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ヴィム・ヴェンダース監督“東京のトイレ”を舞台にした新作製作! 主演は役所広司

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ドイツを代表する映画監督のヴィム・ヴェンダースが5月11日、都内で行われた「THE TOKYO TOILET Art Project with Wim Wenders」記者発表会見に出席した。2020年から東京・渋谷区内17ヶ所の公共トイレを、建築家やクリエイターが改修するプロジェクトに賛同し“トイレを舞台にしたアートフィルム”を製作することになり、主人公のトイレ清掃員を演じる役所広司とともに意気込みを語った。

『ベルリン・天使の詩』『東京画』など、数々の名作で知られるヴェンダース監督は、本作のロケハンを行うため、約10年ぶりに来日。「なかなか東京に戻ってこられず、ホームシック状態だった」と明かし、「社会的に意義があるプロジェクトに参加し、都市の特別な場所である“トイレ”について、自由に物語を紡ぎだせるのは、すばらしいこと」と期待のコメント。「貧富の差も、年齢の違いもなく、人類がひとりの人間になれるのがトイレ。英語ではrestroomといいますが、文字通り“心休まる”場所であり、美しくメンテナンスをするのは、世界にも真似してほしい日本的コンセプトだと思う」とプロジェクトの重要性を説いていた。

オファーを快諾したもう1つの理由は、役所の存在だといい「ご出演した『Shall We ダンス?』『バベル』など10数本観ていますが、どんな役柄を演じても、そこに必ず役所さんご本人がいらっしゃる。今回ご一緒するのは、なぜ自分がそこまで惹かれるのか理由を知るためでもあるんです」と早くも期待感。「私は好きじゃない俳優とは仕事しませんし」と語ると、役所は「この作品で嫌われないように頑張りたい」と背筋を伸ばした。

その役所は「ヴェンダース監督の作品ですからね。断る俳優はいないんじゃないかと思う」と興奮しきり。「俳優になって40年、頑張ってこの業界にしがみついてきて良かった(笑)。すばらしいご褒美をいただいた気がします」と喜びを明かし、「世界中の皆さんに、日本や日本人というものを理解してもらえる物語になれば。とても美しい物語になる予感がしました」と意気込んだ。ヴェンダース監督とは、役柄についても言葉を交わしたそうで「きっと主人公は単に仕事で清掃しているだけではないと思う。撮影しながら、作品を仕上げていく感覚でしょうし、日々いろんなことが起こると思うので、何とかついていきたい」と抱負を語った。

現在はヴェンダース監督による都内のロケハンとともに、シナリオの構想が練られている段階だといい、公開時期やフォーマット、タイトルなどは未定となっている。

取材・文・写真=内田涼

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