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“近代のマルチアーティスト”神坂雪佳の多彩な世界を公開『つながる琳派スピリット 神坂雪佳』10月29日より開催

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神坂雪佳 『百々世草』より「狗児」1909-10(明治42-43)年刊 細見美術館蔵

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明治から昭和にかけて、京都を中心に活躍した図案家・画家の神坂雪佳(かみさか・せっか)。江戸時代から続く琳派の継承者として注目される雪佳の展覧会が、10月29日(土)から 12月18日(日)まで、パナソニック汐留美術館で開催される。美術館での展覧会としては、約20年ぶりの大規模展となる。

江戸時代の末期に京都に生まれ、明治14年に四条派の日本画家に師事した神坂雪佳は、その後、工芸図案も学び、画家・図案家として頭角を現した。転機が訪れたのは、アール・ヌーヴォー様式全盛の時代にその調査のために渡欧したときのこと。日本の伝統的な装飾美の魅力を改めて再確認した雪佳は、琳派に関心を寄せ、研究を深めていく。

同展の見どころのひとつは、その雪佳が研究した琳派の作品群を、充実した琳派コレクションの収蔵で知られる京都の細見美術館の監修のもとで見られることだ。光悦、宗達、光琳、乾山、抱一、其一ら、その創始から雪佳へと至る琳派の300年に及ぶ歴史をたどることができる。

琳派の活動姿勢に共感していた雪佳の創作活動の大きな特徴は、暮らしを彩るデザイン全般を提供し、空間のトータルコーディネイトも手がけていくというもの。同展は、そんな雪佳の多彩な活動を丁寧に紹介していく。活動の前半期に精力的に制作した図案集は、実用性の高い意匠集であるのと同時に、鑑賞用としても楽しまれてきた美しい作品が揃う。また雪佳が絵付けを施した様々な調度品や漆器、陶磁器などの工芸品は、その創作活動の幅広さを存分に見せてくれる。

後半期には画家としての活動も活発だった雪佳の絵画作品も見応えがある。日常を彩る美を大切にした雪佳は、絵画においてもその姿勢を貫き、おおらかで親しみやすい画風を築いた。同展でも、美しい四季の草花や動物をテーマとした愛らしい絵画作品と出会うことができる。

東京で雪佳のまとまった作品群にふれられるのは貴重な機会だという。ぜひ、同展で、雅にしてモダンなデザインを生み出した“近代のマルチアーティスト”神坂雪佳の多彩な世界を堪能したい。

俵屋宗達 《双犬図》 紙本墨画 江戸前期 細見美術館蔵
神坂雪佳『滑稽図案』より「美人草」 1903(明治36)年刊 芸艸堂蔵
神坂雪佳『百々世草』原画より「八つ橋」1909(明治42)年頃 芸艸堂蔵
神坂雪佳 図案 神坂祐吉 作《帰農之図蒔絵巻煙草箱》 大正末期 細見美術館蔵 [展示期間:12月1日(木)~18日(日)]
神坂雪佳《金魚玉図》(部分)明治末期 細見美術館蔵
神坂雪佳(1866-1942)

【開催概要】
『つながる琳派スピリット 神坂雪佳』
会期:2022年10月29日(土)~12月18日(日) ※会期中展示替えあり  
会場:パナソニック汐留美術館
時間:10:00~18:00、11月4日(金)と12月2日(金)は20:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:水曜 (11月23日は開館)
料金:一般1,000円、65歳以上900円、大学700円、高中500円
※土日祝は日時指定予約推奨
公式サイト:https://panasonic.co.jp/ew/museum/

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