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世界中の“新しい音”が聴ける恒例イベント『ボンクリ・フェス2022』が7月に開催

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「世界中の『新しい音』が聴けるフェス」をテーマにした“Born Creative” Festival(略称:ボンクリ・フェス)が7月に開催される。作曲家の藤倉大がアーティスティック・ディレクターを務め、スペシャルコンサートやミニ演奏会、ワークショップを実施。赤ちゃんから年配の音楽ファンまで楽しめるプログラムが揃う。

本イベントは、「人間は皆、生まれつきクリエイティヴだ」=“Born Creative”がタイトルになっている音楽祭で、全年齢を対象に、新しい音楽、新しい響きに触れることができることを目指している。

豪華出演者が揃うスペシャルコンサートや、ミニ演奏会、ワークショップ、10分ほどの無料の演奏会など、プログラムは多彩で、アンサンブル・ノマド、ハイパー箏奏者の八木美知依、作曲家でヴィオラ奏者のアン・レイレフア・ランツィロッティ、ヴァイオリニスト・作曲家の木村まり、オーストラリアのアンサンブル・スリーらが登場する。

◎藤倉大 メッセージ

「ボーン・クリエイティヴ」、略して「ボンクリ」。

これは、「人間は皆、生まれつきクリエイティヴだ」という意味。

僕が行っていた福島県相馬市での作曲教室では、5歳から高校生までを対象に世界から新しい音楽のエキスパートの演奏家を迎えて特殊技法等をみっちり紹介し、その場で子供達が新しい音楽(現代音楽と呼ぶ人も多いかも知れない)の作曲をする。

しかもすべての音や指示を楽譜にきちんと記し、自分の作曲した作品をその場でプロの演奏家に演奏してもらう。そんな演奏家は、子供達が作曲中、子供達からの様々な楽器に対する質問に答え、試し弾きをしながら小さな作曲家たちとコラボレーションする。

子供たちのアイディアを楽譜にし、時には言葉が通じない海外からの演奏家らに問題なく自分たちの音楽を演奏してもらうスペシャルな環境だった。

この作曲教室を何年か継続していてわかったことは、全ての人間は子供の頃、「新しい音楽」「新しい音」、そして5歳の子供の言葉を借りると「変な音」が好きだったということだ。

なぜかそのクリエイティヴィティは成長するにつれ、失われていく。

この「ボンクリ」では、大人になっても5歳の子供のままクリエイティヴでいる人達の作品を紹介。今年はコロナも制限が許す限りの範囲で子供たちも参加でき、子供たちが演奏するコンサートがある。子供から大人までが新しい音楽に触れ、楽しめるイベント。演奏家と共に参加し、一緒に音楽を作るワークショップもあり、即興音楽もあり、箏をはじめとする日本の伝統音楽、エレクトロニクス(電子音楽)も、アンサンブル作品もある。東京芸術劇場館内に「新しい音楽」が満ち溢れる。

一生分、少なくとも1年分の“世界中の新しい響き”を堪能することができるまたとない機会。7月15日&16日は是非芸劇へ!

藤倉 大(作曲家/ボンクリ・フェス アーティスティック・ディレクター)

藤倉大(c)Alf Solbakken

ボンクリ・フェス2022
7月15日(金)、16日(土)
東京芸術劇場
https://www.borncreativefestival.com/

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