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巨匠マネの日本における受容を考察『日本の中のマネ―出会い、120年のイメージ―』9月4日より開催

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エドゥアール・マネ 《散歩(ガンビー夫人)》 1880-81年頃 東京富士美術館

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印象派の先駆者でもあるエドゥアール・マネ(1832~1883)は、その代表作《笛を吹く少年》などが日本の美術の教科書にもしばしば登場する19 世紀フランスを代表する画家だ。その巨匠マネの日本における受容を考察する展覧会が、9月4日(日)から11月3日(木・祝)まで、練馬区立美術館で開催される。

同展の見どころのひとつは、マネに先立つクールベらレアリスムの画家から、マネに大きな影響を受けた印象派の画家たちまで、その作品を並べて見ることによって19世紀フランス絵画におけるマネの位置づけを改めて考えることにある。
日本国内に所蔵されるマネ作品は決して多くないが、17点ある油彩ないしパステル画のうち7点が同展に出品される。とりわけ完成度の高い晩年の名品《散歩(ガンビー夫人)》や、マネの実験的な挑戦を目の当たりにできる版画作品が並ぶのも興味深い。

マネは日本にどのように影響を与えたのか。マネの《草上の昼食》をもとにして1904年に《草上の小憩》を描いた石井柏亭に始まり、マネ作品を模写したり、筆触を真似たり、構図やモチーフを借用したりした画家たちの作品群が、マネの影響の大きさを教えてくれる。石井柏亭のほかにも、山脇信徳、安井曾太郎、山本鼎、村山槐多、小磯良平など、錚々たる洋画家たちがマネを意識していたことが見てとれる。
また、マネについて重要な言及をしてきた評論家に、木下杢太郎や森鴎外などがいたことも注目に値するだろう。

現代の日本におけるマネのイメージを探るために、同展では現代美術家の作品も展示される。《笛を吹く少年》など、早くからマネを主題としてきた森村泰昌の作品がまとまって見られるのも楽しみだし、豊かな発想で過去の作品を新たに読み解く福田美蘭がマネの作品をいかに見直すのか、その成果となる新作が見られるのもまた同展の大きな魅力だ。

同展は会期中に展示替えがある。公式サイトなどをチェックしてから来訪を。

※鴎外の「鴎」は旧字体が正式表記。

石井柏亭 《草上の小憩》 1904(明治37)年 東京国立近代美術館
安井曾太郎 《水浴裸婦》 1914(大正3)年 石橋財団アーティゾン美術館
福田美蘭 《帽子を被った男性から見た草上の二人》 1992年 高松市美術館
クロード・モネ 《アンティーブ岬》 1888年 愛媛県美術館

【開催概要】
『日本の中のマネー出会い、120年のイメージー』
会期:2022年9月4日(日)~ 11月3日(木・祝)※会期中展示替えあり
会場:練馬区立美術館
時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜(9月19日、10月10日は開館)、9月20日(火)、10月11日(火)
料金:一般1,000円、大高・65~74歳800円
美術館公式サイト: https://www.neribun.or.jp/museum.html

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