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「もの派」を代表する美術家・李禹煥 東京では初の大規模回顧展が8月10日より開催

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《関係項》 1968/2019年 森美術館、東京 Photo: Kei Miyajima

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2022に開館15周年を迎えた国立新美術館。これを記念して、8月10日(水)より「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン)の東京では初めてとなる大規模な回顧展が開催される。

李禹煥は、1936年、韓国の慶尚南道に生まれ、ソウル大学校美術大学入学後1956年に来日。その後、日本大学文学部で哲学を学び、1960年代末から始まった戦後日本美術におけるもっとも重要な動向のひとつ、「もの派」を牽引した作家として広く知られている。

李は、「すべては相互関係のもとにある」という世界観を、自然や人工のニュートラルな素材を組み合わせた作品を通して提示し、ものともの、ものと人との関係を問いかけてきた。またその世界観は、視覚芸術だけでなく著述においても展開され、1969 年、美術出版社芸術評論に入選した「事物から存在へ」などに示された深い思考は、「もの派」の理論的支柱にもなっている。
近年ではグッゲンハイム美術館(ニューヨーク、アメリカ合衆国、2011年)、ヴェルサイユ宮殿(ヴェルサイユ、フランス、2014年)、ポンピドゥー・センター・メッス(メッス、フランス、2019年)などで個展を開催。2010年には香川県直島町に安藤忠雄設計の「李禹煥美術館」を開館するなど、50年以上にわたって精力的な活動を続けている。

日本国内では、2005年の『李禹煥 余白の芸術展』(横浜美術館)以来の大規模個展となる同展では、キャンバスにピンクの蛍光塗料で描いた初期の三連作《風景I》、《風景II》、《風景III》(すべて1968年)や、石、鉄、ガラスを組み合わせた<関係項>シリーズなど最初期の作品から最新作までを網羅。彫刻と絵画とふたつのセクションに分け、それぞれの作品が時系列で展示される。また、野外展示場には石とステンレスを用いた大型作品が設営される予定だ。

なお、同展の音声ガイドでナビゲーターを務めるのは俳優の中谷美紀。中谷は、世界各地で李禹煥の作品を鑑賞しており「最も敬愛する美術家」とのこと。音声ガイドは自身のスマートフォンから無料で利用することができる。

《関係項ー鏡の道》 2021年 作家蔵 展示風景:「李禹煥 レクイエム」展、アリスカン、アルル、フランス、2021年 (c) Claire Dorn, Courtesy Lee Ufan and Lisson Gallery
《線より》 1977年 東京国立近代美術館
《風景I, II, III》1968/2015年 個人蔵(群馬県立近代美術館寄託)Photo: Nobutada Omote
《関係項―ヴェルサイユのアーチ》2014年作家蔵 Photo: Archives kamel mennour, Courtesy the artist, kamel mennour, Paris, Pace, New York
李禹煥、フランス、アングレームでの《関係項ー星の影》設置作業、2021年 Photo(c) Lee Ufan

【開催概要】
『国立新美術館開館15周年記念 李禹煥』
会期:2022年8月10日(水)~11月7日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室1E
時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
休館日:火曜
料金:一般1,700円、大学1,200円、高校800円
※10月8日(土)~10日(月・祝)は高校生無料観覧日(学生証の提示が必要)
展覧会ホームページ:https://LeeUFan.exhibit.jp/

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