「よだかの片想い」松井玲奈のからあげショックに中島歩が釈明「僕は性根が優しいので！」

「よだかの片想い」の公開記念舞台挨拶が9月17日に東京のシネ・リーブル池袋で行われ、キャストの松井玲奈、中島歩、監督の安川有果が登壇した。

島本理生の小説をもとにした本作では「顔にアザや怪我を負った人」のルポルタージュ本の取材を受けた大学院生・前田アイコが映画監督の飛坂逢太と出会い、惹かれていくさまが描かれる。アイコを松井、飛坂を中島歩が演じた。

島本作品のファンを公言する松井は、原作に惚れ込み、長らく映画化を熱望してきた。安川は制作にあたって松井とミーティングを重ねたそうで、「原作を愛する松井さんのご意見を聞いてよかった」と当時を振り返る。その言葉を受けて、松井は「毎回最後のほうに『なんであのセリフがないんですかね？』と言い続けて。今思い返すと、本当にうるさかったなと思います」と申し訳なさそうに話した。

印象に残ったシーンを聞かれた松井は「試写を観てショックだなと思ったのが、（中島演じる）飛坂さんが、アイコが作ったからあげを雑に食べていたところ」と回答し、「もちろんそれがお芝居なのはわかっていたけど、知らない瞬間にそういう顔をするんだと思って。びっくりしたシーンでした」と続ける。それに対して中島は「あそこは安川さんが適当にほおばってとおっしゃったんです。僕は性根の優しい男なので、そういうアイデアは出ない！」と釈明し、会場の笑いを誘った。

最後に、松井は「こうして映画を受け取っていただけることができてうれしいなと感じています」と挨拶する。安川は「顔にアザがある主人公の物語なんですが、それを特別視したというよりは、彼女の日常に寄り添うことを意識しました。何か難しく重いテーマを主人公に背負わせるのではなく、あくまで青春映画の要素があるのがいいんじゃないかと思い、脚本の城定秀夫さんと話し合って作った作品です」と映画に込めた思いを伝えた。

「よだかの片想い」は全国の劇場で上映中。

(c)島本理生/集英社　(c)2021映画「よだかの片想い」製作委員会