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銅版画家・長谷川潔の全貌に迫る『長谷川潔 1891-1980展』7月16日より開催

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長谷川潔《アカリョムの前の草花(草花とアカリョム)》1969年、町田市立国際版画美術館蔵

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大正から昭和にかけてフランスで活躍した銅版画家・長谷川潔の足跡をたどる『長谷川潔 1891-1980展 ―日常にひそむ神秘―』が、7月16日(土)より町田市立国際版画美術館にて開催される。

画家を志し、1910年代半ばに文芸同人誌『仮面』の版画家として創作活動を始めた長谷川は、1918年に渡仏。
さまざまな版画表現を模索しながらサロン・ドートンヌなどに出品していくなかで、メゾチント(マニエール・ノワール)と呼ばれる版画の古典技法を研究し、現代の技法として確立。その作品は高く評価されるようになり、サロン・ドートンヌやフランス画家・版画家協会に所属するなど、パリの画壇でも確固たる地位を築いていく。 第二次世界大戦中もフランスに残り、一時は収監されるなどの困難に見舞われるが、終戦後に創作を再開。フランスでは文化勲章、日本では勲三等瑞宝章を授与され、芸術家としてその功績がたたえられている。

同展では、2019年に町田市立国際版画美術館で開催した『パリに生きた銅版画家 長谷川潔展』をベースに、最初期の作品から1970年代の銅版画までを年代順に紹介。同人誌『仮面』の版画家として活動した時期の作品から、フランスに渡り独自の表現を確立するまでの作品、そして戦後、身の回りの深遠な世界のひろがりを描きだそうとした静物画や風景画などのほか、関連作家の作品も公開。

さらに、本野盛一(パリの日本大使館勤務の外交官)がフランス語訳し、長谷川がエングレーヴィングとよばれる技法で挿絵を制作した『竹取物語』の挿絵ページについても可能な限り展示されるという。

第二次世界大戦中に、見慣れた一本の樹が不意に人間と同等に見えるようになり、万物は同じだと気づいて以来、自分の絵は変わった、と書き残している長谷川。深い精神性が反映された長谷川潔の深遠な表現世界に向き合ってみたい。

長谷川潔《アレクサンドル三世橋とフランスの飛行船》1930年、町田市立国際版画美術館蔵
長谷川潔 仏訳『竹取物語』1934(1933)より 町田市立国際版画美術館蔵
長谷川潔《開かれた窓》1951年 町田市立国際版画美術館蔵
長谷川潔《時 静物画》1969年 町田市立国際版画美術館蔵

【開催概要】
『長谷川潔 1891-1980展 ―日常にひそむ神秘―』
会期:2022年7月16日(土)〜9月25日(日)
会場:町田市立国際版画美術館
時間:10:00~17:00、土日祝は17:30まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(7月18日、9月19日は開館)、7月19日(火)、9月20日(火)
料金:一般800円、大高400円
* 7月16日 (展覧会初日) は無料、 7月27日、8月24日はシルバーデーのため満65歳以上無料
※ミニ企画『文明開化の子どもたち―浮世絵に描かれた遊びと学び』も同時開催
美術館公式サイト:http://hanga-museum.jp/

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