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ケリー・オサリヴァン、女性にのしかかる負担描いた「セイント・フランシス」を語る

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「セイント・フランシス」メイキング写真

「セイント・フランシス」より、主演を務めたケリー・オサリヴァンと監督のアレックス・トンプソンのインタビューコメントが到着。メイキング写真6枚も公開された。

本作は、生理、避妊、中絶といった女性にのしかかるさまざまな負担や精神的プレッシャー、セクシャルマイノリティの人々が直面する社会的な差別をユーモアを交えて描いた作品。劇中ではうだつのあがらない日々を過ごす34歳のブリジットが一時的に親に代わって子供の育児をする“ナニー”の仕事に就いた先で、6歳の少女フランシスやその両親であるレズビアンカップルと出会い、少しずつ変化していく。脚本を手がけたオサリヴァンがブリジットを演じ、ラモーナ・エディス・ウィリアムズがフランシスに扮した。

オサリヴァンは「30代になると、周りの人が当然のように期待してくるものがあるし、成功していることも期待される。それはつまりキャリア、結婚、子供がいるかどうかということ。ブリジットはそのどれも持っていなくて、だけど彼女の同僚たちは持っているからと社会が彼女にもそれを期待する。だからブリジットは出来損ないのように感じる。これはもっと掘り下げて語られるべきことだと思う」と述懐する。

またオサリヴァンは「私はフランシスの両親をずっと、アニーとマヤという個人として見てきたの。同性愛者の両親は普通だし、普通になっていく流れが続くべき」と述べ、「この映画でアニーとマヤが苦しんでいるのは彼女たちのセクシャリティについてではなく、多くのカップルと同じように子育てについてなの。マヤが産後うつで苦しんでいる一方で、アニーは家族を支えるために一日中働かなければいけないというように」と説明した。

トンプソンは「すべてのキャラクターにできるだけ感情移入をしてアプローチすることに決めていた」と振り返り、「とっぴな脇役たちとして捉えてほしくはない。むしろ生身のリアルな人々という栄誉を与えてほしかった。こういったイズムが僕たちの根底にある。観客が物語の中に真実を追い求めることに少しでも興味があるなら、このイズムが見えてくる」とコメント。そして「ジャッジするのではなく共感してくれるといいなと思う。観た人には笑ってほしいし、登場人物のことを好きになってほしい。これまでとは違った視点で女性たちを見てほしい。この映画によって中絶、産後うつ、生理、子育てといった人々が恥ずかしいと感じているかもしれないことすべてに関して、正直な会話が生まれてくれることを願っている」と期待を込めた。

SXSW映画祭2019で観客賞と審査員特別賞を受賞した「セイント・フランシス」は8月19日に東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネクイントほかで全国公開。

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