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川崎Fが首位横浜FMへ勝点2差に迫るか? 鹿島が踏みとどまるか? 上位対決キックオフ!

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マルシーニョ(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE

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上位陣によるサバイバルマッチである。『明治安田生命J1リーグ』第27節にて3位・鹿島アントラーズと4位・川崎フロンターレが激突する。

首位を走る横浜F・マリノスは24試合を戦い14勝6分4敗・勝点48。鹿島は2試合消化ゲームが多く12勝8分6敗・勝点44、川崎Fは1試合少ない13勝4分6敗・勝点43。残り10試合前後、優勝戦線は最後までもつれそうだが、ここで首位との差を詰めたいところ。なぜなら今節、横浜FMの試合はない。しかも、公式戦4連敗中である。

横浜FMは7月30日『明治安田J1』第23節・鹿島との天王山を2-0で制するも、8月3日『JリーグYBCルヴァンカップ』プライムステージ準々決勝第1戦でサンフレッチェ広島に1-3。7日・第24節・川崎F戦では試合終了間際にCBジェジエウに決勝弾を決められて1-2で屈すると、10日の『ルヴァンカップ』第2戦も序盤に退場者を出し1-2で準々決勝敗退、18日『AFCチャンピオンズリーグ2022』ラウンド16ではヴィッセル神戸に2-3で敗れ去ったのだった。負のスパイラルに陥ったライバルにプレッシャーを掛けるなら今だ。

逆に川崎Fは横浜FM戦での劇的勝利で浮上のキッカケを掴んだ。『ルヴァンカップ』準々決勝こそ第1戦1-1、第2戦2-2とアウェイゴールの差でセレッソ大阪に敗退を余儀なくされたが、8月13日の第25節は、台風の影響で試合は中止。予期せぬ休養を得てリフレッシュした川崎Fは20日に行われた第26節・アビスパ福岡戦でゴールラッシュを見せた。

7分インサイドハーフ脇坂泰斗の縦パスに右SB山根視来が反応し、ゴール前へボールを供給、走り込んだ左ウイングのマルシーニョが合わせて先制。22分に同点にされるも、45分右ウイング家長昭博のクロスをCFレアンドロ・ダミアンが頭で落とし、マルシーニョが沈め前半の内に2-1とした。64分には家長の中へ切り込んでのクロスをマルシーニョがヘディングシュートでハットトリックをマーク。73分には途中出場の遠野大弥がPKを獲得、相手CBが退場となり、家長がPKを落ち着いて決めて4-1と勝負あり。

8月10日の『ルヴァンカップ』C大阪戦での2ゴールに続いて2戦5発を叩き込み、来日1年を経ていよいよ本領を発揮し出したマルシーニョは試合後「(ハットトリックは)プロとしては初めて。ゴールという結果を出してチームの力になり、勝ちという結果にも結びついたのでとてもうれしい。ここから先は1試合ずつ決勝戦のつもりで戦わないといけない。次はホームゲームだが、またビッグクラブとの対戦なので、集中して自分たちの目標に向けて最大限の力で戦っていきたい」と喜びを表しつつ、次を睨んだ。

8月25日にはメディア対応を実施。福岡戦で圧倒的なスキルを披露し、1ゴール1アシストと活躍した家長は「まだまだ」と口にした。
「まだまだゲームはコントロールできていないと思う。勝った負けたで周りの目をごまかせるけど、ゲームの進め方や質は僕らの求めるものにまだまだ足りていない。チームとして個人としてももっともっと余裕を持って臨みたいし、それは永遠のテーマとしてやっていかなければならない。
(マルシーニョについて)変わらずにやり続けているからじゃないですか。結果が出ても、出なくても、彼はやり続けてきた。それが結果に出ているのでは。
(鹿島戦に向けて) 変わらず勝ちにいきたい。残り試合も少ないし、一戦一戦大事に勝ちにいきたい。鹿島は対戦するのが嫌なチーム。フィジカルが強く、常に対戦していても威圧感を感じるチーム」

左SB橘田健人も同日のオンライン取材に出席。鹿島戦へ向けて意気込みを語った。
「鹿島も上位のチーム。ここで勢いに乗るために圧倒したい。強い相手を倒すことで順位も上がるし、自信も付く。ここでさらに勢いに乗る意味でも勝たなければならない相手だと思っている。相性の良さはあまり感じていない。どの試合もどっちが勝つがわからない試合になっている。細かいところで最後勝っているので、細かいところを意識して勝っていきたい。(細かいところとは)ちょっとでも相手より多く走ることや球際で負けないこと。そこはこだわりたい。一人ひとりの戦うところが大事になると思うので、個人として絶対負けないようにしたい。一人ひとりが個のところで勝っていけば、自分たちのペースになると思う。
(マルシーニョについて) マルシーニョを生かすためにも1対1の勝負を仕掛けやすい状況をつくろうとしてきた。そこで自分が上がっていって2対1でやれればもっとやりやすいと思うので、自分が使われたり、自分が上がっていったりしていきたい。ゴール前にいいタイミングで顔を出ているし、最近は決め切っているので自信が付いていると思う」

鹿島にはリーグ戦での直接対決で20勝8分9敗と勝ち越し。直近13試合で9勝4分と川崎Fが圧倒しているが、鬼木達監督にも「相性のいい相手」という認識はなかった。 「単純に自分たちより上位にいるチーム。自分たちは勝ち続けるしか優勝はない。一戦必勝で、どのゲームもビッグマーチになる。上位にいるチームを叩いて進んでいくだけ。優勝を目指していくには常に上位で戦っている鹿島は超えていかないといけない。常に勝つための最善の準備をしているだけ。相性がいいと思ったことがないし、いつも苦しい状況の中最後勝ちを拾っただけだと思っている。鹿島と戦う時は気持ちで同じスタートラインに立つことが大事。そこで一歩でも引いたら、自分たちのゲームに持ってこれないと思う。どれだけ強気で臨めるのか。
(岩政大樹監督について)やっぱりいろんな知識もあるんだろうなと思うし、コメントを聞いていてもそういうコメントがあるので、相手をしっかり分析してくるイメージがある。ゲームに対して狙いを持ってやっているという感じを受ける」

一方の鹿島は第25節・福岡戦、岩政新監督の船出を2-0の勝利で飾り、5試合勝ちなしの悪い流れを断ったが、指揮官交代ですべてが好転するほど甘くはない。8月21日・第26節・湘南ベルマーレ戦はインテンシティで後塵を拝し、相手に主導権を握られる苦しい展開の59分、途中出場のエヴェラウドの2試合連続コールで先制。しかし、15分後にCKから同点弾を許す。湘南にSBの背後のスペースを徹底的に突かれた鹿島は勝点1を持ち帰るのがやっと。劣勢でも内容が悪くても、勝点3を手繰り寄せる勝負強さはまだ取り戻せていないようだ。

果たして、川崎Fが首位に勝点2差に迫り横浜FMへプレッシャーを掛けるのか、鹿島が鬼門を打破してV戦線に踏みとどまるのか。『明治安田J1』第27節・川崎F×鹿島は8月27日(土)・等々力陸上競技場にてキックオフ。チケットはチケフロ(Jリーグチケット)にて残りわずか。試合の模様はDAZNにて生中継。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

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