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「学年誌」の誕生と歩みを表紙画から考察『学年誌100年と玉井力三』9月16日より開催

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『小学一年生』(1964年11月号)と玉井力三による表紙原画

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日比谷公園に位置する千代田区立日比谷図書文化館は、図書館とミュージアムを併合する施設だ。その特別展示室で、9月16日(金)から11月15日(火)まで、学習雑誌の歴史をたどる『学年誌100年と玉井力三―描かれた昭和の子ども―』が開催される。日本の出版文化を担ってきた千代田区の、図書館を併設する施設で開催されるのにぴったりな展覧会と言えるだろう。

学年ごとの児童を対象として、子供たちの成長に合わせた内容で編集される「学年誌」は、日本独自の出版文化。大正11年(1922年)に『小學五年生』と『小學六年生』が創刊され、小学館が創業。その後、学年を増やし、また競合する学年誌も登場し、1950年代から1970年代にかけて発行部数を大きく伸ばした。

同展では、「学年誌」はどのように誕生し、どのように歩みを進めてきたのか、そして現在の私たちの文化にどのようにつながっているのか、1950年代から70年代にかけて表紙画を数多く手がけた洋画家・玉井力三を通じて振り返る。

洋画家の中村不折に師事した玉井は、正確なデッサン力とリアルな描写力に優れていた。
流行や世相を反映した姿の男子と女子が、笑顔で表紙を飾るスタイルの完成形を築き、学年誌に関わった25年間で1,500点もの表紙画を描いた。
表紙原画約250点を中心に歴代学年誌現物も並べ、表紙画を一枚の絵画作品としての味わい、その独特の魅力を感じることができる。

学年誌に毎号付いていた付録の紹介コーナーは、購読者だった来館者にはとりわけ懐かしいことだろう。小学館のアーカイブから選りすぐった付録を、実際に組み立てて見せる立体的な展示も見逃せない。
児童雑誌の表紙画と付録によって児童文化の変遷をたどる同展はまた、日本が元気だった時代の雰囲気や、昭和レトロな味わいも追体験できる楽しい機会となるだろう。

『小学二年生』(1970年1月号)と玉井力三による表紙原画
『小学三年生』(1970年11月号)と玉井力三による表紙原画
玉井力三《椿咲く頃》1950年代
組み立て付録「光る太陽のとう」
玉井力三

【開催概要】
『学年誌100年と玉井力三―描かれた昭和の子ども―』
会期:2022年9月16日(金)~11月15日(火)
会場:千代田区立日比谷図書文化館 1階特別展示室
時間:月~木・土は10:00~19:00、金曜は20:00、 日祝は17:00まで(入室は閉室30 分前まで)
休館日:9 月 19 日(月・祝)、10 月 17 日(月)
料金:一般300円、大高200円(千代田区民は住所が確認できるものを持参すれば無料)
公式サイト:https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20220916-hibiyaexhibition_gakunenshi/

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