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「MIRRORLIAR FILMS」水川あさみが夫・窪田正孝に感謝、齊藤工は「お祭りに飛び込んで」

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「MIRRORLIAR FILMS Season4」初日舞台挨拶の様子。

「MIRRORLIAR FILMS(ミラーライアーフィルムズ)Season4」の初日舞台挨拶が本日9月2日に東京・新宿バルト9で開催され、監督を務めた池田エライザ、GAZEBO、齊藤工(斎藤工)、福永壮志、藤井道人、真壁勇樹、水川あさみ、村上リ子が登壇した。

“変化”をテーマに、総勢36名が監督した短編映画をオムニバス形式で4シーズンに分けて公開するプロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」。GAZEBO、真壁、村上は公募を勝ち抜いて同プロジェクトに参加した。GAZEBOは「まさかまさかということで。こんなすごい方々と立つことになるとは……」、真壁は「僕は舞台役者なんですが、コロナ期に(舞台役者たちが)動画やYouTubeを始める動きがあった。それで僕もそろそろ1作くらい物語を撮ろうとなって、この企画に飛びつきました」とコメントした。村上も「短編映画を全国上映してもらえる機会はなかなかもらえないと思うので、(応募したのは)それが大きかったです。夢のようです」と喜びを語る。

藤井は、“地元の先輩にコンビニへ呼び出されるように”プロジェクトのプロデューサーを務める山田孝之と阿部進之介から監督を頼まれたと回想。また本日の服装のテーマを「きれいなみの虫」と表現した齊藤は「映画『ゾッキ』をご一緒した流れで、このプロジェクトの渦の一部になってほしいと山田さんから言われて。でも『これかよ』っていう作品を撮ってしまいましたが……」と冗談を飛ばす。水川も山田からの誘いがあったと言い「監督をするなんて1mmも思ったことがなかったので、最初はできるかな?と」「でも演じる側とはまったく違う視点で現場に立ってみて、学ぶべきことがたくさんあった」と述懐し、長編を監督した経験がある池田は「予算が少ない中で撮影するというお話だったので、技術部さんを搾取するようなことにはしたくなくて、いろいろと相談させていただきました。私のリクエストを親身に聞いてくださって、お受けしたいなと」と参加の経緯を述べた。

キャスティングについても質問が飛んだ。藤井は「限られた予算の中で何ができるか考えたときに、大学生時代の自分を追体験するような形になりました。会ったことがない人たちと純粋に物作りをしようと思ったので、全部オーディションにして、俳優さんに当て書きをして。久しぶりに自分で機材を持って、自主映画のようでした」と振り返り、GAZEBOは「僕は川久保晴さんと2人で作ろうよと話していました。川久保さんは1人芝居を多くやられている方なので、ドラえもんの『ドラえもんだらけ』というエピソードのようなものを芝居でやってみようと考えました」とコメントする。

齊藤は「数年前に伊藤沙莉さんに当て書きをしていたものを今回コロナ禍バージョンにしたんです。ただ台本はあってないようなものでしたね」と述懐。MCに伊藤から何かコメントはあったかを問われると「聞いていないので怖いですね」と返し、「(伊藤の)公式サイトに作品名は載っていたので、事務所さんに無視はされていない」と茶目っ気たっぷりに答えて笑いを誘った。「当て書きなんていう余裕はなかった」とこぼしたのは水川。「初めての監督ということで、私の意図を汲み取ってくれて何でも言える人がいいなと思っていたら、家に窪田(正孝)くんがいて。『ああ、そうじゃん』と思ってお願いしたら、快くやってくださることになって、ありがたかったです(笑)」と夫・窪田へ感謝の思いを口にする。

また池田が現場を回想して「子供たちのシーンは本番テイクはそんなに使わず、テストテイクやカットの声掛けをしたあとの部分を使っています。子供はもともとが美しくて魅力的なので、演出はあんまりしないほうがいいんじゃないかなと。快適な環境とおいしいごはんが一番の演出だと思います」と言うと、齊藤は「映像業界の深い核心を突いてくれましたね」と深く納得した様子。さらに池田は外国人キャストを起用したことについて、「丸焼きの食べ物が劇中に出てくるということで、文化的に日本は違うかなと思いやめました」と説明する。

「俳優ではない人と映画を撮ってきました」と前置きした福永は「キャストの伊東蒼さんは子役からやっている方ですが(そういう経験も)全部置いて、スッと演技できる人。脚本の理解力も素晴らしかった」とたたえ、今作でもロケ地となった村に実際に住んでいる人物をキャスティングしたことを明かした。続く村上はキャスティングの苦労話を披露し、「劇中に登場するおじいさんは英語、子供はシンハラ語(スリランカで話されている言語)を使います。ネットでキャスト募集をかけたところ、すごくたくさん応募をいただいたんですがイメージに合う方がなかなかいなくて……。なんとか見つかったんですが、子役の方が撮影6日前に飛んでしまったんです。また募集をかけつつ、新大久保の路上でも探したり。この2人は奇跡的に見つかったキャストなんです」と笑顔で振り返った。

最後の挨拶で齊藤は「オムニバスという形が増えてきたのは、映画にとっていいことだと思います。ただこれは作り手側だけのお祭りではない。映画は観てくださる方のものなので、このお祭りに飛び込んでいただきたいです」と熱く呼びかける。そして「全国のミニシアターとやり取りをしていると、上映できる作品がなかなかないという話を聞きます。こういうオムニバスこそ出向いて行って、(そういう場所で)お祭りを開催できるのではないかと強く思っています。プロジェクトおよび地元の映画館を応援していただけたら」と観客に伝え、イベントは終了した。

ムロツヨシも監督として参加した「MIRRORLIAR FILMS Season4」は全国で公開中。

(c)2021 MIRRORLIAR FILMS PROJECT