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NYのLGBTの若者たちの実話をミュージカルタッチで描く 『サタデーナイト・チャーチ』公開決定

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リアルサウンド

 各国の映画祭で18の賞にノミネートされ14の賞を受賞した映画『Saturday Church(原題)』が、『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』の邦題で2019年2月22日より全国公開されることが決定した。

参考:セクシュアル・マイノリティがテーマの映画はどう変遷した? レインボー・リール東京担当者に聞く

 初監督・初脚本となるデイモン・カーダシスが、自身がボランティアを務めていた教会での実体験と綿密なリサーチをもとにした本作は、実在するLGBTの人々のための支援プログラム“サタデー・チャーチ(土曜の教会)”が舞台。ニューヨークのLGBTの若者たちが直面する厳しい現実や社会問題などの実話をミュージカルタッチで描く。

 主役のユリシーズを演じ流のは、ブロードウェイの若手俳優ルカ・カイン。友人役には人気海外ドラマ『Pose/ポーズ』で主演を務めるMJ・ロドリゲスのほか、目覚ましい活躍を見せるトランスジェンダーの俳優たちが抜擢された。

 公開されたポスタービジュアルは、とある夜に主人公のユリシーズが自分の選択した生きる道を力強く歌い上げるワンシーンをメインに、母親や友人との熱い感動を予感させる仕上がりになっている。

 カーダシス監督は、「虐待を受けたこと、ストリートで暮らさざるを得なかったことなど、本作で主人公が経験するエピソードは全部事実に基づいています。サタデー・チャーチのプログラムを受けていた実際の若者たちにも出演してもらっています。彼らの声に耳を傾け、彼らのコミュニティと対話しながら、出来る限り忠実に反映しています。孤独や初恋などの感情は誰もが経験するものであって、国籍や、肌の色、セクシュアリティの違いに関係なく共感できるものです。結果的に誰もが共感できる普遍的な映画になったと思っています」とコメント。また、マイノリティに差別的なトランプ大統領に引っかけて、「トランプを支持するような田舎のアメリカ人も、ニューヨークに住むセクシュアル・マイノリティに寛容な人たちと同じようになってほしい(笑)」とも語っている。

 なお通常、洋画の邦題は映画を買い付けた配給会社が社内で決定するのが常だが、今回は邦題案を本作の公式Twitterや、世界中のLGBT映画を長年上映している『レインボー・リール東京~東京国際ゲイ&レズビアン映画祭』などで、一般から公募。様々なアイデアが集まった中から、最終的に50代男性から寄せられた『サタデーナイト・チャーチ』が採用され、また本作がミュージカルタッチで描かれる自分探しの物語であることから、副題には20代女性から寄せられた「夢を歌う場所」が採用された。(リアルサウンド編集部)