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原嘉孝×高田翔「ノサカラボ」の最新公演『罠』で共演 「今年はずっと原ちゃんといる」「間違いない!」

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インタビュー

ぴあ

『罠』より、左から)原嘉孝、高田翔

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演出家・野坂実が世界の名作ミステリーを舞台化していくプロジェクト「ノサカラボ」の最新公演『罠』の上演が決定した。原作はフランスの劇作家ロベール・トマが1960年に書き下ろした同名作。フランス・シャモニーを舞台に、6名の男女が“真実と嘘”をめぐる張り詰めた応酬を繰り広げる。二転三転するストーリー、そして衝撃のラスト……。息をもつかせぬ展開は、まるで観客への“挑戦状”のようだ。

主演はジャニーズ事務所所属の原嘉孝。妻が失踪し憔悴するダニエル役を演じている。そして、妻を名乗る謎の女性を連れてくる神父を、同じくジャニーズ事務所所属の高田翔がミステリアスな雰囲気たっぷりに演じる。そんなふたりが稽古の合間をぬって、オンラインでの取材に応じ、意気込みや見どころを語った。

お互いの印象は・・・「ダークなんです」(原)「原ちゃんはすごく元気」(高田)

――それぞれが演じる役どころについて、どのように捉えていますか?

 周りの嘘に翻ろうされる立ち位置で、体力も必要な役どころ。ミステリーに出演するのは初めてですし、役を演じることにプラスして、お客様にとっては、僕が視点になって物語が進んでいくのかなと。ですから、このシーンだったら、こう見せたいとか、シーンごとの役割を共演する皆さんと共有することが大切だと思っていますし、今の課題かなと。

高田 神父という役どころは、とても難しいですね。日本だと、どうしても身近な存在ではないので、そういったところも課題です。怪しい雰囲気もあるので、所作や動きは本当に緻密にやらないと。変に意味を与えてしまって「あれ?」と(観客の視点が)本筋から外れてしまうのが怖いなと。まだ、そのあたりの軸が定まっていないところもあって。

 ニヤッとする笑顔が、信頼にも恐怖にも見えて。そこに翻ろうされています。

――おふたりは今年に入り、多くの舞台で共演をしていますね。

高田 今年はずっと原ちゃんといるなって!(笑) 

 間違いない!

高田 『Endless SHOCK』でもずっと一緒でしたけど、また違った原ちゃんが見られるんじゃないですか。お客様の反応も含めて、本番がとにかく楽しみです。

――これまで以上に、がっつり共演する機会となりますが、お互いの印象に変化や発見はありますか?

 最初は怖かったですね。見えない部分というか、何を考えているのか分からないし、言葉に感情が乗っていない(笑)。ダークなんですよ!

高田 ダークな部分が多いのは、自分でも分かっています(笑)。

 でも「こういう人なんだ」と認めちゃえば、もう怖くなくて、信頼できる仲間です。

高田 原ちゃんはすごく元気。体力がすごいです。持っているパワーや力強さ、心の躍動感が舞台で活き活きと表現される役者さんで、思わず見ちゃうというか、「あの役者さん、いいな」って。僕はそういう“活き活き”はそこまでないので、うらやましいです。意外と静かな面もあって、そういう部分も見せてくれるようになりましたし。

 役柄について、とても深く考えていると思いました。立ち稽古から数日後には、ガラッと(芝居が)変わっていて。家で役を落とし込んで、しっかりとイメージをつかんで、稽古場に来てくださる。そこから僕も受け取るものがあって、演じやすいです。

ワクワクが最後まで続くのが見どころ

――今回、原さんは“座長”として本公演に臨むことになりますね。

 いやあ、いつも通りですよ。稽古場の雰囲気は和気あいあいだし、兄貴(共演する的場浩司)も引っ張ってくださる。お水だけ差し入れしましたけど、後は作品と向き合うだけですよ。

高田 そうは言うけど、やっぱり座長だなと思うところもありますよ。苦しんでいる姿や、大変そうな表情は見せないですから、さすがだなと。

 ずっと台詞に追われているだけで(笑)、5分休憩の和気あいあいの輪にも入れずにいるだけなんですけど。

――野坂さん演出の舞台に立つのは原さんが2回目、高田さんが3回目となりますが、今回のお稽古で印象に残っている言葉や演出はありますか?

 立ち姿を相談したときに、僕の癖として、スタンスが広いんですけど、もう少し狭めてもいいかもとおっしゃっていた。神経質な役柄なので、いつもの戦闘モードの“素”が出ちゃうよりも、そうしたほうが良いと。他にも背筋伸ばしたり、視覚的な情報のヒントをいただいた。

高田 能動的な部分と、そうでない部分の差をしっかり見せようと。そう言われた瞬間は「能動的って何ですか? 難しい単語が出てきて、野坂さんっぽいな」と思いましたけど(笑)。神父としてじゃなく、一個人としての感情もしっかり出していけたら、いいかもしれないなとおっしゃっていました。

――二転三転する展開は、演技ファンはもちろん、普段あまり演劇に触れない観客も楽しめそうですね。

 本当にワクワクして見てもらえると思います。特にミステリー好きな人なら、生の空気でそれが感じられるから、面白いと思いますよ。伏線が多いんで、2回目なら「あっ、だからこう言っていたんだ」といった発見もあるはず。キャスト6人全員の言葉を信じようと思えば信じられるし、嘘だと思えばそうだとも思える。そんなワクワクが最後まで続くのが見どころですね。

高田 もちろん、お芝居好きな人は絶対好きになってもらえるはずです。自分も普通に(観客として)見たいもん! 自分の出演シーンで言えば、一幕の後半に向けて、大きな展開があって、そこで僕のアクションが結構関与しているんですよ。きっとビックリすると思うので、そこは見逃さないでほしいですね。心理戦なので、見る人によって見え方も違うでしょうし、どんな波風が吹いて、結末を迎えるのか楽しんでいただければ。

 (一幕の後半という言葉に反応し)えっ、休憩あるの? 良かった! ずっとしゃべりっ放しで、水が飲めないと思っていた(笑)。どこに水を仕込もうか考えていたんですよ。

取材・文:内田涼

<公演情報>
ノサカラボ『罠』

■東京公演:10月22日(土)〜10月30日(日)ニッショーホール(12回)
■大阪公演:11月2日(水)・3日(木・祝) 松下IMPホール(3回)

演出:野坂実
原作:ロベール・トマ

【出演】
原嘉孝
麻央侑希
高田翔
横島亘(劇団民藝)
釈由美子
的場浩司

公式サイト:
https://nosakalabo.jp/wana2022/