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東京SG&埼玉WKの2強が突き進むのか? プレーオフまでNTTリーグワン残り4戦!

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田村煕(東京サンゴリアス) (c)スエイシナオヨシ

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ラグビーは番狂わせが起きにくいスポーツと言われている。日本代表が世界を驚かせた“ブライトンの奇跡”や“静岡ショック”などジャイアントキリングはもちろんあるが、手でボールを扱い、比較的ターンオーバーが少ないボールゲームは下馬評通りの結果に終わる傾向が強い。『NTTジャパンラグビー リーグワン2022』でも首位は11勝1敗の東京サンゴリアス、2位は10勝2敗の埼玉ワイルドナイツに位置する。『ジャパンラグビー トップリーグ 2021』プレーオフトーナメント決勝を戦った2チームが新リーグでも上位を占めているのだ。

ただ番狂わせが少ないからと言って、順当な結果ばかりでもない。指揮官、選手たちが口々に語る「『リーグワン』に簡単なゲームはない」というセリフも決して外交辞令ではない。東京SGは第4節・ブラックラムズ東京戦、第9節・クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦、埼玉WKも第4節・コベルコ神戸スティーラーズ戦、第11節・静岡ブルーレヴズ戦と紙一重のゲームを勝ち切ってきた。同一カンファレンス同士による対戦の第2ラウンドともなれば、さらに厳しさは増すだろう。第12節では2位を走っていたS東京ベイが4位横浜キヤノンイーグルスに21-30で屈した。S東京ベイは第5節・横浜Eに50-21と完勝したが、同じ相手に連勝するのは容易ではない。

事実、下位に沈む相手を迎え撃った前節だが、東京SGも埼玉WKも苦戦した。東京SGはNTTドコモレッドハリケーンズ大阪を42-3で切って落とし、埼玉WKはシャイニングアークス東京ベイ浦安に31-24で競り勝ったが、30分過ぎまでRH大阪が3-0とリードし、SA浦安も前半を10-0で折り返した。

特に後半早々に逆転しながら、73分に同点に追い付かれた埼玉WKはらしくないパフォーマンスとなった。試合後、HO坂手淳史主将、SO松田力也はこのように反省の弁を述べた。
坂手「ゲームに関してはいい時間もそうではない時間もあった。ハーフタイムに『自分たちの仕事をやろう』と話した。前半からやろうとしたが、なかなか悪い流れを断ち切ることができなかった。自分たちのミスが多く、ペナルティがあった。後半のスタートから自分のやるべきことができていたので、そこはよく改善ができたと思う」

松田「バイウィーク明けでチームとしてリフレッシュしていい形で臨めるかと思ったが、自分たちのミスやシャイニングアークスのプレッシャーもあり、前半は厳しい試合展開になってしまった。後半は自分たちがやらなければいけないことを整理していい入りができたが、その流れをキープできなかったのはまだまだ反省しなければならない。前半40分間の戦い方も含め、ゲームをコントロールする人間として反省が残る試合になった」

東京SGはFL箸本龍雅がついに『リーグワン』デビュー。明治大2020年度主将はデビューの喜びと昨季試合に出られなかった悔しさを口にした。
「サンゴリアスに入って1年間公式戦に出ることができなかったが、試合に出るために1日1日こつこつと努力して、自分で足りないことを見つけ今日試合に出られた。これからも少しでも多く試合のメンバーに絡めるように日々努力していきたい。
同期が先にデビューする中、焦りや悔しさを感じていた。一人ひとりの役割を丁寧に遂行することを意識して取り組んできた」

次節はともに難敵と対峙する。東京SGの相手は不戦敗の4敗が響いて4勝8敗の8位・静岡ブルーレヴズ。開幕直前に新型コロナウイルス陽性者が続出し出遅れたが、ここ最近調子を上げてきた。第11節・埼玉WK戦では一進一退の攻防を展開しつつ、試合終盤までリードを保つも、ノーサイド間際にFL庄司拓馬がシンビン(10分間の一時退場)。80分FWに近場を攻められ、最後はNO8ジャック・コーネルセンにインゴールへボールをねじ込まれて25-24、81分松田にCGを成功されて25-26の逆転負けを喫したのだった。第12節はBR東京を相手に45-19の快勝。FWが強さを見せ付け、SOサム・グリーンが見事な司令塔ぶりを発揮し、BKが機動力を披露した。

第3節の試合は中止となり、再戦ならではの難しさはないが、登り調子の相手と戦う厳しさはある。4月14日のオンライン取材に登場したSO田村煕も次節へ向けてこのように警戒した。
「クラブも新しい形になって、元々セットピースが安定していて、チーム力が高くエネルギーのあるチームだと思っている。コロナがあって、最初なかなか活動できなかったと思うが、間違いなく力があるし、ヤマハ時代もたくさんの接戦を繰り広げてきた相手、ちょっとの流れでゲームは難しくなるので、全員で細かいところにこだわってやっていきたい」

昨季までサンゴリアスのアシスタントコーチを務め、今季より静岡BRへ移った有賀剛ACとの再会も楽しみにしている。
「剛さんには僕がサントリーに来てからずっとお世話になっている。大久保(直弥HC)さんとともに、サントリーがどういうチームかはわかっている。サントリーのOBがいろんなチームで活躍しているので楽しいと思う反面、剛さんにはしっかり成長したところ見せたい。しっかり勝って恩返しできれば」

昨季はボーデン・バレット、今季はダミアン・マッケンジーとニュージーランド代表の司令塔が次々やって来るが、田村には気負いも気後れもない。
「嘘ではなく、移籍してきた選手でも大卒ルーキーでもオールブラックスでも、コンペティションとしてフラットに見ている。今日の練習はほかの選手に比べてよかったのか考えているし、いいプレーはしっかり盗むようにしている。キャリアがあるからすべてが正解ではなく、しっかり自分の軸を持った中で、僕にプラスになることはマネをするし、僕にできないことはリスペクトする」

『NTTリーグワン2022』も残り4試合。田村はしっかり『NTT リーグワン 2022 プレーオフトーナメント』を見据えていた。
「次の静岡戦、チームとしてファイナルへ向けて、どういうプレーが求められるか精度のところを意識してやっていきたい。まだファイナルに勝つという部分では途中だと思う。まだまだ成長できると思うが、去年よりいろんな選手が試合に出て、ここから本当に選手全員のコンペティションが始まる。このブロックをチームとして勝ち切って、セミファイナル、ファイナルへ向けて、トレーニングの強度、メンバー選考でコーチにプレッシャーをかけられれば、最後全員が優勝したいと思えるチームになれると思う。毎週相手に勝つことだけを考えて練習している。それだけに集中しているので、その積み重ねが最後につながればベスト」

埼玉WKは5勝7敗の7位・コベルコ神戸スティーラーズと激突する。第4節の第1ラウンドは薄氷を踏む大逆転劇だった。神戸Sが埼玉WKのミスや隙を見逃さずに着実にトライを重ねていくのに対し、埼玉WKは松田のキックが精度を欠き、思うように点差を詰められない。後手を踏み、反則を連発しPGも献上、66分には22-37と2トライ2ゴールでも追い付けない点差となった。しかし、ここからワラビーズ最強トライゲッターが牙を剥いた。68分ラインアウトモールからボールを託されたマリカ・コロインペテがパワフルに守備網を破った。その6分後には左サイドでボールを受けてインゴールへ飛び込む。難しい角度のCGを松田が成功させて34-37。

78分、絶好の位置でペナルティを得るも、埼玉WKは同点ではなく勝利を目指し、タッチキックを選択。ラインアウトモールから途中出場のHO堀江翔太がグラウンディングして逆転、松田もCGをきっちり決めて41-37の劇的勝利を手繰り寄せた。

対する神戸Sも後半戦からチームを建て直してきた。3月上旬に南アフリカ代表23キャップのCTBルカニョ ・アムを緊急補強、ニュージーランド代表84キャップのUBKベン・スミスも電撃復帰。前節はグリーンロケッツ東葛に8トライを量産し、57-28と大勝した。アムは第11節に日本デビュー、スミスも今節メンバー入り。

キックオフ48時間前に発表される試合登録メンバーは以下の通り。
【埼玉WK】
1稲垣啓太、2坂手淳史、3平野翔平、4ジャック・コーネルセン、5ジョージ・クルーズ、6長谷川崚太、7ラクラン・ボーシェー、9大西樹、9内田啓介、10松田力也、11マリカ・コロインベテ、12ヴィンス・アソ、13ディラン・ライリー、14竹山晃暉、15野口竜司、16堀江翔太、17クレイグ・ミラー、18ヴァル アサエリ愛、19マーク・アボット、20布巻峻介、21小山大輝、22山沢拓也、23セミシ・トゥポウ

【神戸S】
1中島イシレリ、2有田隆平、3山下裕史、4張碩煥、5ジェラード・カウリートゥイオティ、6橋本皓、7前田剛、8ブロディ・マクカラン、9中嶋大希、10アーロン・クルーデン、11山下楽平、12李承信、13ルカニョ・アム、14アタアタ・モエアキオラ、15山中亮平、16松岡賢太、17山本幸輝、18前田翔、19トコキオ ソシセニ、20前川鐘平、21日和佐篤、22ラファエレ ティモシー、23ベン・スミス

果たして2強が勝点を積み重ねるのか。神戸S、静岡BRが番狂わせを演じるのか。『NTTリーグワン2022』第13節・埼玉WK×神戸Sは4月16日(土)・熊谷スポーツ文化公園ラグビー場、東京SG×静岡BRは4月17日(日)・秩父宮ラグビー場にてキックオフ。熊谷ではTRFのリーダーDJ KOO、20歳の次世代シンガーSennaRinが会場を盛り上げ、秩父宮では来場者先着3000名にサントリードリンク、先着1000名にサンゴリアス応援フラッグをプレゼント。東京SG×静岡BRのチケットは発売中。埼玉WK×神戸Sはテレビ埼玉、東京SG×静岡BRはBS日テレにて生中継。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

東京サンゴリアス対静岡ブルーレヴズ NTTジャパンラグビー リーグワン 2022 DIVISION 1のチケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2209259

ジャパンラグビー リーグワン 特設ページ
https://t.pia.jp/pia/events/rugby-leagueone/

ジャパンラグビー リーグワン 2022 観戦ガイド
https://book.pia.co.jp/book/b597752.html

ジャパンラグビー リーグワン 2022 観戦ガイドウェブ版
https://book.pia.co.jp/leagueone_guide/

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