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「さらに上へ行くために」超特急 次なる10年への覚悟と挑戦 超特急『BULLET TRAIN 10th Anniversary Tour 2022「Progress」』初日レポート

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『BULLET TRAIN 10th Anniversary Tour 2022「Progress」』川口総合文化センター公演より 撮影:深野輝美

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4月23日、川口総合文化センターより超特急『BULLET TRAIN 10th Anniversary Tour 2022「Progress」』がスタートした。超特急にとって3年ぶりとなるホールツアー。その初日の模様をレポートする。

超特急の魅力が詰まったツアー、開幕!

夏日となったこの日、会場は8号車(超特急ファンの総称)の熱気と期待で開演前から高まっていた。ステージ上の、遊園地を思わせるセットもワクワクを膨らませてくれる。
5分前になるとリョウガの影アナが流れ、会場とのコール&レスポンスでいよいよライブがはじまるのだという実感が湧いてくる。客席を埋め尽くすペンライトも、会場に流れている超特急の曲に合わせてあちこちで楽し気に揺れていた。

定刻になると発車ベルが鳴り響く。ツアー初日、独特の緊張感も乗せて、出発だ。
ステージ上段に5人のシルエットが浮かび上がると、また少し会場の熱が高まったのがわかる。
リョウガの「8号車のみんな、楽しんでいこうぜ!」という声と共にスタート。タカシの伸びやかなボーカルが会場を包み込む。1曲目から、超特急と8号車のフリは息が合っている様子がよく分かる。カラフルな照明がよりステージのセットを映えさせ、まさにステージ上はエンターテイメント空間へと変貌していく。
高いテンションのまま一気に4曲を終えると、会場を見渡し、リョウガが「スーパー元気だね!」と元気いっぱいに言い、客席とメンバーを和ませる。それから「(客席との距離が)近いね!」「ごめんね、汗飛んだら」と口々に言い、久しぶりのホールの距離感に笑顔を見せた。
自己紹介のあとはカイのコールに客席はペンライトを振って答え、今日もコール&レスポンスはバッチリ。

ユーキの「じゃあみなさん、今日は最高に僕たちに酔いしれちゃってください」という言葉に続いて次の曲がスタート。ジャケットを脱ぎ、メンバーカラーのシャツ姿に。先ほどまでのどちらかというとキュートな雰囲気から、グッと大人びたものになる。ここからは打って変わってクールでエモーショナルな空気を、曲を重ねるごとに作り上げていく。ダンスとボーカルの表現力が際立ち、超特急のカッコよさが120%で繰り出される。息つく間もなく披露された6曲の中には久しぶりの曲もあり、8号車を喜ばせた。

ピョン特急の登場で見せたキュート&セクシー

リョーガが「楽しんでいますか?」と客席に呼びかけると大きな拍手が。「それもそのはず、まず見て楽しい!」とセットについて触れるリョーガ。そこにカイが「セットの秘密を教えましょう」とにっこり。実は「ちょっとずつうさぎちゃんがいるんですよ。全部で11羽います」。11羽めを見つけるのはものすごく難しい、とのこと。ところどころうさぎがモニターに抜かれていたが、途中、タカシの後ろ姿がズームアップされ、それに気付いてうさぎポーズをしたのはさすが。

さらに、衣装とグッズを担当したのはタクヤ。衣装のこだわりについて話しかけそうになりつつも、まだ秘密とのこと。今後、こだわりが明かされるのが楽しみだ。
グッズについてはカイが「売り切れているのもあるんだって」と言うと、タクヤも思わず口角があがる。リョウガが「ニタニタすんな」とツッコミを入れるとタクヤも「嬉しいです」。

今回のグッズはうさぎがメインとしてあしらわれているが、その後のステージにもうさぎが……! その名も5人組「ピョン特急」が登場し、8号車のハートをわしづかみにした。ピョン特急が見せたパフォーマンスの数々は、思わず客席から歓声が漏れてしまうようなセットリスト。ピョン特急との親和性もバッチリなラインナップとなっている。

とびきりキュートな衣装で見せたあとは、黒の衣装でシックに。このギャップがたまらない。
また、遊園地のセットとぴったりな演出も。ペンライトを消灯してのスクリーンを利用し、アトラクションを楽しんでいる様子を現す超特急の面々のパフォーマンスは、さりげないながらもそれぞれの身体能力の高さが感じられるものとなっていた。
ライブ終盤になっても、超特急のダンス、ボーカルのパワーは増していくばかり。それに客席も負けじとついていく。会場と一緒になって踊り尽くすさまは見ているだけで元気が湧いてくるようだ。

「超特急新メンバー募集オーディション」の開催発表

そして、ライブ本編ラスト1曲となったところで、「ここで突然なんですけども、超特急から大事なお知らせがございます」と切り出したリョウガ。まずは映像を観てほしい、という言葉に会場がざわつく。
その映像で発表されたのは「超特急募」。「超特急新メンバー募集オーディション」の開催だ。声出しNGということも忘れ、会場からは大きな声が響いた。

動揺が隠せない会場に、リョウガが改めてオーディションの開催を伝え、「すぐにはなるほど! という気持ちにはならないと思いますので、メンバーの言葉をお伝えできればと思います」とメンバーに話を振った。まず口火を切ったのはタクヤ。
「10年、超特急やってきまして、みんなも知っている通りいろんなことがありました。10年経って、更に進化をしたいですし、一緒に東京ドームに立ちたいです。だからと言ってこの5人じゃ力不足というわけじゃなくて、さらにもう何歩も上に一緒に走っていきたいな、と思うんです。いろんな覚悟を持って発表しましたし、思うことは人それぞれだと思います。でも、ついてきてほしいな、って僕は素直に思います」と言葉を切ると、ここで、ペンライトを振ってください、と言うタクヤ。その言葉に応える会場を見渡したあと、「この景色を見るために僕たちは10年やり続けています。その先ももっと先も、この素敵な景色を僕たち超特急に見せてください」と伝えた。

続いて口を開いたのはタカシ。「メンバーともスタッフさんとも何回も話し合って、悩みながらも、結果、僕たち超特急はもっともっといろんな景色を観たいし、もっともっと8号車のみんなにいろんな景色を見せられる存在でありたい、と再確認できました。だからこそ新メンバーを募集して、更に進化できるようなグループになれたらいいな、と心の底から思いました。やっぱりこれから先もずーっと長く続けていくには、もっと力が必要だし、もっと上を目指したいって感じたんですよね。僕たちもすでに前を向いて走ってはいるんですけど、とは言え8号車のみんなも絶対に誰ひとり置いていきたくないし、後悔させるようなそんなグループじゃないってことを絶対に証明して見せるので、この先もずっと暖かく見守ってほしいな、と思います」

続いてカイは「8号車のみなさんの前だからぶっちゃけて言うと、僕は賛成でも反対でもなくて」と言ったあと、「(オーディションを)やることによって、おもしろい出会いがあったりとか、僕たちがより上に行けるという確信が持てる出会いがあるといいなあという想いで発表させていただきました。どんな人が超特急に興味を持っているんだろう、とかある意味楽しみだし、これから先の10年に向かうために、ということでもありますし、より早く上の段階に進むという意味でメンバーを募集して進んでいきたいな、と思っています。いろんな気持ちはあると思うんですけども、今まで10年以上やってきて、僕は8号車のみなさんに嘘をついてきたことはないですし、僕自身の想いをしっかりといろんな場面で伝えてきたつもりなので、その言葉を信じて、超特急についてきてもらえたら嬉しいな、と思います」

ユーキは「10年を経て、これ(オーディション)をするって、正直、上を目指す以外の理由はないんですよ」ときっぱり。「僕たちやっぱり、8号車のみんなと夢叶えたいですし、僕はぶっちゃけ正直7人だったころから一人減った時から、ずっとこのことを考えていました。8号車と一緒に作り上げてきた大切なものだからこそ、僕は変化じゃなくて、進化するために、このオーディションをやりたいな、ってすごく前向きに検討しています。だから8号車のみんなと一緒に、ここにいる誰ひとり置いていかずに一緒に作り上げていって、いいメンバーが見つかったらそこでおもしろい化学反応を。そこでこれからもっとワクワクして生活していきたいですし、みんなを不安にさせてライブなんてしたくないんですよ。僕もしたくないし。だから、一緒に明るい未来を目指すためにこのオーディション全てをかけたいな、と思っているので、みんなもぜひ一緒にワクワクしてもらって。この先の未来、夢に向かって、僕は超特急のメンバーと、そして8号車のみんなと一緒に夢を叶えたいので、必ず。そこは前向きについてきてくれたら嬉しいな、と思います」

リーダーのリョウガは「この超特急募、まず否定的な考えを持ったメンバーはいないよっていうことは知っていただきたいな、というのと……。具体的にどういう人が来るのかまだ全く分からない。もしかしたら、ベースが来たりとか」と会場を和ませつつ、「未知なる出会い、化学反応を求めていきたいです。もちろん、今の形から変わってしまうということに対していろんな気持ちになる方々がいらっしゃると思うんですけども、『うるせぇ、ついてこい!』と言う気は、僕自身はなくて。僕の気持ちとしては、7人から始まって10年以上いろんな道のりをみなさんと一緒に走ってきて、それら全てを無駄にしないためにも今までの僕らを少しでも知っている8号車の方々はこれからも一緒に超特急としていてほしいと心から思います。僕たちがもしかしたら壁にぶつかるかもしれないときに、きっと支えてくれるのが僕たちの今までの軌跡を知っているみなさんだと思いますので、どうかこれからも、見届ける、でもいいんですけども、一緒に更なる進化を求めて、新しい超特急を、未来を、目指して走っていけたらな、と思いますので、これからも超特急をよろしくお願いします」と挨拶を締めくくった。

アンコールではタクヤが「これからも超特急と青春しましょう」という言葉を8号車に向かって叫んでいた。超特急が語ったのはさらなる上のステージへ向かうことと、8号車との未来への約束。強い意思と共にスタートしたツアーはきっと、超特急に関わる人全てにとって忘れられないものになるに違いない。

取材・文=ふくだりょうこ
撮影=深野輝美

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