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【ライブレポート】PIGGS、メジャー・デビュー作のプロデュース権を賭けたツアーファイナル!「PIGGSにとって一番いいものを探していくことが大切と心底思えた2カ月間」

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PIGGS『BECAUSE I LOVE PIGGS TOUR』7月22日(金) 東京・Zepp DiverCity(TOKYO) Photo:Viola Kam (V'z Twinkle)

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ついに迎えたツアー『BECAUSE I LOVE PIGGS TOUR』のファイナル、Zepp Haneda。
メジャー・デビュー作のプロデュース権を賭け、TEAMインディーとTEAMメジャーのそれぞれが作り上げてきた“最高のPIGGS”、果たして選ばれるのはどちらか──?

その決着がつく日であり、ファンの求めるPIGGS像が明らかになる日でもある。いわば、PIGGSの5人、ファン、スタッフたちそれぞれの想いを背負ったステージだったといえる。
そこにはかなりのプレッシャーと覚悟が必要だっただろう。しかし彼女たちは、両チームが描こうとするPIGGSの世界観を完璧にパフォーマンスしたうえで、その結果以上に大きなひとつの答えを見せてくれた。

そもそもの企画としては、インディーズラストシングルとして7月13日にリリースしたType A「BURNING PRIDE / 豚反骨精神論」とType B「豚反骨精神論 / BURNING PRIDE」が、これまでPIGGSの作品を手掛けてきた“TEAMインディー”と、メジャーデビュー先となるレコード会社の制作陣による“TEAMメジャー”のそれぞれがクリエイトしたものであり、ファンによる投票の多かったチームが、メジャー第一弾作品をプロデュース権利を得るというもの。

その2作のジャケ写からもわかる通り、それぞれが提供する世界観は“攻め型”というPIGGSの王道は維持しながらも、与える印象は大きく違う。その両面をしっかりと表現することに重きを置いた今回のツアーでPIGGSは、大胆にもコンセプトをふたつにわけ、歌とダンスにかける情熱を平等に注いでみせた。

まず一曲目の「BURNING PRIDE」からは、黒を基調とした衣装とアグレッシブなダンス、限界まで叫ぶボーカルという“Type A”路線の楽曲を続けていく。もう、のっけからすべてが全力。振り上げる手の指先の張り、振り向きざまの腰のひねり、連続するヘドバンの強さ、そういった動きの隅々にまで漲った力が集まり、爆発的なエネルギーを放つ。
グループのリーダーであるプー・ルイとメンバー入りして1年にも満たないKINCHANが向き合って歌う場面も、すでにKINCHANのポテンシャルがみんなと同列であることを物語っていた。

KINCHAN

開始5分で頂点に達したようなテンションの高さに圧倒されていると、BAN-BANの「ツアーファイナル!ガチンコでぶつかっていこうぜ!」の煽りから、ステージと客席の熱はますます上昇。“どんな困難も乗り越えていこう”という歌詞がこれまでのPIGGSと重なってじんとくる4曲目「LINK EMOTION」まで、一気に突き進んだ。

SHELLME

恒例の自己紹介コーナーでは、それぞれの個性を誇張したコール&レスポンスで場を沸かせ、トークではSHELLMEのパーリーキャラが暴れまくる。
「『BECAUSE I LOVE PIGGS TOUR』なんですけど。LOVEは日本語にすると愛なんですけど!愛がなきゃ、何にも始まらないわけ。だから今日はもっと愛を深めていこうぜって思ってて。愛を深めるにはやっぱ…乾杯でしょう!だからみんな、心のグラス、構えてもらっていいー?」

グラス(ジョッキ?)を持つ形に指を作り、親指を曲げた状態で隣の人と乾杯すると…あら不思議、ハート型になった!という仕掛けで「やっぱり乾杯はさ、愛を深めるんだよぉ!」っと大はしゃぎ。「うわぁ、すごーい!今日ファイナルなのにみんなが戸惑ってる~」というプー・ルイの、肯定に見せかけた突っ込みもナイスだった。

CHIYO-P / BAN-BAN

そして、瞬きするのが惜しいくらいフォーメーションチェンジが絶妙な「NAKED BORN NAKED DIE」「VISITOR」から、CHIYO-PのハイトーンとBAN-BANの低音が重大な役目を果たすハードロック・チューンが続く。
特に、激しいリズムに切ないメロディを乗せた「フォーエバーヤング」では、喉が張り裂けそうな勢いで叫び続けるプー・ルイの歌声に、胸が締め付けられる。その歌声からは、彼女がこのPIGGSを守るために自らに課した責任と覚悟の重さを感じた。おそらくそれは、メジャーデビューが決定した今だからこそ、もっとも強く感じるものなのかもしれない。

CHIYO-P / BAN-BAN

中盤では、2タイプにわけたライブ構成をつなぐ曲として、CHIYO-PとBANBANがハードな衣装のまま「あなたを誘拐したい♪」とキュートに歌う「スナッチャー」と、SHELLME、プー・ルイ、KINCHANの3人が白い衣装でゆったりと歌うピアノバラード「夢を見させて」を披露。その曲調や衣装にも客席からは驚きの声が上がったが、5人が揃って白いドレスで聴かせた「ゴースト」から、その驚きが明らかな歓迎に変わったのがわかった。もし声を上げていいのであれば、さぞかし爽快な歓声だっただろう。

“Type B”路線のステージでは、衣装がそれぞれ形の異なる白いドレスになったのに加え、ファンへの想いを「PIGGS for you!」と底抜けに明るく歌う「I CAN’T BE」、横揺れリズムで爽やかに歌うポップス「カッシーニ」など、女性らしい動きとともにPIGGSのスイートな部分を前面に出していく。とはいえ、決してゆるいわけではない。PIGGS特有の攻撃的なアピールと5人の呼吸にゆだねられたシンクロはキープした上で、これまで見せていなかったPIGGSの魅力を丁寧に伝えていた。

CHIYO-P

歌もダンスも表情も最高なものを提供し、絶対的な存在感を放つプー・ルイ。小さな身体で、ここぞというときに完璧な歌声を届けるCHIYO-P。スレンダーな身体で大胆な動きを見せ、PIGGSの表現に色気を添えるSHELLME。常に微笑みを浮かべ、じつは5人のダンスと歌をひとつにまとめる役割を果たしているBAN-BAN。若さを存分に生かしたエネルギッシュなダンスで、PIGGSにキラキラ感を与えるKINCHAN。全員が声が掠れるまで振り絞り、胸元を掴みながら歌う「小さな叫び」も、ビートの強い楽曲ながら随所に女性アイドルならではのキャッチーさが漂う「豚反骨精神論」も、この5人だからこそ両極なコンセプトも違和感なく共存でき、どんなスタイルを選ぼうがファンに受け止めてもらえるのだということを象徴していた。

本編が終わると、ステージ中央にあるスクリーンを使い、しばしの投票タイムへ。カウントダウンがはじまり、ついに投票結果を発表! 結果は、“Type A”ことTEAMインディーの勝利となった。つまりこれは、ファンが今までのPIGGSらしさを求めていることになる。しかし、ステージ上に駆け付けたTEAMメジャーの代表者にプー・ルイがかけた言葉には、そんな結果よりも大切な、これからのPIGGSにとって大事な答えが込められていた。

プー・ルイ

「ぶっちゃけ勝ったのはうれしいんですけど、負けるの嫌いなんで(笑)。でも、この2カ月間でいろんなことを考えたんです。(中略)絶対にこのチームじゃなきゃ嫌だ!って思ってたんですけど、PIGGSにとって一番いいものを探していくことが、PIGGSにとって一番いいことなんだなってことを心の底から思えた2カ月でした」

今後はメジャーという大きなフィールドで、さらに新たな表現を追及していくであろうPIGGS。今年の冬に実現するメジャーデビューと、来年1月に決定した日比谷野外音楽堂ワンマンライブで、さらにパワーアップした姿を見せてくれるはずだ。

左から、プー・ルイ、SHELLME、CHIYO-P、KINCHAN、BAN-BAN

Text:川上きくえ Photo:Viola Kam (V'z Twinkle)

<公演情報>
PIGGS『BECAUSE I LOVE PIGGS TOUR』

7月22日(金) 東京・Zepp DiverCity(TOKYO)

セットリスト

01. BURNING PRIDE
02. KICKS
03. THANK YOU FUCK YOU
04. LINK EMOTION
05. NAKED BORN NAKED DIE
06. VISITOR
07. 骨伝導massive
08. フォーエバー・ヤング
09. I don't believe in Adult
10. スナッチャー(CHIYO-P、BAN-BAN)
11. 夢を見させて(プー・ルイ、SHELLME、KINCHAN)
12. ゴースト
13. I CAN'T BE
14. カッシーニ
15. フューチャー・スターダスト
16. 小さな叫び
17. NOT PIG
18. 豚反骨精神論
アンコール
EN1. とらえる
EN2. モナリザ

<ライブ情報>
PIGGSの野音(仮)

日時:2023年1月29日(日) 16:45開場 / 17:45開演
会場:日比谷野外大音楽堂
出演:PIGGS
※8月3日(水) 23:59までFC先行チケット抽選受付中!詳細はこちら

ギュウ農フェス Rebuild in 宇都宮

日時:7月31日(日) 12:00開場 / 12:30開演
会場:HEAVEN'S ROCK 宇都宮(VJ-2)
出演:PIGGS / SANDAL / TELEPHONE / リルネード(栃) / めろん畑a go go

『ATTACK FROM LIVEHOUSE』 DAY16(振替公演)

日時:8月10日 (水) 18:45開場 / 19:15開演
会場:下北沢FLOWERS LOFT
出演:PIGGS / POLYSICS

<リリース情報>
PIGGS インディーズラストシングル
A盤『BURNING PRIDE/豚反骨精神論』
B盤『豚反骨精神論/BURNING PRIDE』

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詳細はこちら:
https://piggs.vspiggs.tokyo/

プロフィール

■PIGGS
メンバーは、プー・ルイ、BAN-BAN、SHELLME、CHIYO-P、KINCHANの5人。2020年4月19日に元BiSのプー・ルイが中心となり始動開始。2020年7月にアルバム「HALLO PIGGS」でデビュー。2021年9月に新メンバーKINCHANが加入。2022年7月13日にインディーズラストシングルA盤『BURNING PRIDE/豚反骨精神論』、B盤『豚反骨精神論/BURNING PRIDE』をリリース。7月3日から全国ツアー『BECAUSE I LOVE PIGGS TOUR』をスタートさせ、最終日となるZepp Haneda(TOKYO)公演にて、アリオラジャパンよりメジャーデビューすることを発表した。



関連リンク

公式サイト:
http://piggs.tokyo

Twitter:
https://twitter.com/PIGGS_idol

YouTube:
https://www.youtube.com/channel/UCJD9kdqH1hRyCOFpGxfyFjQ

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