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「保守的なのは性に合わない」小鳩ミク&SAIKIが語るBAND-MAIDの現在地。

音楽

インタビュー

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左から小鳩ミク(Gt/Vo)、SAIKI(Vo) Photo:石原敦志

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8月10日に配信シングル「Unleash!!!!!」、9月21日に「Unleash!!!!!」を含む8曲入りEP『Unleash』をリリースしたBAND-MAID(バンド メイド)。爽快なメロディと重厚なサウンドで形成された同曲は、“放つ”という意味を持つタイトルの通り、コロナ禍でお給仕(ライブの呼称)ができなかったことへの鬱憤を“打ち放つ”とともに、BAND-MAIDとして新たな扉を“開け放った”といえるナンバーだ。その歌と演奏からは、彼女たちの音楽への意欲や愛情が、より激化していることがよくわかる。そんなBAND-MAIDのデビューからこれまで着実に遂げてきた進化と、今や海外のロックフェスに引っ張りだこの位置まで上り詰めた現状について聞いた。

──コロナ禍で思うような活動ができない時期を挟みつつも、日本はもちろん海外での評価もデビュー時からずっと右肩上がりです。コンスタントにライブとリリースを行い、海外ツアーやフェスへの出演が増え続けている今、この状況をどう感じていますか?

小鳩 こんな状況はまったく予想してなかったですっぽね。結成当初からずっと走ってきて、コロナ禍に一度立ち止まって。海外ツアーでたくさん廻れるようになったこととか、自分たちが今置かれている状況とか誰も予想してなかったねって話したんですっぽ。それ以前に、こんなに長く続くとは誰も思ってなかったという(笑)。

SAIKI 正直なところ、いつまでできるんだろう?って思いながら活動していた部分もあって。最初から世界征服を目標に掲げていましたけど、2018年に『WORLD DOMINATION』っていうアルバムを出すまでは、何をもって世界征服なのかとかも考えてなかったんです。

小鳩 漠然と。ふわっとしてたっぽね(笑)。

SAIKI 世界に行きたーい、みたいな感覚で(笑)。でも『WORLD~』の制作時にメンバー間で話す回数も増えたし内容も濃くなって、その結果、BAND-MAIDの世界征服とは“BAND-MAIDがひとつのジャンルとして成立し、みなさんの頭の中から離れない音楽を届けること”だという意識を持ってアルバムを作れたんです。このバンドって、5人それぞれ興味の湧き方が違うので、1年単位で自分たちの考えや、やりたいことも変わるんですね。だから、「このバンドはこうだよね」っていうところはブレさせずに変化を受け入れていたら、いつの間にかこうなっていたという感じで。

小鳩ミク(Gt/Vo)

小鳩 本当に、気が付いたらこの年数でこうなってたんですっぽ。バンドを結成したときも、小鳩が「メイド服とバンドを掛け合わせたものがやりたい」っていうノリで始まって、そもそもメンバー間は知らない者同士だし、まさか自分がギターを弾くようになるなんて当初はまったく思わなかったですっぽ。ただ、やっぱりこの5人じゃなかったり、メンバー間のテンションが違っていたら、こういう状況にはなってなかったと思うんですっぽ。考え方は違っても求めることは一緒だったり、テンションが一緒だったりしたのがすごく大きいかなと思いますっぽ。

SAIKI みんな新しいことが好きだしね。どんどんチャレンジしていこうってなっているのが大きいと思います。あと、根が真面目(笑)。

SAIKI(Vo)

──海外進出することへの抵抗はなかったんですか?

小鳩 海外からのオファーが来たとき、最初はみんなして絶対に詐欺だと思いました。

SAIKI 「これは騙されるんじゃないか~? 海外は怖いよ!」って(笑)。

小鳩 「現地に行って何されるかわからないっぽ!」と。でも実際に行ったら、信じられないくらい大勢の方々が待ってくれてて、私たちに期待をしてくださってるというのを目の当たりにできて。そこから海外での活動を視野に入れられるようになったんですっぽね。

SAIKI とか言いつつ今でも、海外行く前は詐欺を疑ってますけど(笑)。

──そろそろ慣れましょう(笑)。海外でも活動するようになって楽曲も変わりました?

小鳩 すごく変化はしてますっぽ。1年1年でメンバー間でもやりたいことがどんどん変わっていくので、その時その時で「こういうのをやったほうがいいんじゃないか」というのをためらいなくやっていってるんですっぽ。

SAIKI お給仕をして感じたことが曲になることも多いし。セットリストを組んでお給仕をやってみた結果、もっとこういう曲を増やしたほうがいいねとか。お給仕の最後のほうでご主人様・お嬢様(ファンの呼称)がフラフラだったりして、もっと静かめな曲も作らないとねってミドルテンポの曲を作ったり、海外向きにコール&レスポンスを入れた曲を作ったり。そうしている間に楽曲のハードルがどんどん上がっていって、おかげで演奏も上達しました(笑)。

──今までの楽曲も多種多様ですが、その中でも今回の「Unleash!!!!!」はこれまたパンチ力のある一曲ですよね。

SAIKI ホントそうなんですよね。特にこのEPの楽曲の制作期間はコロナ禍だったので、鬱憤とかモヤモヤが溜まってて。「お給仕したーい!」っていう想いを曲に全部ぶつけたらこうなったんです。

小鳩 ギターのKANAMIが曲の基盤を作ってくれるんですけど、ストレスがすごかったんだと思います(笑)。

SAIKI そのときは何も言わなかったけど、後々になって「いつもこんなギターソロ入れないよね」って言ったら「確かに~モヤモヤはしてた♡」って(笑)。逆にドラムのAKANEとベースのMISAはコロナ禍でたくさん練習する時間があって、いろんなことに挑戦できたらしくて。結果的に上物が激しく暴れてるところで、どっしり構えたベードラがいる作りになったんですよね。これで上も下も激しかったらちょっとカオスだったかなと思うので、うまく出し引き出来ててよかったなと思います。

AKANE(Ds)
MISA(Ba)

──SAIKIさんのド頭からシャウト気味にはじまる歌声がなんとも爽快ですね。

SAIKI キャッチーにしたいというのと、ハッとさせたいというのがあったんです。それと同じで、「Unleash!!!!!」のサビ入りはもともとブレイクをしてたんですけど、一小節早く入ってみたらみんなの反応もよかったので、じゃあこれでいこう!と。

──シンコペーションの多様により、ずっと食い気味で最後まで走り抜けるという。

小鳩 はい!ずっと食い気味の曲なんですっぽ!

SAIKI そう。最後まで落ち着かせはしない(笑)。

小鳩 タイトルの意味は「解放」なので。もともとこのEPに収録する楽曲をつくるときに、テーマとして“解放”とか“コロナ禍の鬱憤から脱出”というのがあったので、そのイメージをちゃんと楽曲として出せたなとは思いますっぽね。

──リスタートというわけではないにしろ、今のBAND-MAIDが次のステージへ上がったことを象徴している気がしました。

SAIKI それはあるかもしれないです。自分たちが次のステージに上がるときには、ファンの方も一緒に連れていきたいというのがあるので、私たちが止まってる場合ではないという想いはあったと思います。

小鳩 連れていくために自分たちが先頭切っていかないとって感じだっぽね。自分たちが扉を開いて、みんな一緒にいこう!と。

──ここからこの曲に続くような詞曲も増え、曲作りもまた変わっていきそうですね。

SAIKI 実際、今までの歌詞は強い女性像を主に小鳩に書いてもらっていたんですけど、ご主人様・お嬢様に向けてとか、勇気づけたいという歌詞が増えましたし。曲に関しても、BAND-MAIDの曲として各パートの見せ場を作る曲が増えた気がします。

小鳩 あと、最近はギターヒーローがいるバンドが少ないという中で、BAND-MAIDにはKANAMIがいるっていうのが強みだなと思うので、ギターソロはがっつり入れようになりましたっぽ。たまに暴走するときがあるので、そこは他の人でやんわり抑えるんですけど(笑)。「なんか歌をじゃましてる感じになってますっぽ~」みたいな。

KANAMI(Gt)

SAIKI 「あ、それ却下で」みたいな(笑)。メンバー間でのそういうやりとりがすごく増えたので、よりみんなの意見を反映した曲が出来上がるようになりましたね。

──ちなみに今回の歌詞にある「変わることを恐れるな」というフレーズがすごく印象的で。世の中の風潮的に“変わらなくていい”“君は君のままで”的な歌が多い昨今、これこそ変わり続けてきた人たちだから歌えることだなと思いました。

小鳩 世の中とまったく逆を行ってますっぽね(笑)。変化願望の強いバンドだし、挑戦することとか、変化してきたからこそ今の自分たちがいると思っているので。そもそもバンドを始めた理由が変わるためだったし、もっと変化をしていきたいという気持ちが根本にあるんですっぽね。

SAIKI 保守的なのは……性に合わないんで(笑)。

──なんでしょうか、この男気は(笑)。10月からのバンド史上最大規模であり、最大本数である海外ツアーも楽しみですね。

小鳩 最初に聞いたときは不安でしたっぽ。これだけ本数のある海外ツアーを廻るのは初めてで、会場の規模も大きいし、海外のワンマンで4000人規模というのは初めてなので。本当にチケット売れてるっぽ?2万人なんているっぽ?と。誇大広告なんじゃないかと疑ってしまうくらいですっぽ(笑)。

SAIKI 3年ぶりに海外でお給仕ができるという意味では、すごくうれしかったんです。これまで何度も発表前に流れてしまったので。ただ、3年も経ってしまってるからもう待ってくれてる人はいないんじゃないかなと不安になったんですよね。でも、発表した瞬間からSNSでの反響がすごくて、自分たちの予想よりも全然早くチケットが売り切れてしまって……なんかの間違いじゃない?とか。基本、すべて疑ってますので(笑)。

小鳩 まだコロナ禍ではあるので、他のバンドのライブが中止になったりもしてますし。まずは全公演、無事にやり遂げたいですっぽ!

SAIKI うん。ちゃんと最後まで完走したい。と同時に、今回の海外ツアーが本当なのかを確かめたい(笑)。BAND-MAIDって海外ツアーを廻ったあと必ず強くなっていて、大きな成長があるので。自分たちの変化を楽しみに、お給仕も楽しんできたいなと思います。

Text:川上きくえ
Photo:石原敦志(インタビュー)、MASANORI FUJIKAWA(お給仕写真)

<リリース情報>
BAND-MAID 最新EP『Unleash』

Now On Sale

BAND-MAID『Unleash』初回生産限定盤(CD+Blu-ray)ジャケット

●初回生産限定盤(CD+Blu-ray):5,900円(税込)
・特殊パッケージ仕様
・ポストカード1枚、ポスター型ブックレット封入

●初回生産限定盤(CD+DVD)3,500円(税込)
※スリーブケース付き

●通常盤(CD only):2,500円(税込)

【CD収録内容】
1. from now on
2. Balance
3. Unleash!!!!!
4. Sense
5. I'll
6. Corallium
7. influencer
8. HATE?

【Blu-ray/DVD収録内容】※初回生産限定盤のみ
・Unleash!!!!!(Music Video)
・from now on(Music Video)
・Sense(Instrumental) ※マルチチャンネル映像
・Unleash!!!!!(Instrumental) ※マルチチャンネル映像

※Blu-ray盤のみマルチチャンネル映像対応(一部デッキによっては非対応)

BAND-MAID「Unleash!!!!!」MV

BAND-MAID「influencer」MV

配信リンク:
https://lnk.to/_unleash

<ライブ情報>
BAND-MAID TOKYO GARDEN THEATER OKYUJI

2023年1月9日(月・祝) 東京ガーデンシアター
開場17:00 / 開演18:00

詳細はこちら:
https://bandmaid.tokyo/contents/534358

BAND-MAID US TOUR 2022

10月9日(日) SACRAMENTO, CA AFTERSHOCK FES
10月12日(水) SEATTLE, WA NEPTUNE
10月14日(金) SAN FRANCISCO, CA AUGUST HALL
10月15日(土) LOS ANGELES, CA BELASCO
10月17日(月) SAN DIEGO, CA HOUSE OF BLUES
10月19日(水) PHOENIX, AZ CRESCENT BALLROOM
10月21日(金) DALLAS, TX HOUSE OF BLUES
10月22日(土) HOUSTON, TX HOUSE OF BLUES
10月25日(火) WASHINGTON, DC THE FILLMORE
10月26日(水) PHILADELPHIA, PA TLA
10月28日(金) NEW YORK, NY IRVING PLAZA
10月29日(土) BOSTON, MA PARADISE ROCK CLUB
10月30日(日) EAST RUTHERFORD, NJ AMERICAN DREAM ※追加公演
11月1日(火) CHICAGO, IL HOUSE OF BLUES ※追加公演

詳細はこちら:
https://bandmaid.tokyo/contents/486225

AFTERSHOCK FESTIVAL

10月6日(木)~9日(日) ※米現地時間
BAND-MAIDは10月9日(日) に出演

イベント公式サイト:
https://aftershockfestival.com/

プロフィール

BAND-MAID

~全米ツアー動員二万人超、いま最も海外で人気のあるガールズバンド~
メンバーは小鳩ミク、KANAMI、AKANE、MISA、SAIKIの5人。
メイドの見た目とは相反するハードなロックサウンドが、全世界のファンやメディアから支持を得ており、YouTubeの総再生回数は1億5,000万回を超える。2022年開催の全米ツアーでの動員は二万人を超えるなど、いま海外で最も人気のあるガールズバンド。
日本の大型フェスティバルのステージを揺らしながら、毎年のようにワールドツアーを実施。現在までアメリカ、イギリス、ヨーロッパを周り、各公演でソールドアウトを記録。2022年には世界的人気音楽フェス『AFTERSHOCK』に出演し、動員数二万人越えの全米ツアーも開催。目標として掲げる世界征服へ向け、全世界規模での躍進を続けている。2023年、BAND-MAID10周年イヤーの幕開けを飾る、東京ガーデンシアター公演が決定している。


関連リンク

OFFICIAL HP:
https://bandmaid.tokyo

Twitter:
https://twitter.com/bandmaid

Instagram:
https://www.instagram.com/bandmaid.jp/

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