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【ライブレポート】チケットぴあ主催『Grasshopper vol.1』、下北沢で5組の若手アーティストが熱演!

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『Grasshopper vol.1』出演アーティスト Photo by Nanami Shinkai

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チケットぴあが若手バンドを応援するイベント『Grasshopper vol.1』が、4月25日(月) 下北沢DaisyBarで行われた。

本イベント名の『Grasshopper(グラスホッパー)』は、「若手バンドをたくさんの人に知ってもらい、勢いよく飛び立てるようなイベントにしたい!」という思いが込められている。vol.1である今回出演したのはO.Aを含む5組。O.Aを飾るのはTikTokがきっかけで大ブレイク中の、なかねかな。なかねかなは希代の4コードメロディメイカー“ゆでたまご安井”による耳に残るポップなサウンドと、そのサウンドに類まれなパワフルボイスとおもしろワードを詰め込む“なかねかな”の二人組ユニットだ。

なかねかな

1曲目はTikTok流行語大賞2021で大賞を受賞した楽曲「モテすぎて草、誘ってて森」を《ライブハウスでよく見るイケメンが》に歌詞をアレンジして歌唱。男女の二人組ユニットであることもあり、二人がどういう組み合わせなのかをよく聞かれると言うなかねかなは、「二人の関係性を紹介します」と言い「ビジネスパートナー」へ。サビでは、曲にあわせて二人とも一緒に体を横に揺らすという、一見仲が良さそうに見える動きをしているが《ただのビジネスパートナーです》と歌い、歌詞と演奏姿にギャップを生んだ。

「ライブモードになります!」と言い、「ハッピーバースデー己」と4月8日に配信した「じゃんけん恋」をライブ初披露。そして「AWA」を演奏し、ステージは終了。終始楽しそうに歌い、お客さんを巻き込んでいく姿がとても印象的だった。

続いて2組目は、2019年に結成し、福岡を中心にライブ活動を行うスリーピースバンド・月追う彼方。メンバーは、作詞作曲とイラストを担当しているというしほ(Gt.&Vo.)と全楽曲のコーラスも担当し、ライブ演出やグッズ販売、告知等の裏方業務にも深く関わっているというかおり(Ba.&Cho)。

月追う彼方

1曲目はしほ(Gt.&Vo.)の弾き語りから始まる「JAM」。パワフルで透き通った歌声はストレートにまっすぐ歌詞が入っていき、ライブハウスの雰囲気も一気に変化する。歌詞に《今苦しくてもいつか優しく包んでくれますように》とあるが、ひとつひとつの言葉に想いや願いを込め歌い上げ、届ける姿に観客も目が離せなかった。

その熱量のまま、「明け暮れ」、「最終回」を演奏し、2人のコーラスワークに思わず聴き入ってしまう「温色」とピンク色の照明も相まってライブハウスを包み込むような「春待ち月」を演奏。MCでは、「一つずつでも向き合えた分だけ自分のことを好きになってほしいと思う」と話し、《終電の改札抜け出した》というフレーズから始まる、疾走感のある「朝焼けを煽る」へ。最後の楽曲、「1998」では《何度でも 夜を超え強くなれ》と自分に言い聞かせるように歌い上げたが、その姿が結果的に観客の背中を押すような力強いライブだった。

続いては東京を拠点に全国で活動する4ピースギターロックバンド、kalmia。メンバーは千葉一稀(Vo&Gt)、つかさ(Gt)、アヤケント(Ba)、西村凌(Ds)。透き通るような暖かい声で《また会えるかな》と弾き語られる、この季節にぴったりな「春唄」でライブはスタート。ひとりひとりの目をしっかりと見ながら歌う千葉の姿が印象的で、情景が浮かぶような歌詞と演奏は観客に優しく寄り添う。

kalmia

続いて「キョウカイセン」、「namida」を演奏し、失ってしまったものへの後悔を歌う「ブルースター」へ。ミディアムバラードである本楽曲を丁寧に聴かせつつ《ブルースターねえ聞いてくれよ この歌は届いたみたいだよ》と歌い上げると雰囲気は一転し熱量が溢れる「光」へ。サビでは思わず腕を高く上げる観客も多く、照明も相まってライブハウスに光が射していき、その熱量のまま「Supernova」を演奏しライブは終了。

4組目は東京発の19歳 新世代4ピースロックバンド、リスキーシフト。オルタナサウンドで、メンバーはなかむらともみ(Gt&Vo)、アダチ(Gt)、ふー(Ba)、喜多(Ds)からなる。赤い照明の中でギターメロが印象的なインスト曲である「メタスラ」からスタート。一音目からバンドの世界観が広がっていくなかで「リスキーシフトです、よろしくどうぞ」となかむらともみのクールな挨拶があり、「2002」へ。儚さや切なさを感じつつも力強い歌声と演奏が混ざり合い、心地良いグルーヴを生み出し、そのまま「spoil」へ。

リスキーシフト

MCでは、4月6日にEP『montage』がリリースされたことと、サブスクが解禁していることも話し、同EPにも収録されている「アトミック」を演奏。ゆっくり静かに夜に溶けていくようなサウンドで体をゆらゆら揺らしながら聴いていたが、後半にかけて盛り上がりを見せ、サビに入る瞬間には自然と腕があがっている観客が多かった。続けて「チルド」とミニアルバムでも最後に収録されている「海抜30m」を披露し、ステージを後にした。本ライブでは「メタスラ」から、EP『montage』をそのまま再現したセットリストとなっていた。

この日最後のアーティストは、日常に溢れる感情を様々なアプローチで歌う、大阪発ツインボーカルギターロックバンド・レベル27。素直になれない“僕”の本音をキャッチーに歌い上げる「はないちもんめ」からライブはスタート。サビで混ざり合うツインボーカルが心地良い「ロックンロールなんてどうでもいい」を演奏し、「僕は君に選ばれたい」という言葉から「オーディション」へ。

MCでは、イベントに関して感謝を述べつつ、「チケット売る時、これからぴあさん検討します!」と話し、会場では笑いが起きた。また、オオタ13月(Vo&Gt)は以前からDaisyBarへ思い入れがあり、「DaisyBarでレベル27として出るのは初めてで、そこに思いも込もっている」と話した。MCも終え、東京では初披露だという「あいたいなんていえないよ」。ハイハットの4カウントから、ツインボーカルならではの歌の掛け合いがある「誰かの綺麗事」、そして「全てのうまく生きられない人たちへ」という言葉から「とりあいじゃんけん」で本編は終了。アンコールでは「終わらせたって構わないと笑った君へ」を演奏した。

レベル27

本公演は、週の始まりの月曜日の開催だったが、帰り道の足取りは軽く、若手バンドの演奏姿に心を動かされ「明日からも頑張ろう」と思えるようなイベントだった。今回のイベント『Grasshopper』はvol.1であるため、今後vol.2、vol.3と続いていくだろう。今後も楽しみに待ちたいと思う。

Text by 北 純子 Photo by Nanami Shinkai

■イベント公式サイト:
https://fan.pia.jp/grasshopper/

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