岡田利規の話題作『掃除機』山中崇、栗原類らキャスト発表
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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『掃除機』キャスト
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すべて見るKAAT神奈川芸術劇場プロデュース『掃除機』のキャストが発表された。
KAATの2022年度のメインシーズン<忘>を締めくくる本作は、引きこもりの50代の娘、無職の40代の息子、80代の父親が暮らす家の情景を、一家の「掃除機」の目線から描いた戯曲。日本のみならず世界的な社会問題として顕在化してきた「8050問題」が扱われている。チェルフィッチュ主宰・演劇作家・小説家の岡田利規が2019年にドイツ有数の公立劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレ劇場に書き下ろし、自ら演出した『The Vacuum Cleaner』(ドイツ語上演)が、劇作家・小説家・演出家の本谷有希子による演出で、日本語にて初演される。
引きこもりの娘役は家納ジュンコ、無職の息子役は山中崇、父親役はモロ師岡、俵木藤汰、猪股俊明の3人で1役を演じるほか、一家の掃除機<デメ>役は栗原類が演じる。また、ミュージシャンとしてだけでなく、ダンサーとのコラボレーション、絵本出版など、ジャンルを越えて活躍するラッパーの環ROYが音楽を担当する。
『掃除機』は、2023年3月4日から22日にKAAT神奈川芸術劇場〈中スタジオ〉で上演される。
■演出・本谷有希子 コメント
岡田さんと自分の共通点は何か、と考えてみても、パッとは思いつかない。でも“ない”とは思わない、流石に。あると思う。その部分に全力で重なってみることも、思い切り外れてみることもできると思う。岡田さんからもらったテキストの、五人の役名の下には、こんな説明書きがあった。「80代」。「娘。50代。引きこもり。」「息子。40代。無職。」「友人。」「掃除機。」――俳優達とミュージシャンと、自分のものではない言葉に触れながら、あるかないかもわからない共通点を、探り続けていきます。
■作・岡田利規 コメント
『掃除機』は、8050問題と呼ばれることもあるひきこもりの高齢化の問題を扱った、ある家族の情景を描いたぼくの戯曲です。このテキストを本谷有希子さんが演出するというプロダクションが今シーズンのKAATのプログラムに入ったことに興奮しているという意味でも緊張しているという意味でもどきどきしています。ぼく自身が演出するのでは決して生まれない本谷さんならではのテイストを持つものとしてお客さんに届けられる上演になるでしょう、その期待に興奮するのです。そしてその際に『掃除機』というテキストがどのような晒され方をするのか、ということに緊張するのです。
■KAAT神奈川芸術劇場 芸術監督・長塚圭史 コメント
『掃除機』に寄せて
岡田利規さんの『The Vacuum Cleaner』(掃除機)は、ミュンヘンの公立劇場カンマーシュピーレで2019年の12月にレパートリー作品として初演されました。岡田さんが同劇場のレパートリー作品を手掛けたのは今作で実に4作品目であり、またさらなる新作のクリエイションが同国で準備されているということで、岡田さんの国際的な活躍が窺えます。ミュンヘンではもちろんドイツ語での上演でしたが、元々の戯曲は日本語で紡がれています。今回この原本とも言える日本語版『掃除機』を世界初演しようというわけです。
演出は文壇での活躍めざましい本谷有希子さん。本谷さんは演劇界で活動を始め、その後重心を小説に移しました。暫く演劇界と距離を置かれていましたが、2019年自身の小説を舞台化する試みを始め話題を呼びました。これまでのセオリーから離れ、改めて言葉を立体化することに関心を抱いた小説家であり劇作家でありそして演出家である本谷さんが、果たして岡田さんの台詞世界をどう立ち上げていくのか興味は尽きません。
本作は社会と折り合いのつかない家族を鋭い筆致とユーモアで描きます。無職の40代息子と引きこもりの50代娘を抱える父親はすでに80歳を過ぎています。そしてこの家族の停滞し続ける風景を長年見つめてきた掃除機の「デメ」。この奇抜な設定が思いがけない視界を広げていきます。社会問題としてはっきりとそこにあるのにも関わらず、その解消の困難さゆえに置き去りにし忘れ去られてしまう中高年層の引き篭りと、その世話から逃れることの出来ない高齢者の、所謂「8050問題」を圧倒的な筆致で描いた怪作。ミュンヘンでも高く評価された岡田利規さんの『掃除機』と、新たな視点で演劇を捉え始めた演出家・本谷有希子さんの競演にご期待ください。
<公演情報>
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『掃除機』
2023年3月4日(土) ~3月22日(水) KAAT神奈川芸術劇場〈中スタジオ〉
作:岡田利規
演出:本谷有希子
音楽:環ROY
出演:家納ジュンコ 栗原類 山中崇 環ROY 俵木藤汰 猪股俊明 モロ師岡
【チケット料金】(全席指定・税込)
一般:6,500円
平日早割(3月7日~10日):6,000円
U24チケット(24歳以下):3,250円
高校生以下割引:1,000円
シルバー割引(満65歳以上):6,000円
※U24、高校生以下、シルバー割引はチケットかながわの電話・窓口・webにて2023年1月14日(土) より取り扱い(前売のみ、枚数限定、要証明書)
※車椅子でご来場の方は、事前にチケットかながわにお問合せください。
※未就学児の入場はご遠慮ください。
チケット一般発売:2023年1月14日(土)
購入リンク:
https://pia.jp/t/kaat/
お問い合わせ:チケットかながわ
TEL:0570-015-415(10:00~18:00 / 年末年始除く)
HP:
https://www.kaat.jp
オフィシャルサイト:
https://www.kaat.jp/d/soujiki
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