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世界を魅了したメディアアート作品を20数年ぶりに公開! 『どっちがどっち? いわいとしお×岩井俊雄』開催

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いわいとしお×岩井俊雄

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『100かいだてのいえ』で知られる人気絵本作家いわいとしおと、メディアアートの第一人者、岩井俊雄。一見相反するジャンルで活躍するアーティストのように見えるが実が同一人物である。その多様な表現世界の全貌と創作の秘密に迫る展覧会が、7月2日(土)より茨城県近代美術館にて開催される。

1962年生まれの岩井俊雄は、筑波大学在学中、1985年には映像玩具を発展させた《時間層Ⅱ》で現代日本美術展大賞を最年少で受賞。CGを使ったインタラクティブなアート作品の制作や電子楽器の開発などにも携わり、文化庁メディア芸術祭大賞、芸術選奨文部科学大臣賞などの各賞を受賞している。

その一方で、2006年からは娘との手作りおもちゃをきっかけに、絵本作家いわいとしおとしての活動をスタート。『100かいだてのいえ』(2008年)は、シリーズ累計発行部数400万部となる大ヒット作となっている。

同展では、子供が数字の繰り上がりに悩んでいるのを見たことがヒントとなって生まれたという『100かいだてのいえ』の様々な動物たちが暮らす部屋の細かな描写をはじめ、絵本の構造や印刷の手法にまでこだわりぬいた絵本づくりの過程を、貴重なアイディアスケッチや下絵などを通して詳しく紹介。絵本作家として活動を始める前から、子供と一緒になって作っていた木や紙の手作りおもちゃ、子供時代の発明ノートやパラパラマンガ、本人が使っていた顕微鏡、ラジカセなどゆかりの品々も一堂に公開する。

また、小学生時代に友人たちを楽しませたパラパラマンガや、筑波大学時代にアニメーション制作に興味をもった岩井が制作した「驚き盤」(アニメーションを見る装置)などを複製し、実際に来場者が自ら触って体験できるコーナーも展開。ほかにも、岩井の初期の作品《時間層II》(1985年)や《立体ゾートロープ》(1988年)も展示し、平面から立体へと進化した映像表現への取り組みも紹介する。

さらに、1995年にドイツで発表され世界中の人を魅了した岩井の代表作《映像装置としてのピアノ》も20数年ぶりに公開される。楽器が弾けなくても、楽譜が読めなくても、音楽を自由に奏でたいという夢を作家が自らかなえた作品だが、2000年代以降は発表の機会がなかったという。
メディアアートの傑作を直に体験できる貴重な機会となりそうだ。

絵本『100かいだてのいえ』と下絵(2008年)
工作ブック(1973年頃)
いわいさんちの手作りおもちゃ(2003~2004年頃)
映像装置としてのピアノ(1995年)

【開催概要】
『どっちがどっち? いわいとしお×岩井俊雄 ―100かいだてのいえとメディアアートの世界―』
会期:2022年7月2日(土)〜9月19日(月・祝)
会場:茨城県近代美術館
時間:9:30〜17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜(7月18日、9月19日は開館)、7月19日(火)
料金:一般1,000円、大高730円、70歳以上500円、中小370円
※夏休み期間を除く土曜は高校生以下無料、9月15日(木)~19日(月・祝)は満70歳以上無料
※WEB事前予約推奨
美術館公式サイト:http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/

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