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【インタビュー】新国立劇場、柴山紗帆×速水渉悟が挑むバレエ『くるみ割り人形』

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左から)速水渉悟、柴山紗帆 撮影:阿部章仁

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新国立劇場が今年も、クリスマスシーズン、年末年始恒例の『くるみ割り人形』を上演する。全13公演で5組の主役カップルが日替わりで見せる華やかな競演。もっともフレッシュなペア──クララ/こんぺい糖の精役を踊る柴山紗帆と、ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子役を演じる速水渉悟に、作品の魅力、舞台への思いを聞いた。

速水渉悟 撮影:阿部章仁

「華やかできれいなバレエ! マジシャンが登場したり、ねずみと兵隊の戦いがユニークだったりと、バレエ団によっていろいろと個性があるのが楽しいんです」と話す柴山。チャイコフスキーの音楽による『くるみ割り人形』は、クリスマスの夜の夢を描いた古典バレエの傑作だが、速水は「以前所属していたアメリカのカンパニー(ヒューストン・バレエ)では、1シーズンで40回近く上演していました。毎年聴き飽きるほど(笑)、ずっと聴いてきたけれど、本当にきれいな音楽です」と振り返る。

左から)速水渉悟、柴山紗帆 撮影:阿部章仁

新国立劇場が2017年より上演しているのは、ウエイン・イーグリングによるヴァージョン。踊りの素晴らしさだけでなく、説得力あるストーリー展開、美しい衣裳、巨大な気球が登場する大がかりな装置などが醸す独特の世界観で人気を博している。見応えある振付は、「とても複雑。ひとつのカウントの間にびっしりと動きが詰まっている感覚です」(速水)、「最初はとても難しく感じるけれど、身体が慣れてくると面白味が出てくる。一つひとつの振り、ポーズの間にも振りが詰まっているので、そこをいかにきれいに見せることができるか、というところが難しい」(柴山)と、一筋縄ではいかない難易度のよう。柴山はクララについて「今年はそこにもっと表現を付け加えたい。1幕のクララは少女ですが、2幕のグラン・パ・ド・ドゥではこんぺい糖の精になって王子と踊るので、少し大人びた雰囲気。その違いを出していけたら」。

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』2021年公演より 第2幕こんぺい糖の精(柴山紗帆) 撮影:長谷川清徳

一方の速水が演じるのは、クララが憧れる、ドロッセルマイヤーの甥だ。夢の中で、ねずみと戦うくるみ割り人形、美しい王子へと姿を変え、クララに寄り添う。昨年の舞台を怪我でやむなく降板した速水は、今回が初挑戦となる。「グラン・パ・ド・ドゥのあの盛り上がる音楽にとても感動します。『白鳥の湖』『眠れる森の美女』と並ぶチャイコフスキー三大バレエの一つですから、音楽もとても有名。そのイメージを崩さないようにしなければ。でも、それだけでは面白くない。それプラス、自分の味を出したい」(速水)。

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』2021年公演より 第2幕花のワルツ 撮影:長谷川清徳

5組もの主役キャストたちの中で、自分たちの魅力をいかに打ち出していくかが課題だが、「他の組のリハーサルを見ることで客観的になれる。そうして、私たちだったらこうできるかな、と考えながら取り組んでいけたら。二人だけにつくれる何かを、これから探していきたい」(柴山)、「フレッシュで、期待以上のものをお届けできたら。紗帆さんとはこれまでにたびたび組んできたので、信頼関係がある。いままで誰も見たことのない、夢のある舞台にしたいと思っています」(速水)と意気込んだ。

新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』2021年公演より 撮影:長谷川清徳

公演は12月23日(金)〜1月3日(火)、新国立劇場オペラパレスにて。柴山、速水はぴあスペシャルデーの12月25日(日) と、1月1日(日) に主演する。チケットは発売中。

取材・文=加藤智子

<公演情報>
新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』

2022年12月23日(金)~2023年1月3日(火)

チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2225581

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