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園村健介が「生きててよかった」で目指したアクションとは?木幡竜はトラウマ明かす

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「生きててよかった」トーク付き上映イベントの様子。左から三元雅芸、伊澤彩織、木幡竜、園村健介、鈴木太一。

「生きててよかった」のトーク付き上映イベントが本日5月5日に東京・ユーロライブで行われ、キャストの木幡竜、三元雅芸、アクション監督の園村健介らが登壇した。

鈴木太一が監督・脚本を担当した本作は、ドクターストップによって引退を迫られたボクサー・楠木創太の第2の人生を描いた物語。新しい社会生活になじめず苦しい日々を過ごしていた創太は、ファンを名乗る謎の男から地下格闘技へのオファーを受け、再び闘いの世界にのめり込んでいく。ドラマ「アバランチ」の貝原役で注目を集めた木幡が創太を演じた。

イベントには園村がアクション監督を務め、三元も出演した「ベイビーわるきゅーれ」の主演・伊澤彩織もゲストとして登場。伊澤は「映画本編を観る前に園村さんからアクションシーンだけを見せてもらったんです。まさかこんなシナリオだと予想していなかったので驚いてしまって! 役者さんの演技、キャラクターがアクションを引き立てていて、すごいものを観てしまったと思いました」と興奮気味に語る。「ベイビーわるきゅーれ」を鑑賞したという木幡は「(伊澤が)あれだけ動けるというのもすごいですし、三元さんにまったく気を使わせないアクションで。すごい女優さんがいるなと思いました」と述懐。三元は「木幡さんも、伊澤さんもスピーディで無駄な力が入っていない」と2人をたたえた。

園村は「同じ時期に2作を撮っていたんですが、『ベイビーわるきゅーれ』は少しエンタメ寄りで『生きててよかった』はヒューマンドラマ。『ベイビーわるきゅーれ』はエンタメの部分が際立つように、『生きててよかった』はなるべく主人公に感情移入できるように、観ていて苦しくなるようなアクションを作りました」とこだわりを明かす。

伊澤は「園村さんが作った立ち回りがあるってわかっているんですが、『生きててよかった』では本当に戦っているようにしか見えない。すごくリアルで洗練されている。園村さんはアクションと格闘技の間を捉えていて天才なんです!」とコメント。この言葉に園村は照れた様子を見せつつ「ありがたい話ですね。今は格闘技を一般の方が見ていて認知している時代でもある。だからただかっこいいだけのアクションを作っても格闘技好きの人は食い付かないと思うんです。そういうものをかじったことがある人でも楽しめるものを目指しています」と伝えた。

本作の役作りのために減量したという木幡。「監督から『この役には悲壮感が欲しい。10kg絞ってもらえる?』と言われまして。ボクサーをやっていた現役時代は計量を終えればいいですが、作品では1カ月間体重をキープしなければならない。それはきつかったですね」と役作りの苦労を回想する。また「レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳」に参加した際のことを振り返り「ドニー・イェンから頭に蹴りを入れられるシーンで、ヒヨって大きく避けちゃったんです。ギリギリで避けていれば世界で認められたのかなって。それがずっとトラウマで」と悔しがり、「今回同じようなシーンがあって、ギリギリで避けてやる!って思ったんです。そしたら当たってしまって、崩れ落ちるということがありました」と苦笑した。

イベント終盤には監督の鈴木が登場する場面も。「この企画が成立するまでに6年ぐらいかかりました。思いが詰まった作品です。皆さんに観てもらえてうれしいです」と真摯に語り、園村は「何かにつまずいたり、もがいたりしている人に刺さる作品だと思っています。今日はアクションの話ばかりでしたけど、ドラマが素晴らしい作品です」とアピールした。

「生きててよかった」は5月13日より東京・新宿武蔵野館ほか全国でロードショー。

(c)2022ハピネットファントム・スタジオ