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“米吉ナウシカ”「楽しむ気持ちを忘れず」と抱負 菊之助から役作りの助言も

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左から)ナウシカ=中村米吉、クシャナ=尾上菊之助 撮影:内田涼

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歌舞伎座「七月大歌舞伎」第三部『風の谷のナウシカ』が7月4日から開幕。クシャナを演じる尾上菊之助、ナウシカ役の中村米吉が劇中衣装で取材に応じ、「宮崎(駿)監督が大事にされた世界観を、歌舞伎の様式を使いつつ、現代にお伝えできれば。今こそ、上演する意義を感じる」(菊之助)、「菊之助のお兄さんに教えていただいたことを糧に、それをナウシカという役に昇華させたい」(米吉)と意気込みを語った。

左から)ナウシカ=中村米吉、幼き王蟲の精=尾上丑之助

宮崎駿の代表作である『風の谷のナウシカ』は2019年、新橋演舞場にて新作歌舞伎として初演。今回、歌舞伎座に初登場することになり、前半部分(昼の部)の物語をもとに皇女クシャナに焦点を当てた「白き魔女の戦記」を上の巻として上演する。

クシャナ=尾上菊之助

約10日間の稽古を無事に終え、ついにファン待望の再演がスタート。菊之助本人も「再演を願って、ようやく叶うことになった。みんなで気持ちをひとつにし、全力で稽古してまいりました」と感無量の面持ちで、「クシャナを軸にした、血みどろのスペクタクルはもちろん、最後には米吉さんがメーヴェ(劇中の小型飛行装置)に乗って、飛び立ちますので、ぜひお楽しみにしていただければ」と見どころをアピールした。

クシャナ=尾上菊之助

「思いもよらない大きなお役、しかも歌舞伎座で。緊張と不安しかないです」と胸中を明かす米吉は、「ですが、そればかりでは、お芝居に影響しますし、お客様には楽しい気持ちでお帰りいただきたいので、自分自身が楽しむ気持ちを忘れずにいたい」と抱負をコメント。宙乗り自体が初めての経験。しかも、メーヴェに乗っての宙乗りで「バランスをとるのが難しい。恐怖と戦いながら、楽しみたい」と期待を寄せていた。

ナウシカ=中村米吉

また、初演でナウシカを演じた菊之助から、さまざまな助言があったといい「古典歌舞伎の女形であれば、お姫様や腰元とったパターンの積み上げがありますが、ナウシカはそのどれにも当てはまらないので、新たに作っていく作業が必要だと教えていただいた」と振り返った。劇中衣装に身を包んだお互いの印象を聞かれると、「本当にかわいらしいナウシカに仕上がった」(菊之助)、「菊之助のお兄さんがお持ちの威厳と雰囲気が、クシャナの雰囲気にぴったり」(米吉)と話していた。

ナウシカ=中村米吉

現在、公開されている告知映像には、映画『風の谷のナウシカ』の劇中曲で、公演でも使用される楽曲「鳥の人」をバックに、菊之助が演じるクシャナと、米吉扮するナウシカの姿が収められている。また、公演初日から、本公演の関連グッズが東京・歌舞伎座の地下木挽町や、松竹歌舞伎屋本舗の通販サイトで発売。A5クリアファイルセット、ポストカードセット、手ぬぐい、ステッカーセット、ランチトート、Tシャツなど、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが今回の上演のために描き下ろしたナウシカやクシャナ、テトなどのイラストをデザインしたグッズが揃っている。

『風の谷のナウシカ』グッズ一覧

取材・文・撮影(取材会写真)=内田涼
舞台写真=(C)松竹
※宮崎駿の「崎」の正式表記は「たつさき」

歌舞伎座「七月大歌舞伎」『風の谷のナウシカ』告知映像

<公演情報>
「七月大歌舞伎」

2022年7月4日(月) ~29日(金) 東京・歌舞伎座

『風の谷のナウシカ 上の巻 ―白き魔女の戦記―』告知画像

第一部 午前11時~
『通し狂言 當世流小栗判官』

第二部 午後2時40分~
『夏祭浪花鑑』『雪月花三景』

第三部 午後6時30分~
『風の谷のナウシカ 上の巻 ―白き魔女の戦記―』
※開場は開演の40分前を予定

【休演】11日(月)、20日(水)
【貸切】第三部:15日(金)、21日(木)