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“祈り”というキーワードに基づいたストーリーを持った展覧会『祈り・藤原新也』開催

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恐山 2016年 (C)Shinya Fujiwara

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1970年代初頭、東京藝術大学在学中に旅したインドをはじめ、アジア各地で撮影した写真とエッセイを発表して注目を浴びた写真家・藤原新也。以後50年にわたって活躍を続ける藤原の作品を、“祈り”をキーワードに展観する個展が、11月26日(土) から2023年1月29日(日) まで、東京の世田谷美術館で開催される。

これまで写真サロンやギャラリーで多数の個展を開催してきた藤原だが、公立美術館での大規模な個展は初めてだという。同展は、藤原のひとつの集大成ともなる重要な展覧会だが、特徴的なのは、主要な作品を時系列で紹介するタイプの通常の回顧展形式はとっていないことだ。

アジアを主題とした「インド放浪」「西蔵(チベット)放浪」「逍遥游記(しょうようゆうき)」の後、1983年に「東京漂流」と「メメント・モリ」(「死を想え」の意)を発表し、さらにアメリカからヨーロッパへと向かった藤原は、世界各地で生と死を見つめてきたという。そして帰国後は再び日本と向き合い、東日本大震災直後には東北に、またコロナ禍には無人の街に眼差しを向けてきた。

同展では、そうした道程と、藤原の作品の根幹に流れる人々への思いを“祈り”という展覧会タイトルに込め、その“祈り”をキーワードとして展示構成が行われる。藤原自身が現在の視点から厳選した初期作から最新作を、時系列や章立てにとらわれることなく編集し、“祈り”をめぐる、ひとつの新たな壮大なストーリーとして編んでいるのが同展の大きな魅力だ。

藤原はこれまで、写真、文筆、絵画、書とあらゆるメディアを横断して表現を行ってきた。同展では、約200点の写真作品を藤原の言葉とともに展示し、その多彩な仕事を立体的に見せていく。なかでも今回のために3メートルの大画面に引き延ばした写真には、同展のために書き下ろした言葉が添えられる。スケールの大きな展示は、美術館の大空間を活かした展覧会ならではの鑑賞体験をもたらしてくれるだろう。

インド 2010年 (C)Shinya Fujiwara
渋谷 2010年 (C)Shinya Fujiwara
朝鮮半島 1977年 (C)Shinya Fujiwara
門司港 1991年 (C)Shinya Fujiwara
作家ポートレート 2019年 (C)Yuji Tozawa

<開催情報>
『祈り・藤原新也』

会期:11月26日(土)〜1月29日(日)
会場:世田谷美術館
時間:10:00〜18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜(1月9日は開館)、12月29日(木)~1月3日(火)、1月10日(火)
料金:一般 1,200円 / 65歳以上 1,000円 / 大高 800円 / 中小 500円

美術館展覧会ページ:
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00211

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