月刊「根本宗子」原作映画「もっと超越した所へ。」書き下ろし小説版が発売
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映画「もっと超越した所へ。」ビジュアル(c)2022『もっと超越した所へ。』製作委員会
月刊「根本宗子」により2015年に上演された「もっと超越した所へ。」の映画化を記念して、書き下ろしの小説版(徳間文庫)が9月8日に発売される。
小説版では登場人物のバックストーリーが盛り込まれるほか、小説ならではの仕掛けが用意されるなど、根本宗子が映画脚本から大幅に加筆。また、本書のカバーを刺繍アーティスト・田中大資が手がけた。根本は「演劇は音楽や小説のように持ち運べないので、物語を文庫サイズに詰め込み、田中大資さんのカバーに包まれたこの作品がたくさんの方の鞄の中に入れていただけることを想像すると心が熱くなります」とコメントししている。
映画「もっと超越した所へ。」では原作・脚本を根本、監督を山岸聖太が務め、前田敦子、Sexy Zoneの菊池風磨、伊藤万理華、オカモトレイジ、黒川芽以、三浦貴大、趣里、千葉雄大が出演。10月14日より東京・TOHOシネマズ日比谷ほかにて公開される。
根本宗子コメント
「もっと超越した所へ。」は7年前に下北沢のスズナリという劇場で上演した劇団公演でした。当時のわたしはとにかくお客さんをある種の熱の中に巻き込み、驚かすことに必死だったように思います。時を経て映画化、そして小説化の話をもらい、最終的に自分が一番この作品に驚かされることになりました。わかりあえなさの断絶がほとほと嫌になり、それでも今日よりも良い明日を手に入れるために伸ばした手の先にある「超越世界」を、全力で人を愛しぶつかりに行く覚悟を決めた登場人物と共に感じていただけたら嬉しいです。
演劇は音楽や小説のように持ち運べないので、物語を文庫サイズに詰め込み、田中大資さんのカバーに包まれたこの作品がたくさんの方の鞄の中に入れていただけることを想像すると心が熱くなります。
田中大資コメント
超越の「超」の字がお気に入りで、と根本さんに装丁のデザインを託されました。本を読ませていただき、物語に出てくるモチーフとともに超越するためのアイテムを作るのはどうでしょうかと提案しました。
魔法のステッキ、変身ベルト、想像の世界の道具を作ることは妄想を自分へ引き寄せる行為です。現実を受け入れることとは別に、妄想の先に新たな気づきがあること、私は超越を繰り返し今があることに気付かされました。