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原因は自分にある。Zepp DiverCity公演1日目レポート「僕らは歴史を作っているんだと実感しています」

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『ワンマンライブ げんじぶ空間:case.4』Zepp DiverCity公演より 撮影:米山三郎

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7人組ダンス&ボーカルグループ「原因は自分にある。」が9月24日にZepp Osakaにて『ワンマンライブ げんじぶ空間:case.4』の最終公演を行った。げんじぶ初となった5大都市Zeppツアー。本記事では9月9日にZepp DiverCityで行われた公演の模様をレポートする。

パフォーマンスもMCも見どころしかない!

定刻になると、スクリーンにはモノクロのOPムービーが。会場を埋め尽くす色とりどりの観測者(原因は自分にある。ファンの総称)のペンライトとの対比で、より際立つ。大きく映し出された7人のシルエットがステージ上のメンバーに重なる。

1曲目は8月29日にリリースされたツアーのための楽曲「貴方に溺れて、僕は潤んで。」。紗幕スクリーン越しの姿はどこか、観客ごと異空間に連れ出してくれたような、不思議な感覚にさせてくれる。続いてオレンジ色の照明の中でスタートしたのは「黄昏よりも疾く走れ」。が、ステージ上に武藤潤の姿がない。咄嗟に大倉空人らがカバーするのがさすがである。2曲目が終わったあと、少しの間があり、「灼けゆく青」。そして「嘘から始まる自称系」へと続く。パワフルな歌声をステージにたたきつけていく。

MCに入り、長野凌大が挨拶をしようとしたところで、武藤が「すみません!衣装の関係でちょっとはけなきゃいけなくて……すみません!」と申し訳なさそうに次の曲の衣装を着て登場。その様子に会場から笑いがあふれる。「後ろで調整しながら聞いてたんだけど、フォローありがとう!」という武藤に対して、大倉は「黄昏で凌大が歌ってるのが全然聞こえなくて俺、ひとりで言ったろと思って、言ったらめっちゃ汗かいちゃった」。長野は「あとで(メンバーに)1本ずつ、飲み物奢ってくださいね」と言って微笑む。

そんなメンバーからの言葉を受けながら武藤は「イヤモニから、俺のパートだ、でもちゃんと声がある、なんだ?なんだ?と思っていたら、(小泉)光咲、空人ありがとう!」と感謝が止まらないが、「いやいや、俺も歌ってるって!」と長野から抗議を受け、小泉らは「俺1回しかフォローしてない。それに気づいてくれて」と感謝をされた。

そして改めて自己紹介をしたあと、1曲目に披露した「貴方に溺れて、僕は潤んで。」の話題へ。「めちゃくちゃカッコイイ曲なんですけど、ダンスも歌も、過去イチと言っていいほど難しいんですよ」と長野。この曲は4月にリリースされた「キミヲナクシテ」で楽曲を提供したizkiプロデュース作品だ。

「(izkiは)凌大と要人と同い年のまさかの10代。光咲さん、どうですか」と大倉が話を振ると「1個下だよ?焦るよね。もうちょっと国語辞典しっかり見ておかないと」と小泉。そして「人生何周したんだろうね?そのぐらい語彙力というか俺らじゃ絶対に理解できないだろうな、というところまで到達してますよね」と絶賛。

この曲は「げんじぶっぽい」というファンの声もあるそうで、大倉は「最初はピアノロック調だけがげんじぶっぽい曲だったのが、その幅も広がっていっている気がして嬉しい」と力強く語った。

また、ジャケットに描かれている人物は「潤らしいです」と吉澤要人が明かし、会場がわずかにざわつく。当の武藤は「僕としては、7人の顔を全部足して7で割った顔だと思っていた」。実は、この事実を知ったのはライブの前日のことだったそうだが、小泉は「最初(モデルは)僕だと思いました。あのセクシーな顔つきは僕かな、と」と首を傾げていた。桜木雅哉は「りょうちん(長野)の最後のパートあるじゃないですか。めっちゃいいな、と思って絶対りょうちんがセンターだろうな、と思ったんですよ」。長野も「僕も思いました」とうなずいたが、実のところセンターは「けど、僕だったんですよ」と桜木が嬉しそうな笑顔を見せた。

新曲「チョコループ」で魅せたポップなげんじぶ

そんな桜木が「そろそろ次の曲に行きたいんですけど……」と切り出し、会場と一緒に手を挙げて体を動かしたあと、「0to1の幻想」でグッとテンションを上げていく。それぞれの表情を生カメラがとらえ、ステージ上部のスクリーンに映し出していく。少しワイルドな一面を魅せながら、それぞれのダンスパートでは個性を発揮。ライブで観るたびにげんじぶのダンスレベルが上がっているように思う。どこまでステップアップしていくのか。

ピアノの旋律が印象的な「青、その他」をさわやかに。かと思えば、大人っぽく「In the Nude」へ。指を鳴らす桜木の姿もとても大人びて見える。吉澤の「クラップお願いします」という言葉と共に、会場も手を鳴らす。

「まだまだ僕たちと一緒に盛り上がっていきましょう!」と小泉が力強く客席に向かって声をかけ「Joy to the world」へ。が、そんな小泉が歌わなくて良いところで思いっきり歌ってしまい、照れ笑いを浮かべる場面も。フッと他のメンバーの表情が緩むのがほほえましい。そのあとの「ネバーエンドロール」のイントロ部分では、大倉が小泉の失敗に対して「光咲ちゃ~ん」とニコニコと声をかけていたのが印象的だった。ここではスクリーンに杢代和人の姿が映し出され、一緒にパフォーマンスを。6人の姿も吸い込まれるようにしてスクリーンの中へ。スクリーンの中とは言え、7人揃ってのステージはやはりにっこりとしてしまう。さらに、9月25日配信の新曲「チョコループ」ではメンバーのアバターも登場しポップに、そして「545」を爽やかな森の光景をバックに披露した。

MCでは、「ネバーエンドロール」での映像撮影の話題に。そのときに、杢代に久しぶりに会ったという6人。現場では、カメラが回っていないにも関わらず、「杢代和人今何食べたい?何飲みたい?選手権」を開催したという、仲の良さを感じさせるエピソードが飛び出した。「久しぶりに会ったから、俺が和人のことを一番知ってるぞ、っていうのを6人で話し始めたら、じゃあ今俺がなに飲みたいか言ってみ?ということで始まった」と長野。「いろいろ考えたわけですよ、今は仮面ライダーやってるから基本水かな?でもこの時間帯だったら炭酸かな、とか」と大倉がそのときのことを振り返りつつ、小泉に「1位誰でしたっけ?」と振る。

ちなみにビリは小泉で、一位はレモン炭酸と、バーベキュー味のスコーンを選んだ長野。「杢代和人王です!」と胸を張ると、会場からは拍手が。武藤は「俺たちほんと、そこまで仲良くなったんだな、すごいよな」としみじみした様子を見せた。

そのあとは新曲「チョコループ」の話題へ。「この曲、サビの振りがすごく踊りやすいので、一緒に踊ってほしいんですよ。だから覚えてほしいんですよ」と吉澤。メンバーから振りのレクチャーが行われた。

新曲の披露も嬉しいところだが、このツアーの見どころのひとつが公演ごとに違う曲があるということ。「今日はみなさんのお気に入りの曲が来るのか?あんまりやらないレアな曲が来るのか、僕らにも分かりません」という吉澤(大倉から「わからないんだ~超特急さんみたいになってる」というツッコミが)。「ギミギミラブ」のイントロが流れると会場からは思わず歓声が上がる。小泉の「みなさん一緒に踊りましょう!」という呼びかけとともに、手拍子、そして客席も一緒にジャンプし、Zeppを揺らした。

桜木の「僕たちの世界を楽しんで行ってください!」という言葉と共に、ライブは終盤戦へ突入。「結末は次のトラフィックライト」「シェイクスピアに学ぶ恋愛定理」を披露し、「半分相逢傘」ではしっとりと大人の雰囲気を醸し出す。セリフ部分は日替わりとなっているようで、この日は桜木が担った。

華やかな楽曲「夢に唄えば」から、「原因は自分にもある。」で会場の盛り上がりは最高潮に。熱気に包まれたまま本編を締めくくった。

新しい歴史を僕ら7人で作っていく

会場の手拍子に招かれるようにして始まったアンコール1曲目は「嗜好に関する世論調査」。体調不良のため桜木を欠いたが、5人でパワフルなパフォーマンスを見せた。さらに、会場も一緒になって踊る。完璧な踊りっぷりに、MCでメンバーたちも感心するほど。実は、公演前に、大倉が振り付け動画をTikToKで公開しており、それを観測者たちが覚えてきたとのこと。大倉と長野以外のメンバーは振り付けを知らないということで、客席と一緒に振りをレクチャーした。客席の覚えの速さに感嘆しつつ、小泉が「もう一回いいですか~!」と泣きつく場面も。

大倉はこの日の公演を振り返り、「過去イチ好きかも!今日の公演が」。それに武藤もうなずき、「あったかいよね、ありがとう」と胸に手を当て、感謝を伝えた。今日の感想を聞かれた吉澤は「DiverCityでは最初は外でのライブしかできていなかった。狭いところでやらせてもらっていたのに、そのことを考えたら、本当に嬉しいとともに僕らは歴史を作っているんだなということを感じております。どんどん新しい歴史を僕ら7人で作っていこうと思いますので、これからもついてきてくれたら嬉しいです」。

最後の曲は「ジュトゥブ」。大倉が杢代のうちわを持ってくる場面もあり、改めてグループの結束を感じさせてくれた。

2023年1月28日にはパシフィコ横浜国立大ホールにて『げんじぶ空間:case.5 -End of Infinity-』を行うげんじぶ。自身最大キャパシティとなる会場でどのようなステージを見せてくれるのか。期待がより高まるツアーとなったはずだ。

以下2枚は9月10日(土) 公演でアンコールに登場した杢代和人

取材・文=ふくだりょうこ
撮影=米山三郎

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