶の間での知名度を高めた。さらに放送中の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に源頼朝(大泉洋)と北条政子(小池栄子)の娘・大姫役で出演することになっており、さらなる飛躍を遂げることは間違いない。

そんな南が出演する映画『女子高生に殺されたい』が公開! 古屋兎丸の人気漫画を原作に、タイトルそのまま女子高生に殺されるという願望を抱き高校教師になった男の“自分殺害計画”を描いた異色のサスペンスである本作で、主人公の教師・春人(田中圭)が、自分を殺してくれる理想の女子高生の候補のひとりとして標的と見定める少女・真帆を演じている。

本作しかり、常に役柄の心情に丁寧に寄り添い、その内面を繊細に演じるが、演技については本人曰く「うまく説明ができない(苦笑)」という“本能型”。今年20歳を迎える若き実力派に話を聞いた。

――オファーが来る以前から、原作の漫画を読んでいたそうですね?

 元々本を読むのは好きなんですが、特にああいうテイストは好きで、本屋さんで見つけて、気になって手に取ってみたんです。タイトルから「どんな内容なんだろう?」と思って、読んでみたらまさかの展開で……(笑)。最初のイメージと違っていたんですけど、すごく面白かったです。

――その後、映画化されることになりオファーが届き……。

 真帆役と聞いて「え? あの女の子か……」と思いました。お芝居するのは楽しみでしたね。最初に原作を読んだときに感じた展開の読めないドキドキ感が映画の台本にもありました。特に親友のあおい(河合優実)との関係性が気になって、どんな掛け合いをして、どういうお芝居になるのか楽しみでした。

――真帆について、南さんはどういう女の子だと感じましたか? 役作りに関しても教えてください。

 自分に自信がなくて、不安を常に抱えているような繊細な女の子だったので、演じる上でもそこは意識しましたね。ただ、現場に入る前に作りこんだりという準備はあまりしていなくて。今回は監督とも役についてそんなにお話もしていなくて、自分の中でなんとなくイメージを持ちつつ、現場でとりあえずやってみる感じでした。

――保健室で過ごすことの多い親友・あおいを常に気遣う優しい女の子で、優等生でもありますが、物語が進むにつれて、真帆が抱えている多面的な部分が見えてきます。

 どこか自分でも「おかしい」と思っていて、自分の中でなにかが起きているのを感じつつ、でも頑張って「普通でいなきゃ」という意識を抱えているというところは、お芝居をしながらも感じていました。

――普段から、役柄について論理的に組立てたり、セリフを繰り返し練習したりということはあまりしないんですか?

 そうなんです。ただ、今回は監督から「こうして」「こういう感じに」と言われることがほとんどなく、自由にやらせていただきました。でもやっぱり、自分の頭の中で考えても、実際にやってみると、出てくるものが全然違うんですよね。むしろあれこれ考えずに目の前のお芝居に集中しようと。そんな感じです(笑)。

――デビュー作『幼な子われらに生まれ』のときも、母親の再婚相手を演じた浅野忠信さんの演技に「素直に反応した」とおっしゃっていました。そうやって目の前の相手との対話ややりとりに反応するというのは今も変わらず?

 そうですね、ずっとそういう感じです。だから、役作りとかについて、なかなか言葉で説明ができないんです(苦笑)。

――そういう臨み方に“恐怖”は感じないですか?

 「怖い」っていうのはあまりなくて、「楽しい」という感覚の方が大きいかなと思いますね。家でひとりで台本を読んでいても、相手のお芝居がどういうふうに来るのか全く分からないので、現場で実際にお芝居をしてみないと、自分のセリフもどんなふうに出てくるか分からないのですが、それが楽しいですね。

「役を引きずることが全くないんです。役のせいでつらいと感じることもない」

――「女子高生に全力で殺されたい!」と願う主人公の教師・春人を田中圭さんが演じると聞いたときの印象は?

 「え? 田中圭さん? どんな感じになるんだろう?」って思いました。実際に現場でお会いしたら、明るくてお茶目な方で、優しいし……、こんなテイストの作品ですけど(笑)、現場はすごく温かかったです。

――本作の真帆は自分の中に“闇”を抱えている少女でしたが、これまでの作品でも、心の傷や葛藤、思春期ならではのコンプレックスや生きづらさなどを抱えた少女を多く演じてきました。そうした役を演じる撮影期間中は、どういう精神状態で過ごしているんですか?

 それが私、役を引きずることが全くないんです。カットがかかると切り替わるような感じで、役のせいで「つらい」とか感じることは全然ないですね。

――こうしたなにかを抱えた少女の役柄を演じる面白さ、役柄が自身に影響を与えてくれる部分はありますか?

 こういう役と通じるところが自分の中にもあるというのは、いつも強く感じています。だからこそ実際にお芝居をしていて苦痛に感じるようなこともなくて、どちらかというとお芝居しやすいという感覚が強いんですよね。そういう意味で、素直に役の気持ちに寄り添い、共感することが多いし、演じていて面白いなと思います。

――逆に、普通の人とかけ離れた狂気をはらんだ役であったり、『ドラゴン桜』で演じたような、今どきの明るい役の方が難しさを感じる部分もありますか?

 そうですね、思いきり明るい役のときは、苦労した部分はありました。私自身はそんなに明るいタイプではないので(苦笑)。

――今回のように学校を舞台にした作品で、同世代の俳優さんと共演する機会も増えてきたかと思います。

 ここ最近、同世代の方とお芝居できることが増えてきて、新鮮です。作品で学校生活を体験しているような感覚で楽しいですね(笑)。

――先ほどおっしゃっていたように、真帆とあおいの友情も作品の中で重要な要素のひとつとなっています。南さん自身は親友と呼べる存在はいらっしゃいますか?

 出かけたりするのも母親が多くて、友達のような感じの関係性なんですよね。なんでも相談するかというと、そういうわけでもないけど(笑)、でもいつも一緒で安心感がありますね。反抗期みたいなことも全然なかったですし。

――現場で同世代のみなさんとはどんなふうに距離を縮めたり、関係性を築いてるんですか?

 私がそれを教えてほしいくらいです(笑)。

――10代の半ばで女優としての活動を始めて、もうすぐ二十歳ですね。今年は大河ドラマへの出演もあり、周りから見ると理想的とも言えるような着実なステップアップを遂げているように思えますが、ご自身はここまでの道のりをどんなふうに受け止めていますか?

 デビュー当時、なにか目標を掲げていたわけでもなく、とりあえず「お芝居をしたい!」ということしか考えていなかったし、今、自分で振り返ったり、考えたりすることもあまりないんですけど、でもここ最近、お芝居させていただける環境にいられるということが、すごく幸せなことなんだなというのを強く感じています。この先もそれが続いたらいいなと強く思っています。

――10代でやり残したことはないですか?

 どうでしょう(笑)? 特に……ないかな?

――20歳を迎える心境は?

 よく聞かれるんですけど、自分の中では「誕生日だな……」くらいで特になにもなく(笑)。20歳とは関係ないですが、運転免許を取りたいかな? 時間があれば。

――運転してみたいんですか? 車で行きたいところとかありますか?

 いや、一応、免許は持っておこうかな……と(笑)。

取材・文:黒豆直樹
撮影:川野結李歌


『女子高生に殺されたい』
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