hideの命日にあたる5月2日(月) に神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで開催されたトリビュートライブ『hide Memorial Day 2022 Sing along Live "Hi-Ho!"』のオフィシャルレポートが到着した。
X JAPANのギタリスト、ソロアーティストとして音楽シーンに多大なる影響を与え続けるアーティストhide(ヒデ)。1998年に惜しまれつつ永眠、2022年5月2日(月)に、24年目のhide Memorial Dayを迎えた。ここ最近はコロナ禍のため、ファンが楽しみにしているhideの恒例イベントも、配信での開催が続いていた。しかし、今回は、約2年半ぶりとなる有観客ライヴ! パシフィコ横浜国立大ホールで、多くのファンとゆかりのあるアーティストが集まって、華々しく『hide Memorial Day 2022 Sing along Live "Hi-Ho!"』が開催された。
タイトルの『Sing along Live "Hi-Ho!"』とは、同じ空間に集まったアーティストやオーディエンスが、今もなお色褪せることなく愛され続けるhideの名曲を、ライヴ演奏と歌声(アーティスト)、ハート(オーディエンス)で歌うライヴイベントのこと。人前で大声を出すことがためらわれるコロナ禍において、新しいライヴの方法論として、以前からhideのイベントでは提唱されている。こんなところにも、常にマイナスをプラスに変えるために次々と斬新なアイデアを思いつき実行してきたhideのスピリッツを感じることができる。
まずトップバッターとして、hideのイベントには欠かすことのできない3人のヴォーカリストが登場し、「Beauty & Stupid」を熱唱。CUTT(SPEED OF LIGHTS / shame)、TAKA(defspiral)、木村世治(ZEPPET STORE)である。
左からCUTT(SPEED OF LIGHTS / shame)、TAKA(defspiral)、木村世治(ZEPPET STORE) Photo by 上野宏幸 (株式会社LINKSOLU)
歌い終わると、3人がそれぞれ自己紹介。「今日のイベントでたくさんの曲を演奏させていただきますわたくしのバンドdefspiralです」と、この日は大活躍だったdefspiralのMASATO(Guitar)とRYO(Bass)、そしてこの日サポートドラムをつとめる和樹も紹介される。さらに、『Sing along Live "Hi-Ho!"』の説明もあり、この日のライヴの主旨が観客に伝えられた。
音にあわせて、無言で光の灯ったスマホを振る観客。続く「HURRY GO ROUND」では、YOSHIKIのピアノにあわせて、hideの歌声が響く。歌詞がスクリーンに映し出され、きっと観客も心の中で大合唱していたに違いない。演奏が終わると、「また会おうね」と名残惜しそうに何度も手を振りながら袖に向かい、最後に深々と客席にお辞儀をしてYOSHIKIはステージをおりた。
左からCUTT、チャンス大城、ゲッターズ飯田、西崎ゴウシ伝説(Calmera) Photo by 上野宏幸 (株式会社LINKSOLU)
笑顔の中オールキャストで披露された「Hi-Ho」
ライヴのインターミッション的な4人のトークが終わるとステージにCUTTが1人残り、「音楽に戻しましょう。わたくしの仲間を呼びたいと思います」といって、TAKAと木村世治をステージに呼び込む。「こんなコーナーもあっていいんじゃないかと思って、アコースティックをやりたいと思います」と言い、演奏が始まったのは、「LEMONed I Scream」。木村がギターを弾き、3人がそれぞれのスタイルで想いをこめて歌う。ラストでは、スクリーンに映るhideそしてhideバンドのメンバーと一緒にボックスステップも披露し、ほのぼのとした雰囲気を醸し出していた。
「はじめまして、JUONです」と挨拶し、ギターを持って「ROCKET DIVE」を歌ったのはJUON。ミュージシャンとしてのキャリアは長い彼が、2022年7月8日(金) に全国上映が決定した映画『TELL ME 〜hideと見た景色〜』ではhide役を演じている。hideファンの前で初めて演奏することは相当なプレッシャーもあったと思うが、ステージの端まで行ってお客さんをあおったり、MASATOとRYOと3人並んで演奏したりと、伸び伸びとプレイしている。ラストは、「We love hide!」とシャウトし、観客から大きな拍手を浴びていた。
TAKAがhideの有名なMC「遊び足りねーよー!」を叫び、いよいよライヴもクライマックス。「いよいよこの方の登場です」との声で、上手から登場したのは言わずと知れたhideの盟友PATA(X JAPAN / Ra:IN)。ひずんだノイズをハウリングさせて、印象的な「CELEBRATION」のイントロフレーズが響き渡る。PATAが黒いレスポールを弾き、CUTT、木村、TAKAがエネルギッシュにステージ上を動きながら歌う。
左から木村世治、PATA(X JAPAN / Ra:IN) Photo by 上野宏幸 (株式会社LINKSOLU)