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ファッションの先駆者マリー・クワントの歩みをたどる『マリー・クワント展』開催

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《マリー・クワントと、ヘアスタイリングを担当していたヴィダル・サスーン》 1964年 (C)Ronald Dumont/Daily Express/Hulton Archive/Getty Images

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若い女性のための革新的なファッションを打ち出し、1960年代のイギリス発の若者文化「スウィンギング・ロンドン」を牽引したファッションデザイナー、マリー・クワントの軌跡を紹介する展覧会が、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで、11月26日(土) から2023年1月29日(日) まで開催される。本国イギリスで約40万人が来場したという注目の世界巡回展にして、日本初の大回顧展となる。

1955年、25歳でブティック「バザー」を開店したマリー・クワントは、自らが着たいと思うアイテムをデザインして、若者たちから圧倒的な支持を得た。1960年代には、今では当たり前となったミニスカートやタイツの普及に貢献。とりわけ、ミニスカートは、ファッションとして広く世界中に受け入れられ、ロンドンの若者文化と女性解放の象徴ともなっている。

同展の見どころは、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館の所蔵する約100点の衣服、小物、写真資料、映像などが一堂に並ぶこと。1950年代から70年代にかけてのクワントの魅力あふれるデザインをたっぷり楽しめると同時に、明るく元気でポップな当時のカルチャーの息吹も味わうことができる。

クワントはまた、ビジネスの先見性も併せもつ女性だ。伴侶のアレキサンダー・プランケット・グリーンらとともに、「誰にでも手が届く、おしゃれな服を作ること」をモットーに、より低価格なライン「ジンジャー・グループ」を立ち上げ、また当時としては斬新なビジネス手法だったライセンス契約に基づく量産体制づくりや、グローバル展開、広告戦略にも果敢に取り組んだ。新素材の導入にも熱心で、また下着や化粧品など、ライフスタイル全般にもフィールドを広げていった。

性別の役割や社会階層にとらわれず、ファッションをすべての人に開こうとしてきたクワントは、現代に続く価値観を生み出した先駆者でもある。同展は、彼女のデザインの業績とともに、ファッションに対するポリシーや起業家精神にもふれられる貴重な機会だ。

《マリー・クワントのカクテルドレスを着るリエーゼ・デニス》 1960年ごろ Photograph by Woburn Studios Image courtesy Mary Quant Archive / Victoria and Albert Museum, London
《近衛兵の先を行く》 1961年 Photograph by John Cowan (C)John Cowan Archive
《ベストとスカートを組み合わせた「コール・ヒーバー(石炭担ぎ)」を着るセリア・ハモンド(左)とジーン・シュリンプトン》 1962年 Photograph by John French (C)John French / Victoria and Albert Museum, London
《ドレス「ミス・マフェット」を着るパティ・ボイドとローリングストーンズ》 1964年 Photograph by John French (C)John French / Victoria and Albert Museum, London
《マリー・クワントのカンゴール製ベレー帽の広告》 1967年 Image courtesy of The Advertising Archives

<開催概要>
『マリー・クワント展』

会期:2022年11月26日(土)~2023年1月29日(日)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
時間:10:00〜18:00、金土は21:00まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:12月6日(火)、1月1日(日・祝)
料金:一般1,700円、大高1,000円、中小700円
※オンラインによる事前予約推奨

展覧会公式サイト:
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_maryquant/

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