Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 大事な次を制するのは6発大勝後のFC東京か? 公式戦4連敗中の2位・横浜F・マリノスか?

大事な次を制するのは6発大勝後のFC東京か? 公式戦4連敗中の2位・横浜F・マリノスか?

スポーツ

ニュース

ぴあ

アダイウトン(FC東京) (C)J.LEAGUE

続きを読む

フォトギャラリー(6件)

すべて見る

次が大事だ。前節、柏レイソルを相手に大勝を飾ったFC東京は7位に浮上。25試合を戦い11勝5分9敗・勝点38としたのだ。3位・サンフレッチェ広島は勝点47だが、消化ゲームはFC東京よりも2試合多い。4位・鹿島アントラーズも5位・柏も27試合と踏まえると、『AFCチャンピオンズリーグ(ACL)』出場圏内の3位を諦めるのはまだまだ早い。

それにしても前節は見事だった。8月27日『明治安田生命J1リーグ』第27節の三協フロンテア柏スタジアムで、先制点が生まれたのは40分だった。ゴール前でボールを受けたCFディエゴ・オリヴェイラが個の力でペナルティエリア右を突破、グラウンダーの速いクロスにインサイドハーフ松木玖生が滑り込んでゴールネットを揺らした。すると5分後には右ウイング紺野和也がボールを受け前進すると、ゴール前の左ウイング渡邊凌磨へ。渡邊がボールを左へはたくと、走り込んだ左SBバングーナガンデ佳史扶がダイレクトで左足を振り抜き追加点をマーク。

2-0の前半から一転、後半は乱打戦の様相を呈した。54分FWドウグラスのヘディングは不発に終わるも、こぼれ球をMFドッジに決められて1点返されると、3分後に右SB長友佑都のクロスを途中出場のFWアダイウトンがドンピシャヘッド。シュートは惜しくもクロスバーを叩くと、跳ね返りを同じく途中出場のMF安部柊斗が頭で押し込んだ。62分に柏がFW武藤雄樹の作り直しのクロスにドウグラスが飛び込むと、6分後にFC東京は自陣ゴール前でボールを確保した松木がハーフウェイライン手前まで進み、58分にピッチに入ったFWルイス・フェリッピへパス。フェリッピはすぐさまアダイウトンへボールを託すと、そのままゴールへ一直線。再び2点差とした。

諦めない柏は74分、左サイドを突破したドウグラスのクロスにファーサイドへ走り込んだMF大南拓磨がダイレクトで右足一閃、強烈な股抜きシュートをズバリ。三たび1点差に迫った。ホームの声援を受け、大逆転勝利へテンションを上げた柏だったが、81分DF上島拓巳が2枚目の警告を受けて退場。FC東京が数的有利をきっちり生かす形となった。

84分アダイウトンのロングパスにフェリッピが巧みに抜け出し移籍後初ゴールを決めると、89分にはアダイウトンが安部とのワンツーからとどめの一撃。FC東京が6-3で打ち合いを制したのだった。

試合後、アルベル・プッチ・オルトネダ監督は「前後半で明確に異なった試合展開だった。前半は我々の期待する試合展開だった。後半は期待していない試合展開だった。前半の内容はとても満足している。試合とボールをコントロールしながら、しっかりとゴールを目指す意図的なプレーができていた」と手応えを口にしつつ、「後半は立ち上がりからミスがいくつか重なってコントロールを失う展開になった。後半の最初の10分のプレーが課題に残る。その後はコントロールできた時間と試合をコントロールできなかった時間が交互に訪れた。簡単にボールを失ってしまうと相手にチャンスを作られてしまうのがサッカー。けれど、今日の試合は、前半にチームが成長している証を示したことにフォーカスして、いい気分でこの場を去りたい。今日、勝ててホッとしている部分は正直ある(笑)」と課題を挙げることも忘れなかった。

さらに54分の失点直後にアダイウトンと安部を投入した意図を問われると、指揮官は「最大の守備とはボールを保持すること。サッカーはボールひとつでプレーするもの。そのボールを支配するということは最高の守備をしているということ。それをあの交代でチームに求めた」と返答した。

次が重要なのはFC東京だけではない。対戦相手の横浜FMも同じだ。首位川崎フロンターレより1試合消化ゲームが少ない横浜FMは24試合を戦い14勝6分4敗・勝点48の勝点1差で追う。リーグ戦は1試合だけだが、公式戦4連敗中。8月は4戦全敗である。

8月3日『JリーグYBCルヴァンカップ』プライムステージ準々決勝第1戦・広島戦では14分に先制点を献上。43分にマルコス・ジュニオールが抜け出しGKと1対1となるも、大迫敬介に阻まれ前半の内に追い付けなかった横浜FMだが、46分右ウイング水沼宏太のクロスをCFレオ・セアラが詰めて後半早々に同点とする。しかし、その後は広島がスコアを重ねた。71分左CKが流れて作り直しのクロスからヘッドで失点すると、戦線復帰したドウグラス・ヴィエイラにも決められた。ドウグラスのゴールはVARによってオフサイドの判定で取り消しとなったが、試合終了間際にもFKの跳ね返りを蹴り込まれて1-3。力負けを喫した。

7日『明治安田J1』第24節では川崎Fとインテンシティの高い手に汗握る好ゲームを披露。互いに勝点1を分け合う1-1に終わるかと思われた試合終了ラストプレーで劇的ゴールを決められて1-2。3連覇へ黄色信号が点ろうとしていた川崎Fを勢い付けてしまった。10日の広島との『ルヴァンカップ』準々決勝第2戦では立ち上がりに失点を喫し、さらにCB角田涼太朗が一発退場……。数的不利の中1点返すも1-2で逆転4強は叶わなかった。

続く18日の『ACL 2022』ラウンド16・ヴィッセル神戸戦も相手に先制された。それでも失点した3分後の10分、右ウイング仲川輝人のクロスをトップ下の西村拓真がヘッドを叩き込み、すぐさま試合を振り出しに戻した。しかし、神戸ペースで試合は進み、31分にはPKを献上し、再び1点ビハインドに。後半、横浜FMが猛攻を仕掛けるも、ゴールには至らず。自分たちの時間帯に決められなかった横浜FMは代償を払うこととなった。80分、神戸に勝負を決める3点目を決められたのだった。90分、CFアンデルソン・ロペスがゴールをマークするも、反撃はここまで。『明治安田J1』で首位に立っていた横浜FMは残留争いに甘んじている神戸に敗退。またしても『ACL』をラウンド16で去ることになった。

ケヴィン・マスカット監督は「悔しい気持ちでいっぱい。前半は自分たちがアプローチをしようとしたことがピッチで表現できなかった。後半はアプローチをしようとしたことが表現でき、アグレッシブさ、最後まであきらめない姿勢も見せられた。でも、終わってみれば敗退。やはり悔しい気持ちでいっぱい」と悔しさを露わにした。また失意の中でも「この試合で得たもの、学んだものを次に向けての糧にしないといけない」と先を睨んだ。

早期敗退により、横浜FMは真夏の過密日程から解放された。『ACL』ラウンド16から半月、横浜FMは何を学び、リーグ戦にどう生かしてくるのか。次節・FC東京戦で問われることになるだろう。

直接対決の通算成績を見ると、FC東京の18勝8分17敗とほぼ互角の展開だが、ここ最近のゲームでは横浜FMが4連勝。昨年11月の第35節、衝撃的な8-0は両軍サポーターに強烈な印象を残していることだろう。

『明治安田J1』第28節・FC東京×横浜FMは9月3日(土)・味の素スタジアムにてキックオフ。当日は『ぴあ Day』として開催。来場者先着3万名に無線制御型ライトFreFlow(フリフラ)が配布。『FIREWORKS NIGHT』も行われ、選手紹介や選手入場時に味スタ屋根上より450発もの特殊効果花火が打ち上がる。またスペシャルゲストとして『東京五輪』スケートボード・男子ストリート金メダリストの堀米雄斗が来場。石川直宏クラブコミュニケーターとのトークショーやスケートボードのデモンストレーションなどを実施する。チケットはチケットFC東京(Jリーグチケット)にて発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

フォトギャラリー(6件)

すべて見る